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こんばんは、エンリケです。
「ライター・渡邉陽子のコラム」。
こんかいは第451号です。
GSOMIAをめぐる話の2回目です。
実に勉強になります。
さっそくどうぞ。
エンリケ
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『ライター・渡邉陽子のコラム (451)』
GSOMIAの裏側と韓国人の米軍依存(2)
渡邉陽子(ライター)
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こんばんは。渡邉陽子です。伊藤氏のコメントは実に的を射ている
なと読み返しながら改めて思いました。
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■GSOMIAの裏側と韓国人の米軍依存(2)
GSOMIA締結にあたっては、ひとつ問題がありました。それは
防衛省に条約締結権がないことです。
本来ならば防衛庁から防衛省になった際にその権限を取得しなけれ
ばいけないのに、外務省に渡したままで今に至っているのです。
韓国は、日本以外の国とはすべて他国の国防省同士でGSOMIA
を結んでいます。ところが日本の防衛省にはその権限がないという
ことで、軍事情報など見たこともない日本の外務省と韓国の外交通
商部がやりとりすることになりました。
そもそも軍事情報は防衛大臣以外には見せないというくらい、ピン
ポイントでしか上がらないようなレベルの濃い国防関係者のための
情報です。それを共有する協定を結ぶというのに、肝心の防衛省に
条約締結権がないため、外交交渉という形式になってしまいました。
その結果、そのやり取りが韓国のマスコミに抜かれ、韓国の世論は
「日本の外務省がうちの大事な軍の情報を渡せと言ってきた」とい
う受け止め方をされ、大反発が起きたのです。
2012年、GSOMIAは締結直前にキャンセルになった歴史があり
ますが、それはこの韓国世論の反対が原因でした。韓国国防省も外
交通商部も了解のもと大統領府(青瓦台)に上がり、調印直前まで
いったのですが、「とんでもない」と猛反対する国民世論におもね
る形で、大統領府は締結1時間前にキャンセルしたのです。
2013年の北朝鮮の3回目の核実験を受け、2015年にはオバマ大統領
と朴槿恵大統領は、あらたな米韓作戦計画を締結しました。次の朝
鮮戦争は「核戦争になる」という情勢判断をしたからです。ですか
ら翌年2016年、国民世論の反対を押し切る形で朴大統領は日韓GS
OMIAを締結したのです。
韓国世論がGSOMIAに反対している元凶は、防衛省が条約締結
権を持っていなかったこと、これに尽きます。
もし日本の防衛省と韓国の国防省だけで話を進めていたら、表に出
ることはなく、メディアも報道せず、世論が騒ぐこともありません
でした。
そもそもこれは純軍事的なMOU(Memorandum of Agreement) で
す。これが外交交渉を必要とする条約という形になり、話が大きく
なってしまったのです。
韓国国民に人気のない日韓GSOMIAだからこそ、韓国政府は政
治的・外交的に利用したのです。ですから私は「韓国が協定を破棄
するといっても放っておけばよい」と言ってきました。そもそもG
SOMIAはそのメリットは韓国側に多いのに、それを対日カード
にすること自体がバカげていたのです。
(つづく)
(わたなべ・ようこ)
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□著者略歴
渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
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