配信日時 2024/09/20 12:48

【本の紹介】『日米史料による特攻作戦全史─航空 ・水上・水中の特攻隊記録』ロビン・リエリー著/ 小田部哲哉編訳

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あなたが知りたかった「特攻作戦の真実」を、日米
の史料から解き明かす一冊がここに。

本日発売です。

『日米史料による特攻作戦全史─航空・水上・水中
の特攻隊記録』
ロビン・リエリー著/小田部哲哉編訳
判型:A5判上製576ページ/函入り
寸法:21.5 x 16 x 4.5 cm
定価:6200円+税
発行:並木書房
発行日:2024/9/20
https://amzn.to/4gjokbA


こんにちは、エンリケです。

特攻作戦という言葉を聞くたびに、あなたは何を感
じるでしょうか?
怒り、悲しみ、そして真実を知りたいという強烈な
欲求ではないでしょうか。

『日米史料による特攻作戦全史─航空・水上・水中
の特攻隊記録』は、そんなあなたのために書かれた
究極の一冊です。この本は、単なる歴史書ではあり
ません。特攻作戦に関する日米双方の膨大な史料を
元に、航空機から水上艇、さらには水中の回天に至
るまで、特攻隊の全貌をあますところなく解明しま
す。


著者と編訳者はこちらの方々です

著者:Robin L. Rielly(ロビン・L・リエリー)
1942年生まれ。沖縄戦当時、父親がLCS(L)-61に乗艦
していたことから、USS LCS(L) 1-130協会で約15年
間歴史研究を行なう。1962?63年、海兵隊員として厚
木で勤務。シートン・ホール大学修士課程卒業。ニ
ュージャージー州の高校の優等生特別クラスで米国
史、国際関係論を32年間教え、2000年退職。本書を
含め日本の特攻隊、米海軍揚陸作戦舟艇関係の本を
5冊執筆。『Kamikaze, Corsairs, and Picket Shi
ps Okinawa,1945』『Mighty Midgets At War』『Am
erican Amphibious Gunboats in World War II』
『Kamikaze Patrol』。空手に関する著書も多く、I
nternational Shotokan Karate Federationで技術副
委員長を務めるかたわら自ら空手を教えている。現
在8段。

編訳者:小田部哲哉(おたべ・てつや)
1947年生まれ。三菱重工業(株)の航空機部門で勤
務。退職後は月刊誌『エアワールド』に「アメリカ
の航空博物館訪問記」を、月刊誌『航空情報』に
「アメリカ海兵航空隊の歴史」をそれぞれ連載した
ほか、ヘリコプター関連記事を月刊誌『Jウイング』
に掲載した。母方の伯父が第14期海軍飛行専修予備
学生出身の神雷部隊爆戦隊員として鹿屋から出撃、
未帰還となったことから航空機や航空戦史に関心を
寄せていた。訳書『米軍から見た沖縄特攻作戦』


こんな方に読んでほしい

●戦争史や軍事作戦の研究者や愛好者
●先祖や知人が戦争に関わった方
●特攻隊に関する新たな資料や分析を求めている方


この本が心を打つのは、あなたが特攻作戦という歴
史に強い感情を抱いているからです。

あなたの怒りと苦悩
特攻隊員がほとんど生還の見込みがない状況に追い
込まれ、無策な指導者の決定によって命を奪われた
事実。これを知ると、怒りと悔しさがこみ上げてき
ます。資料を読むたびに、眉間にしわが寄り、彼ら
の無念があなたの心を締め付けるでしょう。

夜も眠れないあなたの不安
祖父が特攻隊員だったと知り、彼の気持ちや最期を
知りたい一心で調べ続ける。だが、どこまでが真実
なのか? どの資料を信じればいいのか? この本は
そんなあなたの不安を解消する答えを提供します。

そして、真実を探求するあなたの欲求
特攻隊員たちが実際にどのような感情を抱き、どの
ように戦場に向かっていったのか。その真実を知り
たくてたまらない。あなたの探求心は、この本によ
って満たされるでしょう。


