配信日時 2025/06/18 09:00

【陸軍砲兵史-明治建軍から自衛隊砲兵まで(最終回)】 自衛隊砲兵史(62)  即応性・機動性     荒木 肇


-------------------------------------------
今後の配信が不要の場合は
下記より解除して頂けます
https://1lejend.com/d.php?t=test&m=example%40example.com
-------------------------------------------
あなたのペットが危険です
http://okigunnji.com/url/210/
-------------------------------------------
Audible会員なら、数多くのオーディオブック、
ポッドキャスト、限定コンテンツを月額1,500円で
好きなだけ聴き放題できます。まずは30日間の
無料体験を始めませんか? 
https://amzn.to/42ZaOnl
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「青天を衝け」渋沢栄一は何をしたのか?
↓  ↓  ↓  ↓  ↓
http://okigunnji.com/url/80/

---------------------------
哲學ツーリズム
http://okigunnji.com/url/187/
-------------------------------
松下村塾から沢山の「天才」が生まれた秘密
http://okigunnji.com/url/208/
-------------------------------

------------------------------------
日本人に真実を、誇りを、民力を。
「本物の情報」「本物の洞察」を共に創る新しいメディア

ザ・リアルインサイト
http://okigunnji.com/url/215/
------------------------------------

荒木さんの最新刊

知られざる重要組織「自衛隊警務隊」にスポットを
当て、警務隊とは何か?の問いに応えるとともに、
警務隊で修練されている「逮捕術」を初めて明らか
にしたこの本は、小平学校の全面協力を受けて作ら
れました。

そのため、最高水準の逮捕術の技の連続写真が実に
多く載っています。それだけでなく、技のすべてを
QRコードを通して実際の動画をスマホで確認できる
のです!

自衛隊関係者、自衛隊ファン、憲兵ファンはもちろん、
武術家、武道家、武術ファンにも目を通してほしい
一冊です。

『自衛隊警務隊逮捕術』
 荒木肇(著)
 https://amzn.to/34szs2W
-----------------------------------------

おはようございます、エンリケです。

「陸軍砲兵史」の116回目。

砲兵から即応機動連隊へ──
最終回の今号は、陸自の戦力近代化と機動運用の
実像に迫ります。

次回から「空中挺進」をテーマにした記事
がスタートします! どうぞお楽しみに。

では、陸軍砲兵史の最終回、さっそくどうぞ


エンリケ



メルマガバックナンバー
https://heitansen.okigunnji.com/

ご意見・ご感想はコチラから
 ↓
https://okigunnji.com/url/7/


■荒木さんの最新刊

『自衛隊砲兵─火力戦闘の主役、野戦特科部隊』
荒木肇(著)
発行:並木書房
発売日 :2025/5/16
単行本(ソフトカバー):A5判256ページ
定価:2420円
https://amzn.to/4izlq24


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

陸軍砲兵史-明治建軍から自衛隊砲兵まで(最終回)

自衛隊砲兵史(62)  即応性・機動性


荒木 肇

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

□ご挨拶

 先週に引き続き、アマゾンでも店頭でも『自衛隊
砲兵』の人気が続き、たいへん嬉しく思っています。
多くのOB、現役の隊員の皆さんからも「真の姿を
描いてくれた」「一般の方にも特科とは砲兵のこと
だという理解が進んだ」「自分は普通科だが、たい
へん勉強になった」などの喜んでいただいている声
が伝わってきます。

 これもすべてはご協力をいただいた陸上自衛隊野
戦特科、陸幕広報室、富士学校特科部、同特科教導
隊ほかの皆さま、それに版元のお力の賜物です。あ
らためてお礼を申し上げます。

 さて、今回で「自衛隊砲兵史」のシリーズを終わ
りにします。今回は「即応性」「機動性」の重視が
具体的には、どのような形になっているのかをお知
らせしたいと思います。


▼師団・旅団のタイプ

 戦力近代化とは、機能の充実化と大きな関わりが
ありました。1995(平成7)年の「07大綱」
と「08中期防」は新体制の幕開けになったのです。

 前にも記したように、機甲師団である第7師団は
別にして、機能的にはほぼ同一だった師団・旅団に
ついて、編成や装備によって「沿岸配備型」「政経
中枢型」「戦略機動型」と区分しました。これらの
用語は平成13年版「防衛白書」から記述が登場し
ます。

 その後、「16大綱」から、「総合近代化師団・
旅団」と「即応近代化師団・旅団」に区分して「政
経中枢タイプ」「機甲タイプ」「離島タイプ」とし
て位置づけました。

 この総合近代化師団・旅団は、多様な事態への対
応から始まり、将来的な本格的侵攻事態への対処ま
でも行なうものです。一方、即応近代化師団・旅団
は、多様な事態に迅速かつ効果的に対応し得るよう
にしました。具体的には戦車や火砲などの重装備を
効率化して即応性・機動性を重視する編制になりま
す。即応とは「直ちに」という意味ですから、重装
備はすぐに行動は難しいという意味です。

