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おはようございます。エンリケです。

今週の『美佐日記』は、まさに“激動の国際情勢
をリアルタイムで読み解く”一編です。

わが国内で「ガザ市民の受け入れ」に関して
総理が発言、アメリカではトランプ大統領が
ネタニヤフ大統領と会談——この二つの動きが
世界に与える影響は計り知れません。

桜林さんは、欧州諸国がイスラム系移民の増加に
どれほど慎重な対応をしているかを踏まえ、わが
姿勢が国際社会でどう受け止められるのかを鋭く
分析。
また、トランプ政権誕生による中国・ロシアの“融
和的な転換”が、実は日本にとって大きな脅威とな
る可能性を示唆します。

国防において「友好ムード」がもたらすリスクとは
何か？ ウクライナやイスラエルの事例を引きながら、
私たちが見落としてはならない視点を提供してくれ
ます。

日米関係の行方は？ そして日本が取るべき選択と
は？ 

今週の『美佐日記』をどうぞお見逃しなく。

さっそくどうぞ


エンリケ


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桜林美佐の「美佐日記」（２８７）

中国、ロシアの融和的な姿勢に要注意！


桜林美佐（防衛問題研究家）
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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』、２８７回目となりま
す。

この日記を書いている時点ではまだトランプ大統領
と石破首相との会談が終わっていませんので、どん
なことになるのか気になって仕方がありませんが、
本当にトランプ政権発足以降、ニュースを見るのが
刺激的すぎます。

ただ、日本のように「言質を取られる」ことを恐れ
るような方ではないので、後で本意はいかようにも
アレンジできるようにも感じます。もはや発言自体
がメディアにとってはショーであり、外交的には言
葉によるディールの始まりと捉えるべきではないで
しょうか。

気がかりなのは、このタイミングで日本では国会で
ガザ市民の受け入れを検討するといった発言が首相
から出て、トランプ大統領はネタニヤフ大統領との
会談後にガザを受け継ぐといった発言をしたことで
す。

トランプ大統領はエジプトやヨルダンにガザ市民の
受け入れを求めていますが、両国とも拒否。過去の
経験も踏まえ、それがいかにテロの可能性を高め自
国を危険に晒すかを知っているからです。

そんな中で日本が無邪気に受け入れに乗り出すとい
う姿勢を示したら、それは米国にとって、世界にと
ってどのように映るのだろうと思います。

欧州諸国ではイスラム系移民の急増で各国の多大な
人口ウエイトを占めるようになっています。

確かに私も、たくさんの外国人が日本に来て、日本
を好きになって帰って行って欲しいといつも思って
いますが、それはあくまで常識的な教育を受けた普
通の人たちをイメージしてのことで、子供の頃から
徹底的にテロリストとして教育されてきた人たちが
含まれる場合、親日家になってもらうという見方は
残念ながらあまりに楽観的すぎるでしょう。

マルコ・ルビオ国務長官は昨年のバイデン政権時に
上院議員として国連のグテーレス事務総長に「UNRW
Aの多くの職員がハマスやイスラム聖戦と関係がある」
とした書簡を送り、ラザリーニ同事務局長の解任を
求めています。

トランプ大統領も国連人権理事会からの脱退やUNRW
Aへの資金拠出をやめる方針のようですので、日本の
姿勢は問われること必至です。
　
あと、大きな今後の流れとして懸念されるのは、ト
ランプ政権発足とともに、中国やロシアが日本に融
和的な姿勢に転換する可能性があり、それは日本に
とってむしろ大きな「脅威」になるということです。

　友好姿勢を見せる国を刺激すべきではない、とい
う空気になったら防衛力の抜本的強化は後退するこ
とになりかねず、それは将来的な日本の危機に繋が
ります。油断が危機を招いていることはウクライナ
やイスラエルの事例からも明白です。

　対中抑止は依然としてわが国の防衛力における最
優先課題で、そのためにも日米関係を最大限強化す
る選択をしていく必要があるはずですが、それは口
で言うほど簡単ではないと思います。中国などがゆ
るやかな姿勢になるほどに難しくなるのです。注意
が必要です。

今日も最後まで読んで頂きありがとうございまし
た！皆様にとって素晴らしい1週間になりますように。


＜おしらせ＞

●月刊誌『丸』にて「誰も知らないニッポンの防衛」
連載しています。　https://amzn.to/3AFvUNc

●『ＳＡＴマガジン』にて「桜の時評」連載しています。
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●YouTube「著者が語る」 https://youtu.be/CAlyNIIpceM?si=vOli70X5jW9-Dp60 
で語りました！
こちらは、JBプレス https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/84093 にも掲載されています。

●YouTubeのチャンネルくらら「陸海空軍人から
見たシリーズ」で司会をしています。
　https://x.gd/4KTkO
さらに最近は元将官が語る「ノモンハン事件」
「ミッドウエー海戦」「ガダルカナルの戦い」
でも司会をしています。　https://x.gd/4KTkO



（さくらばやし・みさ）


桜林さんへのメッセージ、ご意見・ご感想は、
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【著者紹介】
桜林美佐（さくらばやし・みさ）
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フ
リーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業［改訂版］』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
（いずれも並木書房）、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』（P
HP研究所）、『日本に自衛隊がいてよかった』（産
経新聞出版）、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』（ワニブックス）。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載中。新刊『誰も語
らなかったニッポンの防衛産業』（産経ＮＦ文庫）、
「陸海空　軍人から見たロシアのウクライナ侵攻」
（ワニブックス）、『軍産複合体～自衛隊と防衛産
業のリアル』（新潮選書）



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