■五感に訴える体験

この本を手に取った瞬間、あなたは特攻作戦の現場
に引き込まれます。
古びたモノクロ写真の中の特攻隊員たちの鋭い目。
彼らの最期の瞬間を脳裏に描きながら、あなたは戦
場に立ち会うことになるでしょう。

耳元で聞こえる零戦のエンジン音、砲弾の轟音…ペ
ージをめくる手が、少し汗ばむのを感じながら、あ
なたはその時代の空気を吸い込むように歴史に没入
します。


■この本が提供する圧倒的な価値

日米双方の詳細な史料に基づく記録
日米の戦闘詳報や兵士の証言、特攻隊の出撃リスト
を徹底的に精査し、これまで曖昧だった特攻隊の行
動や最期を初めて解明します。他書にはない具体的
なデータが、あなたの疑問に確実に答えます。

特攻作戦の成功率や損害に関する新たな視点
成功率や機材の状態、パイロットの経験値、そして
米艦艇への損害。この本は、神話化された特攻作戦
のイメージを覆す新しい事実を提示し、あなたの知
識に革新をもたらします。

航空機から回天まで、特攻作戦の全貌を網羅
航空機だけでなく、水上艇や回天までを含む特攻作
戦の記録が一冊に収められています。これほど包括
的な特攻作戦の歴史は他にはありません。

編訳者の信頼性と専門性
編訳者の小田部哲哉さん、そして著者ロビン・リエ
リーさん。彼らは海軍航空や特攻作戦の研究者とし
て、知識と分析に裏打ちされた信頼性の高い内容を
提供しています。


ここで、編著者・小田部さんのことばを紹介しまし
ょう。

—------------------------------------
著者は、航空、水上、水中の特攻隊で延べ400隻余り
の艦艇が損害を受けたが、軽微なものも多かったと
している。一方、これまで日本で発表された文献で
は、特攻隊が体当たりで米艦艇を撃沈、または大き
な損害を与えたと書かれている。

 この相違は、日本側が体当たりによる火災を艦艇
の致命的な損害と思った、海面に墜落した機体の爆
弾の爆発または海面に突入した時の水柱などを体当
たりと思ったことによるであろう。また、体当たり
したに違いないとの推測、体当たりしてほしいとの
願いもあったろう。

 戦闘では、敵の損害を評価し、それに基づき次の
作戦を立てることが必須であるが、結果として、そ
の評価が十分なされない、あるいはできないままに
特攻作戦が継続されたことになる。

 しかし、特攻隊員は国や愛する家族のためにその
任務に就いた。進んで志願した者、いつかはやるこ
とになる任務と考えた者、大きな葛藤を抱えた者、
それぞれが思いを抱いて出撃した。

 この特攻隊員の思いを知り、特攻隊を考えるには、
当時の状況に身を置いて考えることが重要である。
そして、本書にはそのような思いを抱いた特攻隊員
が米艦艇に接近した最期の様子が描かれている。
(「編訳者の言葉」)

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---

いかがでしょうか?


つづいて著者のことばをどうぞ

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--

著者のことば(一部)

 私は過去15年間、第2次世界大戦中の米海軍の歴
史を研究してきた。それは、父が第2次世界大戦中
に従軍して乗艦していた艦艇に興味を持ったことか
ら始まった。その研究は、私にとってその分野の最
初で最後のものだと思ったが、時間を経て別の研究
につながった。まず大型揚陸支援艇、そして沖縄の
レーダー・ピケット艦艇、そして今回は「カミカゼ」
との体験に関する本を完成させた。
 
 長年にわたり、カミカゼに関する書籍が数多く出
版された。そのほとんどは特定の事件、作戦、艦艇、
特別攻撃隊員やカミカゼに遭遇した時の体験に焦点
を当てている。しかし、現時点までに第2次世界大
戦における米艦艇に対する400件以上のカミカゼ攻撃
のすべてについて説明しようとした者はいない。
 
 これまでにも、フィリピンや沖縄で米艦艇がカミ
カゼ攻撃でこうむった大殺戮の目撃者による本があ
った。一方、運命により特別攻撃隊員になった日本
陸海軍の航空関係者による本もあった。最終的に、
彼らは体験を伝えるために生き残った。
 
 旧日本海軍士官の中にはカミカゼについて書き、
若い搭乗員を死に追いやった組織に参画したことを
合理化しようとした者もいた。またカミカゼの現象
をセンセーショナルにしようとする著作もある。し
かし、私の知る限り、太平洋戦線で任務に就いてい
た米艦艇に対する数々の攻撃を記した文献はなかっ
た。それを念頭に置いて、第2次世界大戦中のカミ
カゼ攻撃を検証した。
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いかがですか?


