配信日時 2025/03/18 08:00

【情報戦争を生き抜くためのインテリジェンス(40)】戦後のインテリジェンス機関の再建(4)    樋口敬祐(元情報本部主任分析官)


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おはようございます、エンリケです。

インテリジェンスのプロ・樋口さん(元防衛省情報本
部分析部主任分析官)がお届けする
『情報戦を生き抜くためのインテリジェンス』
の40回目です。

ウクライナ戦争をめぐる国際情勢は日々刻々と変化
し、インテリジェンスの役割がますます重要になっ
ています。とくに、イーロン・マスク氏のスターリ
ンク発言がSNS上で波紋を広げ、ウクライナの戦況に
どのような影響を与えたのか、深く考察する必要が
あります。かつては秘密裏に交渉されていた外交が、
いまやソーシャルメディア上で繰り広げられ、それ
がどのように国際政治を変えていくのか──まさに
新時代の交渉術が試されているのです。

今号の記事では、これらの国際情勢をふまえつつ、
戦後日本におけるインテリジェンス・コミュニテ
ィーの変遷に焦点を当てます。
戦前のバラバラな情報機関から、戦後の中央情報機
関の設立、そして警察主導で進んだインテリジェン
ス体制の実態とは? 米国型の中央集権モデルと英
国型の委員会モデルという2つの情報管理システム
の間で揺れ動いた日本の選択とは?

さらに、1980年代以降の改革や、冷戦終結後の日本
の危機対応能力の向上を目指した試み、そして現代
における日本の情報機関の課題についても掘り下げ
ます。国内外の安全保障環境が激変するなか、日本
のインテリジェンス体制は果たしてどこまで対応で
きるのか。興味深い分析とともにお届けします。

本編をぜひご一読ください。

さっそくどうぞ。


エンリケ



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情報戦争を生き抜くためのインテリジェンス(40)

戦後のインテリジェンス機関の再建(4)


樋口敬祐(元情報本部主任分析官)

───────────────────────

□はじめに

ウクライナ戦争に関し、2月28日のホワイトハウス
での米・ウクライナ大統領の決裂した会談後の動向
を並べてみると次のようになります。

3月4日:米国は、ウクライナへの軍事支援を一時
停止すると発表
3月5日:ラトクリフCIA長官は、ウクライナへの機
密情報の提供を停止していることも明言
3月9日:イーロン・マスクは、「私のスターリン
クシステムはウクライナ軍の背骨だ。もし私が止め
たら、ウクライナの戦線全体が崩壊するだろう」と
Xへ投稿
3月11日:サウジアラビアにおいてアメリカとウク
ライナの高官が停戦に関して8時間以上に及ぶ協議
を実施
3月12日:ウクライナが米国提案の30日間の停戦案
を受け入れることを表明
これを受けて、米国は軍事支援と情報共有を再開
3月13日:カナダにおけるG7の外相会合でウクラ
イナ情勢について、各国からは米国の和平に向けた
努力への高い評価が示されるとともに、ロシアが前
向きに対応するよう、G7として連携しウクライナ
への揺るぎない支持を改めて確認。ウクライナの安
全を保証することの重要性を指摘
3月13日:米国の30日間の停戦案に対し、プーチン
大統領はモスクワでの記者会見で、「アイデアは正
しい。私たちはそれを支持する。だが、議論が必要
な疑問がある」と述べるとともにいくつかの厳しい
条件を提示
3月14日:カナダでG7外相会議開催。ロシアに一
時停戦案の受け入れを求める共同声明を採択
3月15日:イギリスのスターマー首相が呼びかけ、
20カ国以上がウクライナを守る有志国連合の結成に
向けたオンライン首相会議に参加。米国は不参加
3月16日:トランプ政権のウィットコフ中東担当特
使が明らかにしたところによれば、トランプ大統領
は今週、プーチン大統領と電話会談し、ウクライナ
での戦争を終わらせる方法について協議する見通し

