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おはようございます、エンリケです。
インテリジェンスのプロ・樋口さん(元防衛省情報本
部分析部主任分析官)がお届けする
『情報戦を生き抜くためのインテリジェンス』
の27回目。
特別編「レバノンにおけるポケベル爆破事件の真相」
のつづきです。
きょうの記事では、レバノンにおける最新のインテ
リジェンス作戦と、ヒズボラの通信手段である「ポ
ケベル」がどのように作戦の要となっているかが詳
述されています。
スマートフォン全盛のいま、なぜローテクなポケベ
ルが重宝され、どのように利用されてきたのか?
その背景を読み解きます。
また、イスラエル諜報機関がどのようにヒズボラの
通信網に介入し、ポケベルを戦術的に活用したかに
ついても触れ、テクノロジーと軍事戦略の交錯が浮
き彫りになります。
予測不能な展開が今後の中東情勢にどのような影
響を及ぼすでしょうか、、、ご注目ください。
さっそくどうぞ。
エンリケ
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情報戦争を生き抜くためのインテリジェンス(27)
特別編「レバノンにおけるポケベル爆破事件の真相」(2)
樋口敬祐(元防衛省情報本部分析部主任分析官)
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□はじめに
米大統領選挙は、大接戦になるとのマスコミの予想
に反して、すぐに決着がついてしまいました。イン
テリジェンス的にはハリス氏、トランプ氏のどちら
が勝つかの選挙報道に踊らされるよりも、どちらか
が就任した場合の日本や世界への影響力について淡
々と分析し、政策サイドに伝えておくことが重要な
のでしょう。
選挙に勝ったトランプ氏は、自分なら戦争を短期間
で終結させると豪語していますが、具体的な策はあ
るのでしょうか。
さて、今回はポケベル爆破事件をさらに分析してみ
たいと思います。
▼ポケベルのレバノンへの流入経路
レバノン攻撃で使用されたポケベルは、イスラエル
が台湾のメーカー・ゴールド・アポロ社に発注し、
ヒズボラに届ける予定だった製品のかたまりの中に
隠ぺいされていたとされます。
ポケベルのほとんどは同社のAP924モデルでしたが、
出荷品には他の3つの同社のモデルも含まれている
とされます。(ニューヨークタイムス)
CNNはレバノンの治安筋の話として、これらのポケベ
ルの大半は、ここ数か月の間にヒズボラによって購
入されたとしています。
ヒズボラの最高指導者ハッサン・ナスララは、何年
もの間ヒズボラに対し、ポケベルへの投資を強く求
めてきました。ポケベルは機能が限られているにも
かかわらず、ユーザーの位置情報やその他の機密情
報を漏らすことなくデータを受信できるといいます。
ヒズボラ指導部は、携帯電話による情報漏洩の危険
性を考慮し、あえてローテクにすることでその危険
を避けようとしていました。しかし、イスラエルの
諜報機関はこのポケベルを逆手にとることにチャン
スを見いだしました。
ナスララがポケベルの使用拡大を決定する前から、
イスラエルは国際的なポケベル製造業者を装うダミ
ー会社を設立する計画を実行に移していました。
BACコンサルティングは、ハンガリーに拠点を置く会
社で、台湾の会社ゴールド・アポロの委託を受けて
この装置を製造する契約を結んでいました。
BACは実際にはイスラエルのフロント企業で、一般の
顧客も引き受けており、その顧客向けにさまざまな
ポケベルを製造していました。しかし、本当に重要
な唯一の顧客はヒズボラであり、そのポケベルは普
通のものとは程遠いものでした。
それらは普通のポケベルとは別個に製造され、爆発
性の PETN が組み込まれた電池を内蔵していたとい
います。
このポケベルは2022年夏に少数がレバノンに出荷さ
れ始めましたが、ナスララ氏が携帯電話を非難した
後、この生産は急速に増加しました。
▼なぜポケベルを使っていたのか?
