配信日時 2024/03/29 20:00

【加藤大尉の軍隊式英会話:世界の秘密兵器編】日本の第6世代戦闘機(1) 加藤喬(元米陸軍大尉)

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こんばんは!エンリケです。

きょうから「日本の第6世代戦闘機」が始まります。
あなたも関心ありますよね。

冒頭のマスク氏のはなしも、じつに面白いですね!


さっそくどうぞ。

エンリケ

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加藤大尉の軍隊式英会話:世界の秘密兵器編   
  Takashi Kato

日本の第6世代戦闘機(1) 

加藤喬(元米陸軍大尉)

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□失敗を受け入れるアメリカと失敗を詫びる日本

 3月14日、スペースX社の超大型ロケット「ス
ターシップ」3号機がテキサス州から打ち上げられ
ました。弾道飛行後に予定されていたインド洋着水
には失敗したものの、第1段ロケット切り離しと軌道
離脱エンジン点火などには見事成功。実用化に向け
大きな前進を遂げました。

 ネットの実況中継を見ていたわたしの脳裏に、55
年前のとある光景が蘇りました。白黒テレビに映し
出されたアポロ11号の雄姿に「ぼくもいつか月に行
く!」と誓った時のことです。

童心に戻り心躍らせたのは、スターシップがアポロ
計画のサターン5型を凌駕する史上最大のロケット
だったばかりではありません。イーロン・マスク氏
が持つ独創性の化身ともいえるスターシップは、日
本人宇宙飛行士が月に降り立つアルテミス計画に使
われるだけでなく、行く行くは火星植民を目指す
「多惑星文明」構想の一部だからです。

地球文明の存続を確かなものとするため宇宙(そら)
を目指す……。マスク氏の慧眼と夢見る力は、核ア
ルマゲドンが囁かれる今の時代、一服の清涼剤だと
いえましょう。
 
 「失敗という選択肢はない」。政府予算に頼るNA
SAの気風を端的に表した名文句です。血税で運営さ
れる組織ですから慎重になるのは至極当然。反面、
エンジニアらは失敗を恐れ、斬新なアイデアを避け
るようになり、新型ロケットの開発には非常に長い
時間がかかります。

対照的にスペースX社のモットーは「開発ペースを
上げるためには失敗を受け入れる」であり、これは
昨年4月のスターシップ初号機と同11月の2号機
が大爆発で失われたにもかかわらず、3号機打ち上
げが遅滞なく行なわれたことによく表れています。
それぞれの失敗で得られた知見から原因を速やかに
取り除き、改良型を次々打ち上げることで最終的成
功に早く達するという考え方です。

ちなみに、3月13日、東京の宇宙ベンチャー企業
が自社開発した小型ロケット「カイロス」が爆発。
打ち上げに失敗しました。その際、社長は「期待に
応えられずお詫びする」と述べています。失敗を受
け入れるアメリカと失敗を詫びる日本……このあた
りにも日米企業気風の違いを感じます。

 閑話休題。NASAとスペースX社の方向性の違いは
必ずしも優劣を示すものではありません。が、スペ
ースX社は完全再使用型の主力機種ファルコン9で
打ち上げコストの大幅削減に成功しています。スタ
ーシップも完成の暁には完全再使用型になり、市井
の我々にとっても宇宙を格段と身近なものにしてく
れます。ことによるとわたしも、幼年期の誓いを実
現できるやもしれません。失敗を恐れぬマスク氏の
姿勢は正鵠を射たものだと思います。

 若くして成功を収めた起業家の例に漏れず、マス
ク氏は物議をかもす言動も多いと聞いています。他
人の意見は聞かず、部下らを邪険に扱うこともしば
しばあるとか。察するところ、氏の自我は地球に収
まらないほど大きいのでしょう。南アからカナダを
経て米国に移民後、アメリカン・ドリームの国柄を
滋養(じよう)に頭角を現した唯我独尊のワイルド
カードだともいえます。

公平を期すため一言付け加えます。一国に収まりき
れぬ自我を持て余し開戦した挙句、矛を収めようと
しない政治家らを尻目に、自らの才気と財力で多惑
星文明の夢を追うマスク氏の存在は救いであり、ま
た、人類の可能性を再確認させてくれる希望の灯で
あることも確かです。このような人材が民間にいる
ことが、米国の強さの源泉でもあります。

 読者諸氏はこの天才肌の起業家ドリーマーどう思
われますか?



