〇〇様
廃材天国の秋山陣です。
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GWも終盤ですが、皆様いかがお過ごしですか?
私は妻の希望で、
四国88箇所の中の善通寺市の5箇寺参りをしてきました。
どの寺もそこまで大きな規模ではないので、
連休中でも混雑はなく、のんびりとしたお遍路でした。
しかし、その中の「出釈迦寺(しゅっしゃかじ)」には、奥の院がありまして。
事前情報なしに「へー、ここから登るんか〜」とテクテク歩き始めたのが運の尽き(笑)。
とんでもない急坂に始まり、
途中からは未舗装路、
最後はなんと「鎖を握って崖をよじ登る」という、
片道50分のガチの登山だったのです、、、。
そこで、一つ面白い気づきがあったのでシェアさせて下さい。
最初、車でお寺にスッと乗り付け、
お賽銭を入れて願掛けした時には
「これから建てる新築の家が上手くいきますように!」
と祈りつつも、実は心のどこかで、
「まあ、また何かしらのトラブルが起こったら、それはそれでオモロいな〜〜」
という、どこか他人事のような余裕があったんです。
人間って、暇で安全で余裕がある時には、
「何か派手な事でも起こらんかな〜?」
と、フロイトが言うところのタナトス(死に向かう本能、破滅願望)が顔を出す生き物なのだと思います。
それが、です。
50分の全力登山で息を切らし、奥の院のさらに上の鎖場をよじ登った先。
たどり着いた弘法大師の石像の前では、
「ほんっっっとうに!!事故やトラブルなく無事にいきますように!!!」
という、腹の底からの切実な願いが湧いてきました。
肉体を極限まで使い切り、
一歩間違えれば滑落するような疲れと緊張感の後では、
「何としても生き抜きたい!」
という剥き出しの生存本能(エロス)に強烈なスイッチが入るのでしょう。
さて、前置きが長くなりました。
ここからが本題です。
4月、綾川町の「めぐるゼロウェイストカフェ」の現場にて、
和モダンスタイルのラグジュアリートイレが遂に完成しました!
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施主の三好東曜くんだけでなく、カフェのスタッフさんや、
工事中に滞在していた海外のウーファーのみなさんにも大絶賛していただきました。
今回は、1箇所たりとも
「予算を削るためには、、、」とか、
「ここの妥協はしかたがない」
という要素が一切ない、
無垢の木材、石材、左官仕上げによる一切妥協なしのこだわり仕様です。
・床:御影石の石張り
・壁:大理石(腰元まで)+ 漆喰仕上げ
・天井:杉の羽目板
・外装:焼杉
・設備:最新のタンクレストイレ + 自動洗浄小便器
・細部:広葉樹のカウンター + 洗面ボウル + 無垢の木製引き戸
・断熱:籾殻 + 竹炭
完成後には見えなくなってしまいますが、
籾殻と竹炭を断熱材として入れたのも面白い試みでした。
これは実験的でもありましたが、これから始まるウチの新築工事の参考にもなりました。
そして何より面白かったのは、工事が進む中で、
最初の見積もり段階にはなかったアイデアが次々と飛び出してきたことです。
「小便器と洗面の間の仕切りはフロストガラスにしよう!」
「洗面の鏡の上下に間接照明を入れよう!」
「ドアの外部は廃材の鉄板を利用しよう!」
これらを、施主の東曜くんと私、そして野遊や土歩とで、
現場でアレコレ相談しながら作り上げていきました。
通常なら、設計士やデザイナーが考えた図面を、職人がその通りに形にするだけです。
しかし今回は、工事に関わるみんなでアイデアを出し合い、どんどんブラッシュアップしていくというセッション。
結果的に、全員が大変満足のいく空間になりました。
もちろん、木下地や配管、配線といった「見えなくなる部分」は、
初期段階から計画的に進めないと、後での変更は命取りになります。
その制約も理解した上で、
「今やったらまだ、ここの変更は効くやろ!」
というギリギリのライブ感で現場を進める。
完成した時の喜びはひとしおです。
その無茶振りに、
リアルタイムで柔軟に対応してくれる野遊と土歩には本当に感謝です。
移住者仲間の圭帆くんと元気くんという、いつも助けてくれる最強の仲間も、あらゆる場面で柔軟に対応してくれました。
特に施主支給の大理石に黄ばみやシミがあった時。
土歩が
「オキシドールと重曹で漂白出来るらしい!」
という情報を見つけてきて、それを元気くんが延々と作業してピカピカにしてくれたり。
籾殻と竹炭を断熱材に入れるという東曜くんのアイデアを、
圭帆くんと元気くんのコンビが工夫しながら施工してくれたり。
10時と3時の休憩には、カフェの久美子さんが手作りのおやつとお茶を差し入れてくれたり。
ほーんと、最高の現場でしたーー!!
しかし、です。
当然ながら、良いことばかりではありません。
「ここの収まり、どうすんやーー!」
「イベントまでに絶対トイレ使えるようにせなイカンぞーー!」
という、胃の痛くなるような困難な場面もありました。
放っておいて「何とかなる」訳がない。
揺るぎない情熱で、
「何とでもしてやるぞ!!」
という気迫と創意工夫でねじ伏せるしかないのです。
同時に、どうしても何ともならない事には、
「じゃあ、ここから何が出来るか?」
と受け入れ、また試行錯誤する。
ここで、冒頭のお遍路の話に繋がります。
解像度やクオリティーという意味においては、
自宅の廃材建築とは一線を画するラグジュアリーな仕事に見えるかもしれません。
しかし、日々取り組むモチベーションである、
「コレどうやったらええやろ?」
「こっちのアイデアはどうだ!」
というプロセスで「真剣に遊び尽くす」という根源は全く一緒です。
ルールのない遊びは楽しくありません。
ましてや、苦労や障害のない、安全と安心が100%保障された遊びには、
何の緊張感もリアリティーも生まれないのです。
これは、「車で行くお遍路」と「奥の院の鎖場」の違いと全く同じです。
図面通りに進むだけの現場は、車で行くお遍路です。
どこか他人事で、余裕ぶって
「トラブルでも起きないかな」
なんてウソぶいていられる。
しかし、本気の現場は「鎖場」です。
吐き気がする程考えまくった挙げ句、
やってみたが全く上手くいかない。
でもそこで、
「いや、まてよ!」
とまた新たなアイデアを思いつく。
ギリギリの生存本能の中で火事場の馬鹿力を出す。
その閃きからの情動と行動で、形にしていく。
この合理性のないプロセス!
この即興インスタレーションのようなスタイル!
これこそが、リアリティーを持った「生」なのだ!!!
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