なぜヒズボラはポケベルというローテクの通信機器
を使っていたのでしょうか。ポケベルは日本では19
90年代半ばに最盛期を迎えた一世代前の代物です。
ナスララの懸念は、イスラエルが携帯電話をハッキ
ングする新たな手段を手に入れ、マイクやカメラを
遠隔操作して所有者をスパイしているという同盟国
からの報告によって高まりました。つまり「携帯電
話=監視装置」という認識です。
イスラエルはこのハッキング技術の開発に数百万ド
ルを投資しており、携帯電話での通信は、暗号化さ
れたメッセージアプリでさえももはや安全ではない
という噂がヒズボラとその同盟国の間で広まってい
きました。
ナスララ氏は、イスラエル国防軍(IDF)、なかでも8
200部隊(アマンの通信情報収集部隊)がヒズボ
ラメンバーの携帯電話の送信を傍受し、容易に使用
者の位置を特定し、精密誘導兵器で殺害できること
を理解していました。
そのような噂を受け、ナスララ氏はヒズボラ工作員
の会合で携帯電話の使用を禁止しただけでなく、ヒ
ズボラの行動や計画の詳細を携帯電話で伝えてはな
らないと命じたされています。そして、ヒズボラは
今春からポケベルの配布を開始していました。
同氏はヒズボラの将校らにポケベルを常に携帯する
よう命じ、戦争の際には戦闘員らの行き先を伝える
ためにポケベルが使用されるとしていました。
▼ポケベル使用に拍車をかけたヒズボラ軍事司令官
の暗殺
この動きに拍車をかけたのが、2024年7月末のイス
ラエルによるヒズボラの軍事司令官フアド・シュク
ルの暗殺です。
報道によると、シュクル氏は何者かからの電話を受
け、ベイルートの高層ビル7階にある同氏のアパー
トに行くように言われた。その直後、イスラエルの
爆弾あるいはミサイルがアパートを攻撃しました。
イスラエルはシュルク氏への攻撃への関与の有無に
ついて、コメントを控えています。しかし、この作
戦の背後にいる組織は、非常に高度な技術と正確な
情報、そして海外での要人暗殺など高い作戦実行能
力を持つモサドである可能性が高いとされています。
(9月18日付WP)
このような、イスラエルによる要人暗殺の背後には
ハッキングされた携帯電話の通信情報があると考え
たナスララ氏は7月、ヒズボラ部隊に携帯電話の使
用を全面的に禁止するよう命じました。そこで一気
にポケベルやトランシーバーが普及しました。
ナスララ氏は部下たちに、携帯電話は「監視装置」
であり、「詳細で正確な情報を提供できる恐ろしい
手段」だと語ったとされます。(9月18日付WP)
その指導者ハッサン・ナスララも、9月27日のイス
ラエル国防軍によるベイルート南部ダヒエへの空爆
により殺害されました。
▼ハマスも通信機器の安全性には懸念
ハマスはヒズボラよりも、さらに通信機器の安全性
に懸念を抱いてきました。ハマスの最高指導者ヤヒ
ヤ・シンワル氏は、2023年10月にイスラエル攻撃を
開始して以来、ローテクな手段で生き延びてきまし
た。
アメリカのウォールストリートジャーナル紙は次の
ように指摘しています。
「シンワルは、イスラエルが追跡でき、他の戦闘員
の死につながった電話、テキスト メッセージ、その
他の電子通信をほとんど避けてきた。その代わりに、
彼は地下トンネルに隠れながらもハマスの活動を指
揮できる、密使、暗号、手書きのメモのシステムを
使用している」
しかし、ヒズボラはハマスとは規模が違います。ナ
スララ氏によれば、ヒズボラは10万人の戦闘員(外
部の推定では2万人から5万人)を擁し、12万から20
万発のロケット弾やミサイルを配備する巨大組織で
す。
この巨大組織を統制するために、伝令や手書きメモ
などのみを使っていた場合、部隊の作戦能力は著し
く低下すると考えられます。
その意味では、ポケベルは他の通信機器より位置情
報や内容を傍受されにくい安全で最適の通信手段だ
ったと考えられます。そして、この夏、レバノンへ
のポケベルの出荷は増加し、数千台が同国に到着し、
ヒズボラの将校やその同盟者に配布されたといいま
す。
ヒズボラにとって、それは防衛手段でしたが、皮肉
なことにイスラエルではポケベルを、機が熟した時
に押せる「ボタン」と呼んでいたようです。
▼ポケベル等の武器化と目標情報収集資材の役割
