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こんばんは、エンリケです。
「ライター・渡邉陽子のコラム」。
こんかいは第471号。
「日本に足りないシステム&法整備」
の6回目。
きょうも読み甲斐ある記事が続きます。
さっそくどうぞ。
エンリケ
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『ライター・渡邉陽子のコラム (471)』
日本に足りないシステム&法整備(6)
渡邉陽子(ライター)
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こんばんは。渡邉陽子です。能登半島を中心とした豪雨により被害
を受けられた方々にお見舞い申し上げます。
伊藤氏の連載も残り2回となりました。
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の第19警戒隊で管理栄養士として働く航空自衛官です。海栗島、
「うにしま」と読みます。どこにあるかご存じの方は、レーダーサ
イト勤務経験者の方かも!
通常のカラーグラビアページに加え、今回は「海上自衛隊だけが悪
いのか」というタイトルで、元統合幕僚長河野克俊氏にお話をうか
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■日本に足りないシステム&法整備(6)
前回は外政審議室が主催する「国連海洋法条約批准に関する担当者
会議」で、「今度の海洋法批准にあたっては中国を刺激するので直
線基線は採用しない」「EEZの取り締まりについては現行法の漁
業法や刑法を適用することでよろしく」と言われたところまででし
た。今回はその会議の続きからです。
私も直線基線を採用しないという一方的な決めつけに対し、「航空
自衛隊には対領空侵犯措置という任務がある。リアス式海岸のよう
にギザギザな領空のままだと侵入したか否かの判断が困難になる。
日本周辺すべてに直線基線を採用してもらいたい」と発言しました。
その結果、直線基線については防衛庁(当時)と外務省だけのバイ
の会議で議論されることで落ち着きましたが、会議終了後、水産庁
や海保の担当者が私のところにやって来て「いやあ、実はうちも本
当は直線基線を採用したかったんです。よく言ってくれました」と。
その後、それなら議論をするためにまず防衛庁で「直線基線の案を
作れ」と指示されたので、私は当時海幕法務課にいた自衛官の担当
者と一緒に定規で地図に線を引きましたが、それが今の日本の直線
基線のたたき台になりました。
しかし、EEZなどに関する国内法は、「日本はEEZを採用する」
とだけ記述された法律ができてしまい、取り締まりに関することは
一切記載されませんでした。
MDAの議論でもわかるように、日本の役人は、他国の船舶などが
日本の法律を破った際にこれを取り締まる、対処するといった概念
が希薄だと思わざるをえません。また官邸に忖度し、財務省の役人
がデータ改ざんしたり、総務省の役人が名簿をシュレッダーするな
ど、面倒な案件に正面から立ち向かうことなくその場をごまかして
逃げる傾向があるのは、昔から変わらないのかもしれません。
そのような弱腰というか不作為だらけの日本の状況を中国や北朝鮮
はよくわかっていますから、不審船にいくら水をかけようが、平気
で日本のEEZに入ってきます。完全になめられているといえまし
ょう。もしも同じことをロシアのEEZでやったら、直ぐに逮捕さ
れ、下手すると死刑にされてしまうかもしれません。「わが国のE
EZに許可なく入ったら逮捕される」という法律の条文改正が必要
であり、それによる厳格な対処がない限り、違法漁船などに対する
抑止力はまるで機能していない状態なのです。
四方を海に囲まれた海洋国家であるにも関わらず、日本は海の安心
安全に関しては非常に脆弱で弱点になっています。国交省も経産省
も経済省庁だから、どうしても取り締まりという感覚に疎い。だか
ら国交省の隷下にある海保は、NSC(国家安全保障会議)か内閣
危機管理室の直轄組織にしたほうが、より力を発揮できると思うの
です。
(つづく)
(わたなべ・ようこ)
「ライター・渡邉陽子のコラム」バックナンバー
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□著者略歴
渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
2016年6月、デビュー作
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2022年、
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