配信日時 2024/05/01 14:28

【本の紹介】『ハイブリッド戦争─揺れる国際秩序』 志田淳二郎著(名桜大学国際学部准教授)

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今、国際秩序は大きな波乱の中にあります。
国際秩序を揺るがしているのは、2022年2月24
日に始まったロシアによるウクライナへの大規模軍
事侵攻のような古典的な武力攻撃だけではありませ
ん。武力攻撃に至らない段階におけるハイブリッド
戦争も民主主義や国際秩序を大きく揺るがしている
重大な脅威です。

この本は、権威主義国家がわが国や米国、台湾、NA
TOなどの民主主義国に対して行うハイブリッド戦争
の事例を分析し、わが国がこれに対抗するための策
を提案しています。混沌とした時代において、注目
すべき研究者による貴重な一冊です。


『ハイブリッド戦争─揺れる国際秩序』
志田淳二郎著(名桜大学国際学部准教授)
四六判240ページ
発行日:2024.5
本体価格 ¥1800
発行:並木書房
https://amzn.to/49XDhvA


おはようございます、エンリケです。


ハイブリッド戦争の標的は民主主義である


この一文は、本著の著者・志田淳二郎先生の前著
『ハイブリッド戦争の時代─狙われる民主主義』で
最も印象に残っている一節です。

この新刊本『ハイブリッド戦争』は、国際政治学者・
志田淳二郎先生による、現代の複合的な戦争形態
に焦点を当てた書籍です。

特徴は、まず、過去から現在に至る世界情勢を鋭い
視点で分析し、ハイブリッド戦争の本質を明らかに
し、ロシアや中国の情報戦略に焦点を当て、その背
景や影響を詳細に解説しているところです。

複雑な国際情勢を理解し、わが国の安全保障政策に
役立てることを目指した本です。

【著者略歴】
志田淳二郎(しだ・じゅんじろう)
名桜大学(沖縄県)国際学部准教授。1991年茨城県
日立市生まれ。中央ヨーロッパ大学(ハンガリー)
政治学部修士課程修了、中央大学大学院法学研究科
博士後期課程修了。博士(政治学)。中央大学法学
部助教、笹川平和財団米国(ワシントンDC)客員準
研究員などを経て現職。専門は、米国外交史、国際
政治学、安全保障論。主著に、単著『米国の冷戦終
結外交─ジョージ・H・W・ブッシュ政権とドイツ統
一』(有信堂、2020年、第26回アメリカ学会清水博
賞)、単著『ハイブリッド戦争の時代─狙われる民
主主義』(並木書房、2021年)などがある。


著者である志田淳二郎先生は国際政治学と安全保障
論の専門家であり、中央ヨーロッパ大学の政治学部
修士課程を修了されています。現地でハイブリッド
戦争に関心を持ち、いまは名桜大学の准教授として
ご活躍中です。お若いにもかかわらず研究経験の豊
富な方で、過去の著作や研究成果は、先生がこの分
野で信頼できる情報源であることを示しています。

本著巻末にある28ページに及ぶ主要参考文献と脚
注を見れば、本著に記されていることがハイブリッ
ド戦争に関する最新の研究を踏まえており、客観的
な情報や論理的な議論に基づいていることがわかり
ます。研究成果物としてのレベルを本著が確保して
いることは確かでしょう。

志田先生のご経歴、専門知識と経験は、ハイブリッ
ド戦争に関する問題を適切に理解し、解決策を提供
する能力を持っていることを示しています。


『ハイブリッド戦争─揺れる国際秩序』
志田淳二郎著(名桜大学国際学部准教授)
四六判240ページ
発行日:2024.5
本体価格 ¥1800
発行:並木書房
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では日本語で読める数少ない「ハイブリッド戦争の
研究書」の中身をみてゆきましょう。

