配信日時 2026/08/17 08:30

【帝王学×ほめ育】トップが「何をほめるか」で会社の未来は決まる

おはようございます。
ほめ育グループ代表
ほめ育創始者の原邦雄です。
 
 
「ほめ育」と聞くと、
「とにかく社員を
 ほめればいいんですよね?」
と思われることがあります。

しかし、私は
そう考えていません。

何でもほめれば
いいわけではありません。

むしろ
経営者にとって大切なのは、
「何をほめるのか」
です。

なぜなら、
人はほめられた行動を
繰り返すからです。

そして、
トップが何をほめるかによって、
社員の行動が変わり、
やがて組織文化そのものが
変わっていきます。

これは『貞観政要』をはじめとする
帝王学にも通じる考え方です。

トップが何を好み、何を評価し、
何を嫌うのか。

部下は、
トップが思っている以上に
よく見ています。

トップが売上だけをほめれば、
社員は売上だけを追うようになる。

残業している人をほめれば、
早く仕事を終わらせることより、
遅くまで残ることが
評価される文化になる。

失敗しない人だけをほめれば、
誰も挑戦しなくなる。

逆に、

「失敗したけれど、
 よく挑戦したな」
「お客様のために、
 そこまで考えたのは素晴らしい」
「問題を隠さず、
 すぐ報告してくれてありがとう」

とほめれば、
挑戦する文化、顧客を大切にする文化、
正直に報告する文化が育っていきます。

つまり、「ほめる」とは、
経営そのものなのです。

では、ほめ育では
「何」をほめるのか?

私は、ほめる基準を
明確にすることが
非常に重要だと考えています。


1.経営理念に近づく行動をほめる

まず最も大切なのが、
会社の経営理念です。

経営理念を額縁に入れて
飾っているだけでは、
組織文化にはなりません。

社員が理念に沿った
行動をした、その瞬間に、
「今の行動こそ、うちの理念だよ」
とほめる。

すると、
抽象的だった理念が
「具体的な行動」に変わります。

理念を言葉で
覚えさせるだけではなく、
理念に近づく行動を見つけ
ほめる。

これを繰り返すことで、
理念が社員の日常に浸透していきます。


2.ロイヤルカスタマーが選ぶ行動をほめる

会社の価値を決めるのは、
社長だけではありません。

最終的には、お客様です。

特に、
何度も選んでくださる
ロイヤルカスタマーが、
「この会社だからお願いしたい」
「この人だから買いたい」
と思うのは、どんな行動でしょうか。

笑顔なのか。
スピードなのか。
丁寧な説明なのか。
気配りなのか。
期待を一歩超える提案なのか。

お客様から選ばれる
行動を明確にして、
それをほめる。

ここに、
ほめ育の大きな特徴があります。


3.各業界の「統計的行動」をほめる

成果を出している人には、
共通する行動があります。

営業で成果を出す人。
離職率の低い組織をつくる管理者。
お客様から支持される飲食店スタッフ。
事故の少ない製造現場。

成果は偶然ではありません。

成果につながる行動を
集めて分析すると、
一定の共通点が見えてきます。

私はこれを
「統計的行動」として捉えています。

感覚でほめるのではなく、
「成果につながる行動」を見つけ、
基準にしてほめる。

だから、ほめ育は
単なるコミュニケーション研修
ではありません。

人材育成と業績をつなげる
仕組みなのです。


4.「人としての土台」をほめる

そして、成果だけを
追いかけてもいけません。

私は、
人としての土台を
とても大切にしています。

使命感を持つ。
志を立てる「立志」。
親孝行をする。
周囲への感謝を忘れない。
自分自身をほめる。

相手の欠点ではなく、
美点を見る「美点凝視」。

物事のマイナスではなく、
プラスに焦点を当てる。
プラスの言葉を使う。

そして、
怒りや不安に振り回されず、
自分の感情をコントロールする。

こうした
人間としての土台があってこそ、
能力や技術が
本当の意味で生きてくると
私は考えています。

仕事ができるだけでは、
本当に良いリーダーには
なれません。

感謝できる人。
人の良いところを見つけられる人。
自分自身を認められる人。
苦しいときにも
プラスの焦点を持てる人。

私は、こうした
「人間力」につながる行動も、
しっかりほめていくことが
大切だと考えています。


5.ほめ育は「何でもほめる教育」ではない

ここは、ぜひ
誤解してほしくないところです。

ほめ育は、
「何でもいいから、
 とにかくほめましょう」
という考え方ではありません。

ほめる基準があります。

経営理念に近づいているか。
お客様から選ばれる行動なのか。
成果につながる統計的行動なのか。
人として大切な行動なのか。

その基準に近づいた
行動を見つけ、具体的にほめる。

だからこそ、
ほめることが人材育成につながり、
組織づくりにつながり、
最終的には業績にも
つながっていくのです。

では、「叱る」とは何か

ほめ育は、
叱らない教育でもありません。

叱るべきときには、
きちんと叱ります。

ただし、
「お前はダメだ」
「だからお前はできないんだ」
と人格を否定するのではありません。

叱るのは「人」ではなく
「行動」です。

経営理念から外れた行動。
お客様を大切にしない行動。
仲間を傷つける行動。
約束を守らない行動。
報告すべきことを隠す行動。

こうした行動については、
明確に伝えなければなりません。

大切なのは、
人間としての価値と、
修正すべき行動を分けること。

「あなたのことは
 大切に思っている。
 しかし、
 この行動は変えてほしい」

これが、人を育てる叱り方です。


6.ほめることと叱ることは、実は同じ

一見すると、
ほめることと叱ることは
正反対に見えます。

しかし私は、
根本は同じだと思っています。

それは、
「相手をよく見ること」
です。

良かった行動を見逃さない。
成長したところを見逃さない。
努力を見逃さない。

一方で、
直すべき行動も見逃さない。

そして、
好き嫌いやその日の機嫌で
評価を変えない。

だから、
ほめることも叱ることも
「愛情」が必要なのです。

相手に関心がなければ、
本当の意味でほめることも、
叱ることもできません。


7.帝王学と「ほめ育」が教えてくれること

『貞観政要』を読んでいると、
改めて感じます。

トップの言葉、行動、好き嫌いは、
本人が思っている以上に
組織へ広がります。

だからこそトップは、
「自分は今日、何をほめたのか?」
を振り返る必要があります。

その一言によって、
社員は会社が
本当に大切にしているものを
学ぶからです。

理念を実践した人をほめる。
お客様に選ばれる行動をほめる。
成果につながる行動をほめる。

挑戦をほめる。
感謝をほめる。
親孝行をほめる。

仲間の美点を
見つけたことをほめる。

プラスの焦点を
持ったことをほめる。

プラスの言葉を
使ったことをほめる。

自分の感情を
コントロールしたことをほめる。

そして、自分自身の成長もほめる。

その一方で、
理念から外れる行動には、
愛情を持ってきちんと伝える。

私はこれが、
「ほめる経営」の本質
だと思っています。

会社は、
社長が掲げた言葉だけでは
つくられません。

社長が毎日
「何をほめ、何を叱っているか」
でつくられていくのです。

トップが何をほめるか。
それは、社員に対する
単なる声かけではありません。

「この会社は、
 何を大切にする会社なのか」
を示す経営者からのメッセージです。

今日、あなたは
社員の「何」をほめますか?

その答えの中に、
3年後の会社の文化が
見えているかもしれません。

人はほめられるために生まれ、
互いをほめ合うために存在します。
 
執筆者
ほめ育グループ代表
株式会社スパイラルアップ
ほめ育創始者
原 邦雄
 
 
 
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