イギリスのテレグラフ紙などによると、イスラエル
がポケベルを武器化した手口は次のようになってい
ます。
1.ヒズボラはレバノンとシリア全土のメンバー向けに
数千台の新しいポケベルを注文
2.イスラエル工作員が「サプライチェーン攻撃」で委
託品を途中で押収
3. 各通信機器に10〜20グラムの軍用グレードの爆発物
を詰め込む
4.秘密裏にポケベルがヒズボラに届けられ、メンバー
に配布
5.各通信機器は特定のメッセージを受信したときにの
み爆発するように事前セット
6. ポケットやベルト、またはメッセージを読もうとす
る利用者の顔前でポケベルが振動して爆発
ポケベルが爆発した翌日にはトランシーバーが爆発
し、画像には「ICOM」のラベルが貼られていま
した。日本の無線機メーカーアイコム製の「IC-
V82」とみられていますが、アイコム社は、爆発
したとされるモデルについては、約10年前に販売を
終了したと説明しています。バッテリーの生産も終
え、画像の機器には偽造品防止のためのホログラム
シールが貼付されていないとしています。
レバノンの治安筋によると、ヒズボラはこの日爆発
した無線機を5カ月前に購入。18日に爆発したポケ
ットベルの購入とほぼ同時期といいますが、購入経
路については明らかにされていません。
トランシーバーも、本体を入手した企業が異なるだ
けでほぼ同じような流れだと考えられます。治安筋
は、イスラエルの情報機関モサドの仕業としている
が、イスラエル政府当局者は爆発についてコメント
していません。
ポケベルやトランシーバーの爆発は、直接的にヒズ
ボラの幹部クラスを殺害し連絡網を分断する他に、
ヒズボラ幹部の居住場所や秘密の事務所などの場所
を明らかにする効果もあったと思います。建物の思
いがけない場所で爆発が起こればそれが目印です。
爆破指示の前に主要な場所にヒューミントを配置す
れば、爆破場所を把握することができます。それら
は、次のイスラエル軍の空爆の目標情報(ターゲッ
ト)になり得ます。
今まで秘匿されていた、ヒズボラの潜伏場所の一部
は明らかになったはずです。そのことが明確になっ
たわけではありませんが、ポケベル爆発以降のイス
ラエルの空爆による被害はヒズボラにとっては甚大
なようです。
9月23日(月)にはイスラエル軍は、レバノンの広
範囲に激しい空爆を開始しました。この日は、2006
年に起きたイスラエルとヒズボラとの戦争以来、同
国にとって最も死者数の多い日となりました。
レバノン当局によると、イスラエルの爆弾により女
性や子供を含む500人以上が死亡、1,800人以上が負
傷しました。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ
首相は、同国軍が23日にレバノン全土のヒズボラの
施設1,600か所を攻撃し、翌日もさらに攻撃したと発
表しました。
イスラエルが空爆した場所は、レバノン南部に集中
していますが、中部にも点在しています。
では、次回は、イスラエルの過去の爆破事件やイス
ラエル軍とヒズボラとの戦いの歴史などについて述
べたいと思います。
(つづく)
(ひぐち・けいすけ)
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【著者紹介】
樋口敬祐(ひぐち・けいすけ)
1956年長崎県生まれ。拓殖大学大学院非常勤講師。
元防衛省情報本部分析部主任分析官。防衛大学校卒
業後、1979年に陸上自衛隊入隊。95年統合幕僚会議
事務局(第2幕僚室)勤務以降、情報関係職に従事。
陸上自衛隊調査学校情報教官、防衛省情報本部分析
部分析官などとして勤務。2011年に再任用となり主
任分析官兼分析教官を務める。その間に拓殖大学博
士前期課程修了。修士(安全保障)。拓殖大学大学
院博士後期課程修了。博士(安全保障)。2020年定
年退官(1等陸佐)。著書に『2020年生き残りの戦
略』(共著・創成社)、『2021年パワーポリティク
スの時代』(共著・創成社)、『インテリジェンス
用語事典』(共著・並木書房)、近刊『ウクライナ
とロシアは情報戦をどう戦っているか』(並木書房)
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