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男性100人の事業所で女性は私1人だけ…ジョッキがぶ飲み姿がSNSで大注目の“トラックめいめい”が明かす女性ドライバーのリアル

トラックめいめいインタビュー #1

2022/09/09

 ある時は華麗にトラックを乗り回す女性ドライバー、またある時は、豪快にビールを流し込む大衆居酒屋の華――そんなギャップが話題を呼び、一躍ネット上の時の人となっているのが「トラックめいめい」さんだ。

 アカウント作成から半年もたたないうちに、Twitterのフォロワーは20万人を突破。間の抜けたTシャツでビールを飲み干す飾らない姿は、中高年の男性を中心に、若い女性世代からも支持を集めている。

 高校卒業からトラック一筋、これまでSNSにも手を出すことなく生きてきた21歳の彼女は、突如として訪れた人生の転機に何を思うのか。普段のツイートからは明かされない素顔に迫った。(全2回の1回目/後編を読む)

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かつての夢は「ファッションデザイナー」

――めいめいさんは、18歳からトラックドライバーとして働いているそうですね。若手の人材不足が叫ばれる運送業界ではかなり珍しいケースかと思われますが、昔からトラックに乗りたいと考えていたのですか?

トラックめいめい いえ、実はもともと、全然関係のない業界を目指していたんですよ。小学生の頃から服を作る仕事に興味があって、漠然とファッションデザイナーに憧れていて。なので、中学生になるくらいから「自分はファッション系の専門学校に進むんだろうな」と考えていたんです。

 子どもの頃から、何かを作ることが得意だという意識があったんですよね。算数なんかが苦手で、学校の成績はよくなかったんですが、いつも図工の成績だけはよくて。自然とそこに自信を持っていたんだと思います。

――ご自身の好きなことや、得意なことを軸に将来を考えていたのですね。

トラックめいめい なので高校を選ぶ時にも、「自由にオシャレできるか」を基準に決めましたね。髪も染められず、ネイルもできず、化粧もできない高校だと、自分は全然楽しめないだろうなって。

 その当時は将来どういう人生を歩むのか、まるで見当もつかない状態なので、「もしかすると、このまま好きなことを一生できないのかもしれない」という怖さがあったんですよ。