配信日時 2025/05/14 09:00

【陸軍砲兵史-明治建軍から自衛隊砲兵まで(112)】 自衛隊砲兵史(58) ソ連崩壊     荒木 肇


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おはようございます、エンリケです。

「陸軍砲兵史」の112回目です。

ソ連崩壊の遠因となった「ペレストロイカ」。ゴル
バチョフ登場からベルリンの壁崩壊まで、激動の数
年間を一気にたどります。


エンリケ



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陸軍砲兵史-明治建軍から自衛隊砲兵まで(112)

自衛隊砲兵史(58) ソ連崩壊



荒木 肇

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□ソ連のペレストロイカ

 誰もが驚きました。ソ連邦の崩壊のニュースは世
界中を駆けめぐり、あの共産主義の超大国が消えて
なくなってしまうという不安感と、やっぱりという
安心感があったと思います。


昭和の終わりに近いころから、ソビエト連邦はさま
ざまな動きを始めました。それは「ペレストロイカ」
という言葉が始まりだった気がします。

 ペレストロイカとはロシア語、「再編」とか「立
て直し」という意味です。1985(昭和60)年
3月、ソ連では指導部内では最年少のミハイル・ゴ
ルバチョフがチェルネンコ共産党書記長の後継者に
選ばれました。このゴルバチョフが推進したのが、
ペレストロイカです。

▼1985年より後

 この年、1985年にはわが国では筑波で「科学
万博」が開かれ、夏には日航ジャンボ機が墜落、ニ
ューヨークでは先進5カ国によるG5が開かれ、ド
ル高を修正するためのプラザ合意も開催されていま
した。

 1986年には新年早々、ゴルバチョフがアメリ
カに核兵器廃絶の構想を申し出ます。戦略核兵器を
50%削減、中距離核戦力の全廃、残る核兵器を廃
棄という20世紀末までの段階的な核兵器廃止を提
案しました。4月にはウクライナのチェルノブイリ
原発が爆発し、放射能汚染が国境を越えて深刻な事
態をもたらします。

 1987年1月には中国の胡耀邦共産党総書記が
辞任しました。当時の世論、報道は中国の自由化の
推進の勢いが鈍るのではと危惧されていたようです。
3月にはモスクワで英国の「鉄の女」サッチャー首
相がゴルバチョフと会談し、中距離核戦力(IMF)
問題を話し合いました。


9月になると、東ドイツの国家評議会議長が西ドイ
ツを訪問します。翌月、アメリカのレーガン大統領
がイランのアメリカ・タンカー攻撃への報復で、対
イラン経済制裁措置を発表しました。その翌月の1
1月2日に革命70周年記念式典でゴルバチョフは
さらなるペレストロイカの推進を強調しています。

▼ソ連軍、アフガニスタンから撤退

 1988年4月にはジュネーブ合意が行なわれ、
ソ連軍がアフガニスタンから撤退しました。197
9年から長く続いた戦争でした。12月にはアンゴ
ラの内戦解決のために、アンゴラ、南アフリカ、キ
ューバの3カ国がアメリカの仲介で包括和平協定に
調印します。この内戦は1975年にポルトガルか
らの独立を主張する解放人民運動(MPLA)とこれ
に対抗する解放民族戦線(FNLA)、それに全面独
立民族同盟(UNITA)が三つ巴になっての争い
でした。

 1976年にはソ連とキューバが支援するMPL
Aが政権をとりますが、アメリカと南アフリカは対抗
勢力に肩入れします。南アフリカにいたっては、不
法統治していたナミビアを足場にしてアンゴラに侵
攻しました。対抗してMPLAもナミビアの解放勢
力に基地を提供するなどして、内戦は13年にも及
びました。

▼昭和天皇崩御

 1989(昭和64)年1月、天皇陛下(124
代)がお隠れになりました。ご在位62年、神話の
時代を別にすれば、その87歳のご年齢と在位期間
は皇室史上最長となります。新元号は「平成」とさ
れました。テレビも新聞も「昭和の時代」を回顧す
るものばかりでした。

 2月、イランの最高指導者ホメイニー師がイギリ
ス人作家の「悪魔の詩」をイスラムへの冒涜として、
作家に死刑を宣告します。欧州共同体(EC)諸国
は民主主義への重大な挑戦として死刑宣告に直ちに
抗議し、外交官の召喚を行い、対抗してイランは各
国駐在の自国の外交官を帰国させました。3月には
イラン外務省が英国との国交断絶を宣言します。