このような、一連の動きの中でも、インテリジェン
ス的には、マスク氏のスターリンクの話は非常に重
要だと思います。マスク氏は、自身が率いる米スペ
ースXが運営する衛星通信網「スターリンク」のウ
クライナの利用遮断の可能性についてSNS上で言
及しました。

マスク氏は2022年の戦争開始直後から、ウクライナ
側の要請を受けて同国にスターリンク端末の供与を
開始しました。スターリンクはウクライナの軍事作
戦を支える重要なインフラとなってきました。仮に、
スターリンクが使えなくなれば、ロシア国内の後方
支援拠点や石油インフラへの攻撃、部隊間の通信に
も支障が出ます。

また、このような話は、従来は秘密の外交交渉の場
で行なわれていたと思われます。しかし、第二次ト
ランプ政権になってからは、このような外交上の交
渉材料がSNS上に投稿され、公開の場でお互いに
議論したり圧力をかけたりするようになってきまし
た。これは、従来と異なる新たな動きであり手法だ
と思われます。これでは、すべての手の内を見せて
しまうことになり、ロシアを有利にしているように
しか思えません。

一方で、ロシア側はマスメディアを活用して小出し
に条件を出し解決に時間をかけつつ有利な状況を作
為しようとするなど、昔ながらの手法を使っている
ように思えます。

この、新旧の交渉術の行方にも注目したいと思いま
す。

 さて、今回は戦後の日本の中央情報機関がどのよ
うに変遷していったかについて述べます。


▼インテリジェンス・コミュニティーの構築

戦前は陸海軍が独自に、またその他の省庁も個別に
インテリジェンス活動を行ない、それらの情報を集
約する機能はありませんでした。しかし、戦後のイ
ンテリジェンス体制は、以下に示すインテリジェン
ス・コミュニティー(IC)の2つの型の間で揺れ
ながら、少しずつですが、国家全体で情報を集約・
共有しようとする試みが行なわれています。

▼ICの二つの型

ICとは、国家のインテリジェンス機能を果たす全
組織の総称で、主に2つの型があります。

中央集権型(米国型):中央情報機関が情報を集約
し、政策担当者に直接報告する仕組み。
委員会型(英国型):各インテリジェンス機関から
収集した情報をスタッフが取りまとめて、統合情報
委員会で評価したうえで内閣などに情報提供する仕
組み。

わが国は、終戦直後は米国型を目指し、内閣情報調
査室(内調)を強力な中央情報機関とする構想でし
たが、前回の内閣情報調査室の項で述べたような経
緯でそれが実現しませんでした。そのため自衛隊、
内調、公安調査庁の主要なポストを警察官僚が占め
ることで、戦後のインテリジェンス活動は警察主導
で進んでいきました。

これについては、警察が戦前の軍の独走を封じ込め
ようと意図して、主導していったという見方もあり
ますが、実態は結果としてそうなったようです。つ
まり、各インテリジェンス機関が組織の復活を画策
する中で、終戦直後の国内の「切迫する治安状況に
当面対処するという弥縫策(びほうさく)的側面が
強かった」からだ、とされます。

終戦直後の日本では、治安維持を目的とした国内の
情報収集が重要視され、その後も外交や安全保障の
ための独自のインテリジェンスの必要性は低い状況
でした。冷戦が本格的に始まっても、安全保障面で
は米国に依存し、外交面においても米国に追随して
いけば問題がない状況が続きました。

しかし、1990年前後以降の国内外情勢の大きな変化
にともない、わが国も国際社会において米国の庇護
の下ではなく、独自の危機対応能力が求められるよ
うになり、そのための対策が模索されるようになり
ました。

▼主要な改革の流れ

1986(昭和61)年、第二次中曽根政権の行政改革で安
全保障会議、合同情報会議、内閣官房内閣情報調査
室が設置され、緊急事態への対応体制が整備されま
した。

1995(平成7)年の阪神・淡路大震災への初期情報
把握体制の不備を解消すべく、1996(平成8)年5月、
緊急かつ重要な情報を二四時間体制で収集するため
の内閣情報集約センターが内調の中に設置されまし
た。

