配信日時 2025/06/30 08:00

【桜林美佐の「美佐日記」(302)】イラン核施設攻撃と国際社会の本音──わが国は“傍観者”でいられるのか?     桜林美佐(防衛問題研究家)


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おはようございます。エンリケです。

302回目の「美佐日記」。

考えさせられるところ多い内容です。

さっそくどうぞ


エンリケ


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桜林美佐の「美佐日記」(302)

イラン核施設攻撃と国際社会の本音──わが国は“傍観者”でいられるのか?


桜林美佐(防衛問題研究家)

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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』、302回目となりま
す。

 イスラエルに続き、米軍機によるイランの核施設
攻撃が実施され、緊張した国際情勢になっています
が、昨年からイランの軍事施設を対象にした長距離
空爆作戦が実施され反撃能力は削がれていただけに、
この流れからすれば、当然の成り行きだったと言っ
ていいのではないでしょうか。逆に言えば、そうし
なければ、これまでの苦労を重ねた攻撃の意味がな
くなってしまうわけです。

 その意味では一連の爆撃について、決して思い付
きや突然に行われたわけではないと思うのですが、
日本ではどうしても「何がトリガーだったのか」と
いった話がメディアなどで出がちなようです。

 例えば、自衛隊が外国軍と演習を実施したとして、
それに対し「なぜ、今なのか!」と騒がれたとした
ら、その回答は「え?なぜって・・・、計画してい
たからです」ということになるはずです。

 モサドによる事前工作が計画的になされていたこ
とからも分かるように、イスラエルの攻撃も米軍の
バンカーバスターによるオペレーションも当然、計
画の上で訓練を重ねたものであり、突然、思いつき
でできるようなことではないと思います。トランプ
大統領の発言は世界が注目しているからこそ「2週間」
という具体的なキーワードを出したのだとしたらす
ごい情報戦でもありました(もしかしたら、これは
思いつきだったかもしれませんが)。

イラン国内に潜伏した上でのドローン作戦はウクラ
イナからノウハウを得たとも言われていて、イラン
とロシアの関係を考えれば十分あることですし、戦
い方の変化、進化の目まぐるしさを思い知らされま
す。

 イランが米国人に被害が出るような反撃をするこ
とは考え難く、ひたすらイスラエルと米国に世界か
らの批判が向けられるように努めるのだと思います。
爆撃が成功するほどネタニヤフ首相やトランプ大統
領は非難の的になる。それはイランの目的の一つを
達成したことにもなりますので、確かに、イランに
とっては「成功した」と言えるのかもしれません。

 しかし、国際社会もそこまで単純ではなく、先般、
イスラエルのイラン攻撃直後にカナダで開催された
G7サミットでは次のような声明が出されました。

 「(前略)我々は、イスラエルは自国を守る権利
を有することを確認する。我々は、イスラエルの安
全に対する我々の支持を改めて強調する。我々は、
また、民間人の保護の重要性を確認する。イランは、
地域の不安定及び恐怖の主要な要因である。我々は、
イランが決して核兵器を保有できないことについて、
一貫して明確な立場をとってきた。我々は、イラン
を巡る危機が解決し、ガザにおける停戦を含む、中
東におけるより広範な敵対行為の沈静化につながる
よう強く求める」と。

 また、ドイツのメルツ首相は「イスラエルが我々
のために『汚れ仕事』をしている」と言っています。
まさにこれは多くの首脳の「本音」だったと思いま
す。

イランの核開発が欧州の脅威であったことは言うま
でもなく、また、欧州諸国がウクライナに対し身を
削るような支援をしている一方でイランはロシアに
武器供与をしているのであり、イランの力を抑える
ことはウクライナ支援の文脈でも妥当となります。

 また、米国によるバンカーバスター攻撃の後、N
ATOのルッテ事務総長は「イランでの決断力ある
行動に感謝する。本当に素晴らしい行動だった。ほ
かの誰も敢行できなかった。われわれ全員をより安
全にするものだ」というメッセージを公開していま
す。これを米国が行わなければ、イスラエルだけで
いつまでも戦闘を続けざるを得なくなることから、
早期終結は米国しかできなかったということです。

 そうした中、石破首相はイスラエルによるイラン
攻撃には激しく批判、米国の攻撃にはこれを支持す
るかどうか明言は避け、曖昧な態度を続けています。

日本はこれまでこれで乗り切ってきた感があります
が、今、わが国が中国による有事の蓋然性が高まる
渦中の国であり、北朝鮮の核の脅威とは隣り合って
います。つまり有事の「当事国」に最も近い位置に
あると言って過言ではありません。これまでのよう
な態度で許されるのか、首相ご自身もきっと苦悩さ
れているのだろうと想像しますが、ますます適切な
言葉の発信が求められることは間違いないのです。
 
今日も最後まで読んで頂きありがとうございまし
た!皆様にとって素晴らしい1週間となりますように。


<おしらせ>

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(さくらばやし・みさ)


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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フ
リーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(P
HP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載中。新刊『誰も語
らなかったニッポンの防衛産業』(産経NF文庫)、
「陸海空 軍人から見たロシアのウクライナ侵攻」
(ワニブックス)、『軍産複合体~自衛隊と防衛産
業のリアル』(新潮選書)

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