▼日本の第6世代戦闘機(1)

兵器は人が生存をかけて使う道具。生き延びるため
には相手より優れた武器を持たねばなりません。兵
器開発競争が文明の黎明から今日まで途切れなく続
いているのはこのためです。よく指摘される武器の
効用に「抑止力」(deterrence)があります。刀を抜
かずとも相手を委縮させ対峙を防ぐ「鞘の内の勝ち」
の如く、敵に攻撃を思いとどまらせる圧倒的な破壊
力のことです。「平和を望むがゆえに兵器を手放せ
ない」。人類が陥って久しいこのジレンマの裏面が
「抑止力」なのです。
加藤大尉の軍隊式英会話:兵器編」では、それぞれ
の武器が持つ抑止力に着目。兵器と平和の関係を考
えていくことにします。

私がジェット戦闘機パイロットに憧れた1960年代後
半、空自の最新鋭機はF-104J栄光でした。細長い
機体に矩形の小さな主翼を持つ姿はさながら人が乗
ったミサイル。「最後の有人戦闘機」なるキャッチ
フレーズに、子供ながらも「さもありなん」と頷い
たものです。

渡米する前後に配備されたF-4ファントムIIは全世
界で5千機以上配備された名機ですが、空自では数
年前に全機退役。現在はF-15JイーグルとF-2通称
「平成のゼロ戦」が日本の空を守っています。

F-2の後継機として日英伊で共同開発されているの
が第6世代戦闘機、通称F-3です。2035年の実戦配
備までにはまだ時間がありますが、マスコミが「第
三国への輸出容認」をめぐる与野党間の駆け引きを
大々的に伝えているので、本メルマガの読者諸氏な
らご存じでしょう。

そこで今回から数回にわたり、この「グローバル戦
闘航空機プログラム」について見ていくことにしま
す。初回は、これまでのように米国製戦闘機の購入
ではなく国産・共同開発を選択した背景を取り上げ
ます。

2010年当時、空自はF-4EJ改の後継機を選定中でし
た。当然、第5世代制空戦闘機の代表格F-22ラプタ
ー(猛禽)も検討されていました。

日本政府は国内防衛産業ことに航空機製造部門の技
術と能力を維持するため、F-4同様日本でのライセ
ンス生産を望んでいました。しかし米側は「高いス
テルス性や超音速巡航能力を持つF-22を国外で生産
させれば機密漏洩に繋がる」との立場を崩さす。同
機の禁輸措置を撤回することはありませんでした。

 この時の体験から、「日本がF-22をしのぐ第6世
代戦闘機を製造するための知見や専門的技術の蓄積
には国産が必須」との結論に達したのです。安全保
障の要となる次世代戦闘機の研究開発および調達を
外国に丸投げしない。この姿勢は高く評価されて然
るべきでしょう。

 一方、F-22以上のステルス性と空戦能力、そして、
有人戦闘機に随伴し支援する自立型無人機などの開
発には一国では賄いきれない巨額の費用がかかりま
す。そこで、英国とイタリアが進めていた次世代戦
闘機テンペスト計画と日本の新型戦闘機計画を統合
し、三国共同開発となった訳です。

教材ビデオ:
 This New Japanese Fighter Jet Can Destroy Chi
na In 30 Seconds (youtube.com)
https://x.gd/QIQ2r
(本エピソード2:14から始まります)

基本語彙(カタカナ表記は大雑把なものです)
enter service(エンター サービス)実戦配備され

take to the skies(テイク ツー ザ スカイズ)
飛び始める
wow(ワオ)大喜びさせる

シナリオ(カウンターを4:49に合わせてくださ
い)

 The production of the FX is expected to begin
 in around 2030

(次期戦闘機FXの生産は2030年ごろ始まる予定だ)

and 5 years later in 2035, the fighter is expe
cted to enter service in Japan ready to take t
o the skies to wow friendlies and destroy enem
ies with an entire catalog of impressive featu
res. 