1997(平成9)年、第二次橋本内閣時における行政
改革に基づき、1998(平成10)年10月、内閣情報会
議が新設され、その下に合同情報会議が位置づけら
れました。形式的には英国型のICを模した体制が
整えられましたが、実情は、重要な情報になればな
るほど、各官庁・組織は首相や内閣官房長官に直接
伝達するなど、内閣情報会議や合同情報会議は形式
的な情報交換の場にとどまっていました。

理想的な体制にならない最大の要因は「イギリスの
統合情報員会を下支えするような評価スタッフ制が
導入されていないことである」とされました。

しかし、その後もわが国のインテリジェンス体制に
あまり進展はなく、2001(平成13)年の朝日新聞の
コラムなどでも日本のインテリジェンス機関の欠点
として「回らず」「上がらず」「漏れる」と揶揄さ
れるほどでした。つまり、重要な情報が関係機関に
回らず、政府中枢には上がらず、そのうえ秘密は外
部には漏れると散々の評価でした 。

2006(平成18)年、PHP総合研究所がインテリジ
ェンスの専門家による政策提言書をまとめています
 。そこで指摘された問題点(ボトルネック)もほぼ
同様で、次の三点です。

硬直的な官僚制のために横の連絡が悪く、異なる官
庁・組織間ならびに同一官庁・組織内の異なる部署
の間でのインフォメーションやインテリジェンスの
共有が十分でないこと。
官邸においてインフォメーションやインテリジェン
スを集約・評価する体制が極めて弱体であること。
情報を保全する体制が十分でないこと。

それらインテリジェンスの専門家による政策提言な
どを受け、本格的な情報機能の強化に向けた取り組
みが第一次安倍政権下で進展しました。2008年2月、
官邸における情報機能の強化のため内閣情報会議の
構成を見直し、ICを従来の5機関から9機関に拡
大するなどの改革が進められました。

同年4月には「内閣情報分析官」を設置し、特定の
地域または分野に関する高度な分析を行なう仕組み
が整備されました。内閣情報分析官には、オール・
ソース・アナリシス(入手可能な情報源すべてから
情報に基づく分析)による情報評価書の策定が期待
されました。この情報評価書を策定する過程で省庁
間の情報や意見交換が行なわれ、IC内の情報共有
を促進する効果が期待できるとされています。

また、政治の強力なリーダーシップにより外交・安
全保障などの課題に迅速に対応するためには、定例
的な内閣情報会議や合同情報会議だけでなく、日常
的に総理大臣を中心として、戦略的観点から議論す
る場を創設する必要が出てきました。そこで創設さ
れたのが、日本版NSC(国家安全保障会議)とそ
れを支えるNSS(国家安全局)です。NSSの機
能には議論のための日常的な情報収集も要求されま
す。
次回はこのNSSについて述べたいと思います。


(つづく)

 


(ひぐち・けいすけ)



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【著者紹介】

樋口敬祐(ひぐち・けいすけ)
1956年長崎県生まれ。拓殖大学大学院非常勤講師。
元防衛省情報本部分析部主任分析官。防衛大学校卒
業後、1979年に陸上自衛隊入隊。95年統合幕僚会議
事務局(第2幕僚室)勤務以降、情報関係職に従事。
陸上自衛隊調査学校情報教官、防衛省情報本部分析
部分析官などとして勤務。2011年に再任用となり主
任分析官兼分析教官を務める。その間に拓殖大学博
士前期課程修了。修士(安全保障)。拓殖大学大学
院博士後期課程修了。博士(安全保障)。2020年定
年退官(1等陸佐)。著書に『2020年生き残りの戦
略』(共著・創成社)、『2021年パワーポリティク
スの時代』(共著・創成社)、『インテリジェンス
用語事典』(共著・並木書房)、近刊『ウクライナ
とロシアは情報戦をどう戦っているか』(並木書房)



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