配信日時 2025/06/23 08:00

【桜林美佐の「美佐日記」(301)】ジューンティーンスに寄せて──米軍人とその家族の軌跡)     桜林美佐(防衛問題研究家)


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おはようございます。エンリケです。

301回目の「美佐日記」。

今日も興味深い話です。

さっそくどうぞ


エンリケ


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桜林美佐の「美佐日記」(301)

ジューンティーンスに寄せて──米軍人とその家族の軌跡)


桜林美佐(防衛問題研究家)

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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』、301回目となりま
す。

 6月19日は米国の「ジューンティーンス」という祝
日ということで、いきなり祝日だと言われて「えー、
いったい何の日だったけ??」ということを確かこ
こ数年繰り返しているような気がします。

 そして同じことを以前もここで書いたような・・。
きっと皆さんも忘れているだろうということで(勝
手ながら!)今一度。

この日は南北戦争の終結とともに奴隷制の廃止が決
まった日ということで「June」と「nineteenth」を
合わせて「ジューンティーンス デー」なのだそう
です。

バイデン政権時に祝日に制定されたということもあ
り、今年はなくなったりするのだろうかと思ってい
ましたが、トランプ大統領は「祝日が多すぎる。こ
のままでは毎日が休みになる!」などと批判はしつ
つもこの日を黙認した?ということがニュースにな
っていました。

この祝日を前にした6月17日、神奈川県座間市の在日
米陸軍基地で指揮官交代式が行われ、2年間、務めた
デイヴ・B・ウォーマック少将が離任し、ジェーム
ス・K・ドゥーガン准将が着任しました。

 米太平洋陸軍司令官のロナルド・P・クラーク大
将が主宰として式典が開催され、実に暑い中でした
が、心も熱くなるひと時となりました。

心を打たれたまず一つ目は、いつも書いていますが、
とにかく任務に対する慰労の言葉は必ず配偶者、家
族に向けられるということです。こうした式典が終
わる頃には奥さんの名前をすっかり憶えてしまうと
いうのが常です。

まず本人に関してあれこれと話し、その後についで
に奥さんにも言及するのではなく、全てが2人セット
あるいは家族がセットになっているのです。

日本ではまだまだそうした感覚がありませんので、
感謝状贈呈に本人だけ呼んで配偶者を招待しそびれ
る、なんてこともやらかしているのではないのでし
ょうか。だとしたら、大きな失点です。十分に注意
を払わなくてはいけません。

二つ目は、クラーク大将とウォーマック少将は20
05~06年にイラクで起きた「ラマディの戦い」
を共に経験していたということです。今回、その時
の様子を聞かせてくれました。

当時イラクは18の州(行政区域)に分かれており、
アンバール州の首都ラマディを制圧ことが重要課題
となっていました。そこでアルカイダとの過酷な戦
闘が繰り広げられたのです。

この戦闘は、ネイビーシールズでイラクで初めての
戦死者を出したことや、手榴弾に飛び乗って仲間を
守るために命を犠牲にした隊員がいたことなどでも
知られています。

ウォーマックさんは(当時、大隊長だったと言って
いたように記憶)、現場に降り立つやいなや激しい
攻撃を受け、いきなり火力の洗礼を受けたといいま
す。その時の上官がクラーク大佐でした。

地獄の縁に立たされたような状況であったにも関わ
らず、当時のクラーク大佐はその瞬間からリーダー
シップを発揮し、最悪の条件下で1年間指揮を執った
のだそうです。

クラーク大佐は人と人との関係、指揮官としての役
割をいとも簡単にやってのけたように見えたといい
ます。しかし、ウォーマックさんは言います。

「自分が同じ立場になるまで、彼がどれほど簡単に
見せていたのか気づかなかった」

だから、その人となりを真似しようと懸命に努力し
たのだと。

本当に、ウォーマック少将が言うように「真似をし
たい」と思わせる上司と出会えることは幸運です。
そういうお手本と巡り合う運命を持つこともある意
味、その人の「才能」や「実力」と言えるのかもし
れません。

そした、さらに印象的だったのは、ウォーマック少
将の妻のヌーリーさんについての物語です。

ヌーリーさんは腕に大きなタトゥーがあり、それも
「自由の女神像」なのです。2年前に同じように指揮
官交代式で初めて姿を見た時は正直、日本のみんな
はびっくりしたはずです。

米軍にはタトゥーを入れている人はたくさんいます
が、ごく小さいものが多いですし、将官の奥様では
見たことがありませんでした。

ウォーマック少将は彼女は「ヤクザだ」と笑いを取
りながらも、その理由を聞かせてくれました。

ヌーリーさんはアフガニスタンの難民だったのだそ
うです。90年代にニューヨークに辿り着いたといい
ます。だからこのタトゥーは2人にとって大きな意味
を持っているといいます。

全く英語が話せなかったヌーリーさんは、今や英語
はもちろんのこと5か国語を操るのだといいます。
そして、ヴァンダービル大学で学士号、スタンフォ
ード大学で修士号を取得、現役の国務省職員でもあ
るのです。つまり、彼女は多大なキャリアを犠牲に
してウォーマック少将と共に日本に来たのです。

最後の最後に聞くことができた彼女の左腕に聳える
「自由の女神」に秘められた思い、ラマディでのす
さまじい経験・・・。なんだか、スケールが大きす
ぎて圧倒されるしかありませんでした。それに、今
まで知らなかったことばかりで、日本を離れる時に
初めて話してくれるなんて・・・、これが軍人の粋
というものなのでしょうか。世界の秩序維持に貢献
する皆さんに感謝しかありません。

今日も最後まで読んで頂きありがとうございまし
た!皆様にとって素晴らしい1週間となりますように。


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(さくらばやし・みさ)


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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フ
リーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(P
HP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載中。新刊『誰も語
らなかったニッポンの防衛産業』(産経NF文庫)、
「陸海空 軍人から見たロシアのウクライナ侵攻」
(ワニブックス)、『軍産複合体~自衛隊と防衛産
業のリアル』(新潮選書)

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