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はじめに

 二〇二一年一月六日。雲のかかった寒空の午後、
米国の首都ワシントンDCには何百人もの群衆が集
まっていた。群衆は彼らが支持していたドナルド・
トランプ大統領が、ジョー・バイデン候補に敗れた
二〇二〇年一一月の米大統領選挙の結果に「不正が
あった」と激しく主張していた。
  やがて群衆のうち約八〇〇人が連邦議会議事堂へ
の襲撃を開始した。騒乱は同日夜までには収束した
ものの、米国民が連邦議会議事堂に突入する様子は
テレビやSNSを通じて世界中に放映され人々に大
きな衝撃を与えた。
  米国史において連邦議会議事堂が襲撃を受けたの
は、英国から独立を達成した米国が、再び英国と戦
争をした米英戦争(一八一二~一四年)時の、英軍
によるワシントン焼き打ち事件のたった一度しかな
かった。
  二度目の襲撃は外国勢力ではなく米国民自らの手
で行われてしまったのである。
  それから七か月後の八月、バイデン政権は、二〇
〇一年の9・11同時多発テロ以降「対テロ戦争」を
行っていたアフガニスタンからの米軍完全撤退を完
了した。かくして米国史上最長の二〇年に及ぶ戦争
は幕を閉じたが、アフガニスタンの首都カブールの
空港で、国外脱出を望むアフガニスタンの群衆を振
り切りながら空へ飛び立った米軍機の様子や、カブ
ールに続々と侵入するタリバンの兵士たちの映像も
またテレビやSNSを通じて世界中に拡散された。
  国際秩序を単独で維持する意図も能力も、もはや
米国が持ち合わせていないことを世界に知らしめる
事件が二〇二一年以降相次いだ。二〇二三年一〇月
には、イスラム過激派武装テロ組織ハマスがイスラ
エルを大規模攻撃し、「イスラエルにとっての9・
11」が発生した。
  そしてなんといっても、米国の力の凋落を後目に、
二〇二二年二月二四日、ついにロシアがウクライナ
への大規模軍事侵攻を開始したことは決定的であっ
た。二〇一四年のロシアによるウクライナのクリミ
ア半島併合やロシア軍のウクライナ東部への軍事介
入以降、これまで米欧の専門家の間で、ロシアのウ
ラジーミル・プーチン大統領が、ウクライナ、ベラ
ルーシ、コーカサス地方、中央アジア一帯で「ソ連
2・0」を創設しようとしているのではないかとい
う懸念が議論されていた。ロシア・ウクライナ戦争
の勃発で、こうした懸念はいまや現実のものとなっ
た。バルト三国をはじめとする中東欧諸国は、ロシ
アのウクライナ侵攻はロシアが力によって国際秩序
を書き換え、「ソ連2・0」を創設するための序曲
に過ぎないとの認識が強い。
  ウクライナ戦争勃発から八か月が経った一〇月、
北京では中国共産党第二〇回党大会が開催され、中
華人民共和国憲法の上位規則である中国共産党規約
が改正され、「『台湾独立』に断固として反対し押
さえ込む」という表現が党規約に新たに盛り込まれ
た。「祖国統一の大業を完成する」という目標も示
された。
  中国共産党大会で自身が掲げるスローガン「中華
民族の偉大なる復興」を強調し、台湾統一について
「決して武力行使を放棄することはない」と述べた
習近平国家主席は、同年一一月八日、中国共産党中
央軍事委員会の作戦指揮センターを迷彩服姿で訪れ、
「戦争の準備を強化せよ」と強調した。
  振り返れば二〇二一年一二月、台湾のシンポジウ
ムで「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事
でもある。この点の認識を習近平主席は断じて見誤
るべきではない」と語り、台湾統一を目論む中華人
民共和国に対し、こちら側の力を見せつけるかたち
で、中華人民共和国に力による軍事的対応を選ばな
いよう自制を促したのは、日本の憲政史上最長の八
年八か月にわたり首相を務めた安倍晋三元総理だっ
た。そんな安倍元総理は、二〇二二年七月八日、奈
良県で遊説中に凶弾に倒れ、六七歳の生涯を終えた。
  いま、日本社会もさることながら国際秩序は大き
く揺れている。ロシアのウクライナ侵略のような通
常戦力による古典的な武力攻撃が国際秩序を揺るが
す大きな要因であることは指摘するまでもないが、
国際秩序を揺るがすのは、何も目に見える武力攻撃
だけではない。
  武力攻撃に至らない段階における現状変更の試み
を意味する「ハイブリッド戦争」もまた、国際秩序
を揺るがす重大な脅威となっている。
  本書は前著『ハイブリッド戦争の時代─狙われる
民主主義』(並木書房、二〇二一年)の刊行後に得
たハイブリッド戦争に関する最新の研究を踏まえ、
前著で扱いきれなかったハイブリッド戦争の事例や
二〇二四年初頭までの最新の国際情勢を分析する。
  本書を手に取られた読者の皆様が、ハイブリッド
戦争について世界標準で理解していただくことを切
に望む。また、本書の議論が、今後の日本の外交・
安全保障政策を構想するうえで何らかのお役に立て
るのであれば、筆者にとってこれに過ぎる喜びはな
い。
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いかがですか?