本著は弊メルマガで以前紹介させていただいた

『米軍から見た沖縄特攻作戦』
https://okigunnji.com/post-96000/ 

の姉妹書。著者訳者も同じコンビです。


前著と合わせ、特攻事典として完成する、
といって差し支えないレベルの作品と感じます。


 それではこの本の中身を見ていきましょう
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-
目 次


 
 著者のことば 1
   翻訳にあたって 3
   はじめに 16


第I部 カミカゼの起源と組織、運用 21

第1章 武士階級の発展とその精神 22
 武士道精神 22
   最初のカミカゼ 22
   武士道規範 23
   死ぬための教育 26

第2章 カミカゼの伝統 33
 カミカゼの儀式と伝統 33
   不名誉よりも死を 33
   鉢巻きと衣装 34
   千人針 35
   人 形 37
   迷 信 39
   決別の宴 40
   遺 書 41
   靖国神社 42
   特別攻撃に対する特攻隊員の考え 44
   日本兵の遺体 48
   
第3章 特 攻 機 50
 桜花計画 50
   最終兵器 64


第4章 特攻隊の発展 67
 カミカゼの歴史と発展 67
   天号作戦 75
   海軍搭乗員訓練 76
   陸軍空中勤務者訓練 81

第5章 特攻作戦の戦術 84
 カミカゼの戦術 84
   攻 撃 85
   誘 導 機 95
   チャフの使用 95
   攻撃のタイミング 96
   日本軍機の識別 98
   資源の減少 102

第6章 海と陸のカミカゼ 109
 爆装高速特攻艇:陸海軍 109
   震洋計画 110
   震洋のフィリピンにおける部隊の組織と展開 
116
   震洋の沖縄における部隊の組織と展開 118
   マルレ計画 118
   マルレの武装 119
   マルレの戦術 121
   マルレの訓練 123
   マルレのフィリピンにおける部隊の組織と展開
 125
   マルレの沖縄における部隊の組織と展開 127
   震洋、マルレの台湾、硫黄島、日本本土におけ
る部隊の組織と展開 128
   回 天 130
   回天隊員の選考と訓練 133
   回天の任務 135
   蛟龍、海龍 139
   特攻兵士 142


第II部 特攻作戦史 149

第7章 大混乱の前兆 150
 航空掩護 1944年10月 150
   カミカゼ、台湾沖航空戦に出現 157
   10月14日 158
   フィリピンのカミカゼ 10月24日 158
   レイテ沖海戦 10月25日 160
   10月26日 169
   10月27日 170
   10月30日 170
   日本陸海軍機出撃機数 172
   11月1日 173
   11月3日 175
   11月4日 178
   11月5日 178
   11月12日 180
   11月18日 183
   11月23日 185
   11月25日 185
   11月27日 189
   11月29日 192

第8章 1944年12月のカミカゼ 193
 12月5日 193
   12月7日 196
   12月10日 203
   12月11日 204
   12月13日 207
   12月15日 209
   12月17日 214
   12月18日 215
   12月21日 215
   12月22日 216
   12月28日 217
   12月28日?29日 218
   12月30日 219

第9章 リンガエン湾の戦い 222
 1945年1月2日 222
   1月4日 223
   1月5日 225
   1月6日 228
   1月7日 234
   1月8日 234
   1月9日 236
   1月10日 238
   1月11日 243
   1月12日 243
   1月13日 246
   特攻艇、再び現れる 248

第10章 台湾、硫黄島、ウルシー 256
《台 湾》 256
   1月18日 256
   1月21日 256
《硫黄島》 259
   2月21日 259
《ウルシー》 264
   1944年11月20日 264
   1945年3月11日 267

