高橋ゆりこです。
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私たちは、誰かと比べてしまう生き物。
でも、
その「比べる心」は、
人を成長させることもあれば、苦しめることもある。
この違いを生むのは、劣等感と劣等コンプレックスの違いです。
アドラー心理学では、
劣等感は、「私はできていない」と認める健全な感覚と考えます。
この感覚は、
「私もできるようになりたい。」という欲求を生み出し、
人を成長へと導きます。
一方で、劣等コンプレックスは、
できていない自分を認められず、抵抗する心の動き。
「できない自分なんて受け入れられない」と感じ、
できていない自分を隠す方へと行動が向いてしまうため、
成長には繋がりません。
私の人生の中で、この違いが如実に表れたのは、
父の死を経験したときです。
父は、大きな事業を興し、人望があり、
私にとって絶対的な存在でした。
父が突然亡くなり、
残されたのは大きな借金と、父の背中の記憶。
「父のようにできなければ、私は経営者失格だ」
当時の私はそう思い込み、父と同じようにできるようになろうと、必死にもがきました。
設備や施設や法令のことなど、すべてのことを把握し、
スタッフたちに慕われリスペクトされること。
私は父のように、強く完璧に経営できる人間になろうと必死でした。
その気持ちの根底にあったのは、強い劣等感。
「私は父ほど立派じゃない」
「私は父のようにはできない」
最初のうちは、
「父と同じようにできるようにならなきゃ!」
という劣等感から生まれた焦燥感が私を支えていました。
現実を見つめ、努力し、学び続ける力をくれた。
今おもえば、成長のエンジンでした。
でも、私の中の劣等感は、
いつしか劣等コンプレックスに変わっていったんです。
劣等感は「できない自分を見つめて前に進む」
劣等コンプレックスは「できない自分を隠して無理をする」
いつの間にか、私の思いや行動は、隠して無理をする方にすり替わっていました。
「父みたいに見られなければダメだ」
「父のように評価されなければダメだ」
そういう見えない鎧をまとい、
本当は怖くても、弱くても、疲れていても、
「私は大丈夫」「任せて」と振舞い続けることで、
父のようにできない自分を必死に隠していました。
そして、心の中ではいつも、
「父みたいにできない自分」を責めていた。
周りからどう見られるかばかりに意識が向いてしまい、
内側では「本当の自分」をどんどん見失っていきました。
心はどんどんすり減っていく。
業績は上がらない。
スタッフからの信頼も得られない。
どうしたらいいのか分からず迷子になっていたとき、
UMIのお師匠である川相ルミさんに、こんなことを言われました。
「ゆりちゃんのお父さんは事業で成功したの?
お父さんの判断や行動はすべて、ほんとうに正解だったとおもう?」
こう投げかけられて、ハッとしました。
父は確かにすごい人だったけれど、
彼の生き方がすべて正解だったわけではない。
父は父の人生を全うした。
でも、
大きな借金を残して亡くなったという事実もまた、父の現実。
父の人生の後半は、決して経営はうまく行っていなかった。
父は偉大だったけれど、
同時に、多くの犠牲と痛みを抱えていた。
私はそのすべてを、同じように生きる必要はない。
じゃあ私は、
父のようにではなく、
「私が大切にしたいことを大切にして生きればいい」のでは?
私は、私のやり方をやっていけばいいのでは?
そう思えた瞬間、
ずっと張りつめていた緊張の糸が、スッと切れました。
このとき初めて、
父のようにできない私でいい。
父のようにできなくても、私のままで価値がある。
そう心から思えたんです。
私を苦しめていた劣等コンプレックスは消え、
劣等感が、光に変わりました。
「できるようにならなきゃ」ではなく、
私は私のやり方でやればいい。
「人を大切にすることを最優先にしたい。」
ここからようやく、私の経営が始まりました。
そこから様々な変化が起きて今があります。
「できない」を認めた瞬間、
「できる私」を取り戻しました。
ここが、私の経営者としての原点になっているとおもいます。
劣等感は、自分を見つめる勇気。
劣等コンプレックスは、自分を隠す恐れ。
劣等感を持てる人は、実はとても勇気がある人です。
なぜなら、それは「まだできない私」を見つめる力だから。
できないと認めた瞬間、
「できるようになりたい」という健全な欲求が生まれる。
それが成長を動かすエネルギーになる。
でも「できない自分を否定し隠そうとする」と、
そのエネルギーは止まってしまう。
それが「劣等コンプレックス」です。
劣等感と劣等コンプレックス。
どちらも人間らしいけれど、
成長を生むのは、
いつだって自分をそのまま受け入れる側の心です。
劣等感は自分を磨く光。
劣等コンプレックスは自分を守ろうとする影。
どちらも私の一部。
影を恐れず、光の方を選ぶとき、
私らしく生きる人生が始まる。
〇〇さんの人生に沢山の幸あれ!
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