 そうして「25大綱」からは、地域配備師団・旅
団と機動運用師団・旅団となりました。

▼各方面隊の変容

 札幌に総監部を置く北部方面隊は4個師団体制か
ら2個師団・2個旅団になりました。第5師団(帯
広)と第11師団(札幌)が旅団になります。中部
方面隊(総監部伊丹)は3個師団・1個混成団から
2個師団・2個旅団へ、西部方面隊(総監部熊本)
は2個師団・1個混成団から2個師団・1個旅団に
姿を変えました。

 中部方面隊の第10師団に注目しましょう。同師
団は名古屋市守山に総監部を置きますが、地理的に
はわが国のほぼ中央に位置することから、「戦略機
動師団」とされました。普通科(歩兵)、特科(砲
兵)、戦車部隊などが増強され、定員も7000人
から8700人に強化されます。

 また西方の第4師団(福岡)は「沿岸配備型師団」
として、軽装甲機動車や96式多目的誘導弾などの
新装備も優先的に配当されました。東方の第1師団
(東京都)や中方の第3師団(千僧)も従来の野戦
型から「政経中枢師団」と変えられます。


その結果、特科連隊の規模も4個大隊から、3個な
いし4個射撃中隊の特科隊に縮小しました。たしか
に予想される戦場が市街地であるなら、長射程の榴
弾砲は不要です。

戦車大隊も3個中隊から2個中隊に削減します。こ
れまた、市街地戦闘では戦車も使いにくいというこ
とです。合わせて師団対戦車隊を廃止しました。対
戦車ミサイルなども政経中枢の戦場では、これまた
不要でしょう。そのかわり普通科連隊では、これま
での4個普通科中隊を同5個に増強するなどを行な
います。

▼「25大綱」の西方・南西シフト

 中国の透明性を欠いた軍備拡大、東アジア地域に
おける海空域での活動が活発になっています。さら
には北朝鮮による核兵器やミサイル開発の継続、し
ばしば行なう挑発行為は国際的なパワーバランスの
変化を示すものでしょう。

 「25大綱」からは、戦略機動力が大切にされて
います。全国の部隊を幅広い手段で、短時間で、長
距離を移動させる機動運用能力の向上です。

 以前は「北方機動演習」として、本州以南の部隊
を北海道に展開して、道内の演習場で訓練を毎年、
行なっていました。近頃では、それが反対に北海道
の部隊を九州に移動させる「転地演習」が行なわれ
ています。

 移動手段も、長距離機動では自衛隊固有の輸送力
だけではなく、鉄道や民間船舶なども利用されます。
民間資金活用による自衛隊専用のチャーター船の運
用も拡充されているところです。

▼25大綱の統合機動防衛力

 さまざまな戦力リソースを組み合わせて緊急事態
に即応する態勢の整備を目指します。たとえば南西
諸島地域で有事が発生した場合です。まずは、航空
機のCH47(輸送用大型ヘリ)やV22オスプレ
イなどの空中機動で、先遣部隊を緊急展開させます。
次いで、事態の推移に応じて、部隊を中規模に、つ
づいて大規模にしていきます。これらを滑らかに行
なうためには、陸海空自衛隊の統合運用が欠かせま
せん。

 これを実現するためにもさまざまな施策が必要で
す。「機動師団(旅団)」への改編でした。戦車大
隊や中隊を廃止し、特科連隊(あるいは隊)をなく
します。その代わり、複数の隷下の普通科連隊のう
ち1個を基幹にして、16式機動戦闘車を装備する
機動戦闘車隊(旅団では中隊)、120ミリ迫撃砲
RTを装備した火力支援中隊などからなる「即応機
動連隊」、略称「そっきれん」が新編されました。

 2018(平成30)年には西方の第8師団(北
熊本)、四国香川県の第14旅団(善通寺)、翌1
9年には東北方の第6師団(神町)、北方の第11
旅団(札幌)が機動師団・旅団となります。22年
には北方の第2師団(旭川)、翌23年には同じく
第5旅団(帯広)で、それぞれ1個普通科連隊が即
応機動連隊に生まれ変わりました。

 第一線の機動戦闘力の向上に寄与するための重要
な組織も新編されています。それは2018年、陸
上自衛隊富士学校に新設された「諸職種協同センタ
ー」です。機動戦闘力の発展拡大に欠かせない諸職
種(兵科)連携のノウハウを研究開発し、その普及
を図ることを主要任務としています。