第11章 沖縄 天号作戦 271
 作戦概要 271
   日本海軍航空隊 276
   日本陸軍航空部隊 280
   航 空 機 284
《侵攻の前触れ》 286
   3月18日 286
   3月19日 287
   3月20日 288
   3月26日 289
   3月27日 291
   3月28日 295
   3月29日 295
   3月31日 297

第12章 沖縄侵攻 第1週 298
 4月1日 298
   4月2日 302
   4月3日 307
   4月4日 308
   菊水作戦/航空総攻撃 309
   4月6日 310
   4月7日 329
   4月8日 332

第13章 猛攻続く 333
 4月9日 333
   4月11日 335
   4月12日 339
   4月13日 349
   4月14日 350
   4月15日 352
   4月16日 352
   4月17日 367
   4月22日 368
   4月27日 370
   4月28日 375
   4月29日 378
   4月30日 380
   5月1日 380

第14章 遺体を片付けた 382
 5月3日 382
   5月4日 385
   5月5日 399
   5月6日 400
   5月8日 400
   5月9日 400
   5月11日 402
   
第15章 悲惨な5月 417
 5月12日 417
   5月13日 418
   5月14日 420
   5月17日 423
   5月18日 423
   5月20日 424
   5月24日 427
   5月25日 428
   5月26日 435
   5月27日 436
   5月28日 440
   5月29日 444

第16章 戦争の終結 446
 6月3日 446
   6月5日 447
   6月6日 448
   6月7日 449
   6月10日 451
   6月11日 453
   6月16日 454
   6月21日 455
   6月22日 457
   7月19日 457
   7月24日 458
   7月29日 460
   7月30日 462
   8月9日 463
   8月13日 465
   8月15日 467
   
第17章 決号作戦(本土防衛)468
 航空特攻 468
   水上・水中特攻 477
   日本本土侵攻が起きたなら 486
   特攻隊:伝統の継承 486


資料1 カミカゼ攻撃で被害を受けた米艦艇(含む商
船)(1942年~45年)488
 資料2 米艦艇の艦種 498
 資料3 日米の作戦用航空機とその識別 507
 脚 注 515
 参考文献 534
 翻訳にあたり使用した主要参考文献など 550
 資料補記 陸軍・海軍 特攻隊一覧(作成:小田部哲
哉)553


—------------------------------------------


いかがでしょうか?
あなたには、この本の価値が理解できるはずです。
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の特攻隊記録』
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エンリケ



追伸

文中で紹介した編著者・小田部さんのことば

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著者は、航空、水上、水中の特攻隊で延べ400隻余り
の艦艇が損害を受けたが、軽微なものも多かったと
している。一方、これまで日本で発表された文献で
は、特攻隊が体当たりで米艦艇を撃沈、または大き
な損害を与えたと書かれている。

 この相違は、日本側が体当たりによる火災を艦艇
の致命的な損害と思った、海面に墜落した機体の爆
弾の爆発または海面に突入した時の水柱などを体当
たりと思ったことによるであろう。また、体当たり
したに違いないとの推測、体当たりしてほしいとの
願いもあったろう。

 戦闘では、敵の損害を評価し、それに基づき次の
作戦を立てることが必須であるが、結果として、そ
の評価が十分なされない、あるいはできないままに
特攻作戦が継続されたことになる。

 しかし、特攻隊員は国や愛する家族のためにその
任務に就いた。進んで志願した者、いつかはやるこ
とになる任務と考えた者、大きな葛藤を抱えた者、
それぞれが思いを抱いて出撃した。

 この特攻隊員の思いを知り、特攻隊を考えるには、
当時の状況に身を置いて考えることが重要である。
そして、本書にはそのような思いを抱いた特攻隊員
が米艦艇に接近した最期の様子が描かれている。
(「編訳者の言葉」)

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---

を、「日本人」として忘れないようにします。

とくに

<この特攻隊員の思いを知り、特攻隊を考えるには、
当時の状況に身を置いて考えることが重要である。


とのことばは至言です。そして本著を通じてそれが
実践できます。

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