(5年後の2035年には日本で実戦配備につくはずだ。
多くの素晴らしい機能を持ち、友軍を歓喜させ敵を
殲滅させるために飛び始めるのだ)

(今回のビデオは5:07まで続きます)

英語一言アドバイス:
日本語になっているserviceは「サービスを提供する」
という意味で使われますが、この他にも「修理・点
検する」との使い方もあります。また、名詞として
は「軍務」「兵役」を指すこともあります。本ビデ
オで出てくる enter serviceは「ヒトが兵役に就く」
または「兵器が実戦配備される」と訳せます。

発音サイト:
serviceの発音 service - Google Search 
https://x.gd/o3bq8


参考サイト:
日本の第6世代戦闘機 グローバル戦闘航空プログラム - Wikipedia
https://x.gd/o3bq8

自民・公明 次期戦闘機の第三国への輸出容認で合意 | NHK | 安全保障
https://x.gd/qjp4N

スターシップ スターシップ (宇宙船) - Wikipedia
https://x.gd/JekPu


(かとう・たかし)


●著者略歴

加藤喬(かとう・たかし)
元米陸軍大尉。都立新宿高校卒業後、1979年に渡米。
アラスカ州立大学フェアバンクス校他で学ぶ。88年
空挺学校を卒業。
91年湾岸戦争「砂漠の嵐」作戦に参加。米国防総省
外国語学校日本語学部准教授(2014年7月退官)。
著訳書に第3回開高健賞奨励賞受賞作の『LT─あ
る“日本製”米軍将校の青春』(TBSブリタニカ)、
『名誉除隊』『加藤大尉の英語ブートキャンプ』
『レックス 戦場をかける犬』『チューズデーに逢う
まで』『ガントリビア99─知られざる銃器と弾薬』
『M16ライフル』『AK─47ライフル』『MP5サブ
マシンガン』『ミニミ機関銃』『MP38/40
サブマシンガン』(いずれも並木書房)がある。

追記
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『チューズデーに逢うまで』関係の夕刊フジ
電子版記事(桜林美佐氏):
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150617/plt1506170830002-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150624/plt1506240830003-n1.htm
『レックス 戦場をかける犬』発売中
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『レックス 戦場をかける犬』の書評です
http://honz.jp/33320
オランダの「介護犬」を扱ったテレビコマーシャル。
チューズデー同様、戦場で心の傷を負った兵士を助ける様子が
見事に描かれています。
ナレーションは「介護犬は目が見えない人々だけではなく、
見すぎてしまった兵士たちも助けているのです」
http://www.youtube.com/watch?v=cziqmGdN4n8&feature=share
きょうの記事への感想はこちらから
 ⇒ https://okigunnji.com/url/7/
ブックレビューの投稿はこちらから
http://okigunnji.com/url/73/

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日本語でも英語でも、日常使う言葉の他に様々な専
門用語があります。

軍事用語もそのひとつ。例えば、軍事知識のない日
本人が自衛隊のブリーフィングに出たとしましょう。
「我が部隊は1300時に米軍と超越交代 (passage of
lines) を行う」とか「我がほう戦車部隊は射撃後、
超信地旋回 (pivot turn) を行って離脱する」と言
われても意味が判然としないでしょう。

 同様に軍隊英語では「もう一度言ってください」
は "Repeat" ではなく "Say again" です。な
ぜなら前者は砲兵隊に「再砲撃」を要請するときに
使う言葉だからです。

 兵科によっても言葉が変ってきます。陸軍や空軍
では建物の「階」は日常会話と同じく "floor"です
が、海軍では船にちなんで "deck"と呼びます。 
また軍隊で 「食堂」は "mess hall"、「トイレ」
は "latrine"、「野営・キャンプする」は "to bivouac" 
と表現します。

 『軍隊式英会話』ではこのような単語や表現を取
りあげ、軍事用語理解の一助になることを目指して
います。

加藤 喬
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