 過去の砲兵から現在の自衛隊特科につながる長い
物語を終わります。

次回のテーマは「空中挺進」とするつもりです。



(陸軍砲兵史 おわり)


(あらき・はじめ)


☆バックナンバー
 ⇒ https://heitansen.okigunnji.com/

荒木さんへのメッセージ、ご意見・ご感想は、
このURLからお知らせください。

https://okigunnji.com/url/7/


●著者略歴

荒木肇(あらきはじめ)
1951(昭和26)年、東京生まれ。横浜国立大
学大学院教育学修士課程を修了。専攻は日本近代教
育制度史、日露戦後から昭和戦前期までの学校教育
と軍隊教育制度を追究している。陸上自衛隊との関
わりが深く、陸自衛生科の協力を得て「脚気と軍隊」、
武器科も同じく「日本軍はこんな兵器で戦った」を、
警務科とともに「自衛隊警務隊逮捕術」を上梓した
(いずれも並木書房刊)。陸軍将校と陸自退職幹部
の親睦・研修団体「陸修偕行会」機関誌「偕行」に
も軍事史に関する記事を連載している。(公益社団
法人)自衛隊家族会の理事・副会長も務め、隊員と
家族をつなぐ活動、隊員募集に関わる広報にも協力
する。近著に『自衛隊砲兵─火力戦闘の主役、野戦
特科部隊』。


PS
弊マガジンへのご意見、投稿は、投稿者氏名等の個
人情報を伏せたうえで、メルマガ誌上及びメールマ
ガジン「軍事情報」が主催運営するインターネット
上のサービス(携帯サイトを含む)で紹介させて頂
くことがございます。あらかじめご了承ください。


最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝し
ています。
マガジン作りにご協力いただいた各位に、心から感
謝しています。
そして、メルマガを作る機会を与えてくれた祖国に、
心から感謝しています。ありがとうございました。


投稿文の著作権は各投稿者に帰属します。
その他すべての文章・記事の著作権は
メールマガジン「軍事情報」発行人に帰
属します。

--------------------
三井・三菱財閥をわずか一代で超えた男の経営學
↓↓
http://okigunnji.com/url/80/

--------------------



-----------------------------------------
メールマガジン「軍事情報」
発行:おきらく軍事研究会
(代表・エンリケ航海王子)

メインサイト:
https://okigunnji.com/

問い合わせはこちら:
https://okigunnji.com/url/7/

メールアドレス:
okirakumagmag■■gmail.com(■■を@に置
き換えてください)
------------------------------------------

------------------------------------
日本人に真実を、誇りを、民力を。
「本物の情報」「本物の洞察」を共に創る新しいメディア

ザ・リアルインサイト
http://okigunnji.com/url/215/
------------------------------------




-------------------------------
松下村塾から沢山の「天才」が生まれた秘密
http://okigunnji.com/url/208/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
あなたのペットが危険です
http://okigunnji.com/url/210/
-------------------------------------------
Audible会員なら、数多くのオーディオブック、
ポッドキャスト、限定コンテンツを月額1,500円で
好きなだけ聴き放題できます。まずは30日間の
無料体験を始めませんか? 
https://amzn.to/42ZaOnl
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
-新感覚 教育メディア-
哲學ツーリズム 光を観る旅
http://okigunnji.com/url/187/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
三井・三菱財閥をわずか一代で超えた男の経営學
↓↓
http://okigunnji.com/url/80/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

PS
弊マガジンへのご意見、投稿は、投稿者氏名等の個
人情報を伏せたうえで、メルマガ誌上及びメールマ
ガジン「軍事情報」が主催運営するインターネット
上のサービス(携帯サイトを含む)で紹介させて頂
くことがございます。あらかじめご了承ください。


最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝し
ています。
マガジン作りにご協力いただいた各位に、心から感
謝しています。
そして、メルマガを作る機会を与えてくれた祖国に、
心から感謝しています。ありがとうございました。

-----------------------------------------
メールマガジン「軍事情報」
発行:おきらく軍事研究会
(代表・エンリケ航海王子)

メインサイト:
https://okigunnji.com/

問い合わせはこちら:
https://okigunnji.com/url/7/

メールアドレス:
okirakumagmag■■gmail.com(■■を@に置
き換えてください)
------------------------------------------

購読解除はこちらで
https://1lejend.com/d.php?t=test&m=example%40example.com


---------------------------

投稿文の著作権は各投稿者に帰属します。
その他すべての文章・記事の著作権は
メールマガジン「軍事情報」発行人に帰
属します。

Copyright(c) 2000-2025 Gunjijouhou.All rights reserved