つぎは目次をどうぞ

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目 次

はじめに 1

序章 日本の生き残りをかけた戦い 12

 第一節 問題の所在 12

 戦い方の変化/ハイブリッド戦争時代の到来/日
本の新たなアプローチ

 第二節 ハイブリッド戦争概念をめぐる混乱 17

 日本の論壇状況/米欧の状況/防衛大臣発言、
『防衛白書』、『安保三文書』

 第三節 本書の課題 26

第1章 ハイブリッド戦争の理論 28

 第一節 米欧における概念の発展 28

 4GW理論/ハイブリッド戦争概念の登場/「対
テロ戦争」の作戦上の概念/米国・イスラエルが警
戒するイラン/イラン・イスラム革命防衛隊と代理
勢力(プロキシー)/関心  
  の薄かったNATO/二〇一四年以降のヨーロッ
パ/ハイブリッド戦争を定義付ける

 第二節 ロシアによる独自の解釈 42

 米欧とはまるで異なるロシア/スリプチェンコの
「非接触戦争論」/ドゥーギンの「ネットワーク中
心戦争論」(NCW)/いわゆる「ゲラシモフ・ド
クトリン」/ギブリード
  ナヤ・バイナー

 第三節 情報戦の理論 52

 情報戦とは何か/積極工作/影響工作

第2章 ロシアがしかけるハイブリッド戦争 61

 第一節 ロシアの情報戦体制 61

「ペレストロイカのエージェント」を探して/ロシ
アの陰謀論的世界観/ロシアの情報戦の手段/ロシ
アの情報戦アクター

 第二節 米国にしかけられた情報戦 68

暴露/余談/準備/IRAの攻撃開始/GRUの攻
撃開始/連邦議会襲撃

 第三節 日本にしかけられた情報戦 81

「旅の道連れ」/「知の巨人」/ディープ・ステー
ト陰謀論/「本物の知の巨人」/民族派右翼/ロシ
アの「友達」/反米左翼/「平和運動」/時限爆弾

第3章 中華人民共和国が及ぼすハイブリッド脅威 98

 第一節 中華人民共和国のハイブリッド戦争体制 98

中国人民解放軍改革/智能化戦争/認知領域におけ
る闘争への関心/総体国家安全観/海洋アクター/
情報アクター/工作アクター/ソフト・パワーとシ
ャープ・パワー

 第二節 大国間競争 113

日米の『国家安全保障戦略』/一帯一路/ハンガリ
ーとセルビア/NATOの対中警戒

 第三節 中華人民共和国の論理 123

「人類運命共同体」/「中国」(チャイナ)とは何
か/「正統」をめぐって/未完の「中国」

第4章 揺れる国際秩序 134

 第一節 ハイブリッド戦争の脅威 134

ハマス・イスラエル戦争/イランのしかけるハイブ
リッド戦争/フーシー派の加勢/ベラルーシ難民危
機/移民・難民の「武器化」/中露関係の深化/緊
張高まる中台関係

 第二節 国際政治学理論の弊害 153

主要三理論/リアリズム(現実主義)/リベラリズ
ム(理想主義)/コンストラクティビズム(構成主
義)/認知領域への影響/現実に基づかない「理想
主義」の弊害

 第三節 世界観の衝突 162

再びドゥーギン/ドゥーギンの「地政学」/「主権」
そして「多極」

 終章 ハイブリッド戦争の時代を生き抜く 174

 第一節 見えてきたのもの 174

ハイブリッド戦争の暫定的評価/日米比較/イスラ
エルの場合/最重要概念としてのハイブリッド戦争

 第二節 日本の生き残り 178

日本の安全保障体制/防衛省・自衛隊の情報戦対策/
外務省の情報戦対策/偽情報対策/経済安全保障/
最先端を行くチェコ/多角的・多層的な安全保障
協力/通常抑止の強化/自衛権との関わり/「力」
の構想

おわりに 202

主要参考文献 210
脚註 221


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いかがでしょうか?

新刊『ハイブリッド戦争』は、前著『ハイブリッド
戦争の時代─狙われる民主主義』に続くもので、国
際政治学と安全保障論の専門家である志田淳二郎先
生の著作です。ハイブリッド戦争の最新の研究成果
や国際情勢の分析が提供されています。

いま地球上でまさに展開中の「ハイブリッド戦争」。
私やあなた個人の生活に入り込んでいる「今の戦争」。

その背景・現状を読み解く格好の素材として本著を
手に取らない理由が見当たりません。機会を失えば
二度と手に入らないかもしれません。

とくに先生の前著『ハイブリッド戦争の時代─狙わ
れる民主主義』をお持ちの方は必ず手に入れ、アッ
プデートの内容を確認してください。

以下リンクをクリックすると今すぐ手に入りますの
で、ぜひこの機会に手に入れておいてください。
超オススメです。

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エンリケ


追伸

前作『ハイブリッド戦争の時代─狙われる民主主義』
(2021)の刊行後に得られた最新の理論研究の成果
をまとめて、ハイブリッド戦争や情報戦の事例分析
を行った本です。

国防や軍事、安保に関心がある方のみならず、広く国
際事情に関心を持つあなたにも読んでほしい一冊で
す。

『ハイブリッド戦争─揺れる国際秩序』
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