 6月4日のことでした。中国軍が民主化を要求し
天安門広場に集まった学生・市民を実力で排除しま
す。反革命騒乱鎮圧と中国は発表しますが、実態は
武力による一方的な虐殺と言っていいでしょう。罷
免された胡耀邦の名誉回復や報道の自由を要求し、
当時の共産党の最高実力者だったトウ小平中央軍事
委員会主席の退陣を求めた行動でした。この事件の
真相や実態については、いまも統制されていること
が明らかです。

 8月にはベトナム難民が急増します。九州・沖縄
に次々とベトナムからの難民がやってきました。イ
ンドシナ半島の政情の不安定と経済的困窮があった
ようです。小さな木造船にすし詰めになって、全員
が中国人であることもあり、出稼ぎ目的でわが国へ
やってきた偽装難民も多くいました。

 9月にはポルポト政権を打倒したベトナム軍がカ
ンボジアから撤退します(1978年12月に侵攻)。
86年にはゴルバチョフ政権はベトナムへの援助を
見直しました。ベトナムも経済再建へ政策を転換し、
派兵されていた2万人が撤退します。

 11月には東ドイツ社会主義統一党の指導部が、
新しい国外旅行法案で、全東ドイツ国民の西側諸国
への旅行・出国・移住の完全自由化を公表しました。
9日には「ベルリンの壁」が崩壊します。

 12月にルーマニアのチャウシェスク政権が崩壊
しました。首都ブカレストの市民のデモが始まりま
す。チャウシェスク大統領は全土に戒厳令を布き、
国軍に治安回復を命じます。ところが、国軍は命令
に従わず、多くは市民側に与しました。救国戦線評
議会が政権を掌握し、大統領は処刑されます。

▼湾岸危機起きる

 1990(平成2)年になりました。6月にワシ
ントンでブッシュ大統領とゴルバチョフ・ソ連大統
領が会談します。戦略兵器削減交渉(START)
の基本合意声明を出しました。米ソが保有するIC
BM(大陸間弾道ミサイル)、SLBM(潜水艦発
射弾道ミサイル)戦略爆撃機などの戦略核兵器の半
減を目指すものでした。85年3月のゴルバチョフ
書記長の登場で、米ソ関係が大きく改善されました。
戦略兵器削減条約で、翌年7月に調印されます。

 ところが、世界が驚く事態が起きました。8月2
日、イラク軍がクウェートに侵攻します。首都は6
時間後にはあっさりと占領されました。イラク大統
領フセインのねらいは、富と領土を奪い、ペルシャ
湾岸での影響力を強めることにあったのです。

 国連安全保障理事会は直ちに即時無条件撤退を求
める決議を採択し、米英などの西側諸国はイラクへ
の非難声明を出して、ソ連もイラクへの武器援助停
止を発表します。安保理は6日、経済制裁を決議し、
7日にアメリカ、8日に英国、10日にはアラブ首
脳会議がサウジアラビアへの派兵を決定しました。
一方、イラクは17日、国内の西側外国人を人質と
して対抗します。

 10月には統一ドイツが生まれました。

 次回は湾岸戦争と日本についてふり返りましょう。




(つづく)


(あらき・はじめ)


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●著者略歴

荒木肇(あらきはじめ)
1951(昭和26)年、東京生まれ。横浜国立大
学大学院教育学修士課程を修了。専攻は日本近代教
育制度史、日露戦後から昭和戦前期までの学校教育
と軍隊教育制度を追究している。陸上自衛隊との関
わりが深く、陸自衛生科の協力を得て「脚気と軍隊」、
武器科も同じく「日本軍はこんな兵器で戦った」を、
警務科とともに「自衛隊警務隊逮捕術」を上梓した
(いずれも並木書房刊)。陸軍将校と陸自退職幹部
の親睦・研修団体「陸修偕行会」機関誌「偕行」に
も軍事史に関する記事を連載している。(公益社団
法人)自衛隊家族会の理事・副会長も務め、隊員と
家族をつなぐ活動、隊員募集に関わる広報にも協力
する。近著として『自衛隊砲兵─火力戦闘の主役、
野戦特科部隊』を予定。




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