配信日時 2024/03/07 20:00

【ライター・渡邉陽子のコラム (446)】今こそ知りたい陸自の後方支援(4)     渡邉陽子(ライター)

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こんばんは、エンリケです。

「ライター・渡邉陽子のコラム」。
こんかいは第446号です。

兵站がテーマの記事4回目は、
第2整備大隊の部隊紹介です。

さっそくどうぞ。


エンリケ


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『ライター・渡邉陽子のコラム (446)』

 今こそ知りたい陸自の後方支援(4)
 
  渡邉陽子(ライター)

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こんばんは。渡邉陽子です。
3月3日、陸上自衛隊第1音楽隊の定期演奏会に行ってきました。昨
年もこの時期の定期演奏会に行ったのですが、今年は昨年以上にプ
ログラムが魅力的で、創隊70周年記念公演にふさわしく世界初演を
含む素晴らしい内容でした。兒玉師団長によるミニ防衛講話が盛り
込まれたのも新鮮でした(ゆるすぎず激しすぎず、けれど防衛は
「自分ごと」と聞き手に自覚させる絶妙な講話でした)。
さらには今回が1音楽隊長としてラストミッションとなる隊長の指
揮が圧巻でした。アンコール前に声を詰まらせながら語った、自身
が輪島市出身で帰省中の元旦に被災したこと、幸い家屋の倒壊は免
れ家族も無事だったものの大きな揺れは実家に大きな被害を与えた
こと、部隊は急いで戻ってこなくていいと言ってくれたものの今自
分がすべきことを考え2日に東京に戻ったこと、戻る道中で災害派
遣の車両とすれ違い「自分も自衛官ながら、この人たちが行ってく
れるなら大丈夫だ」と思えたという話は胸に沁みました。伊福部昭
の「シンフォニア・タプカラーラ」は本当に素晴らしかった。アン
コールで演奏する曲としては長尺の「ゴジラ」を選曲したところに
も、伊福部先生への敬意と作品への情熱を感じました。いい演奏会
で心が満たされました。


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■今こそ知りたい陸自の後方支援(4)

7後支の第2整備大隊の部隊をご紹介します。
 
第7後方支援連隊第2整備大隊は、第7師団を象徴する3個戦車連隊、
そして戦車部隊と協同する89式装甲戦闘車、通称FVを擁する第11
普通科連隊専用の支援中隊を擁しています。
第7師団隷下の第71、72、73戦車連隊はそれぞれ第1~第3戦車直接支
援中隊、11連隊は普通科直接支援中隊が装備品の整備を担っていま
す。
戦車部隊の直接支援中隊は、同じ90式、10式戦車を整備しているに
も関わらず、中隊長の性格や方針が色濃く反映されてそれぞれ個性
あふれる中隊になっているというのが面白いところです。また、7後
支の多くの部隊は東千歳駐屯地に所在していますが、第2整備大隊の
各直接支援中隊は支援する部隊と同じ駐屯地に配置されています。
お互いが顔の見える距離、関係で整備できるのは、双方にとってい
いことでしょう。
 
北海道大演習場では北部方面隊または第7師団主催で毎年戦車射撃競
技会が開催されており、連隊、中隊、小隊ごとにガチンコの勝負が
行なわれます。これまで一般公開してきた富士総合火力演習のよう
に知名度は高くないものの、総火演のようにシナリオはなく、戦車
射撃指揮と射撃技術を競うという戦車乗りとその部隊にとって、負
けるわけにはいかない戦いです。
それを支援するのが第1~第3戦車直接支援中隊とあって、競技会前
はいつもならそこまでは要求してこないというような細かな整備の
リクエストもあがってくるそうです。特に射撃を実施する砲手から
の要求は繊細で、それでもしっかり応えて万全の状態で競技会に臨
んでもらうことも大切な任務です。そのため各戦車連隊と各戦車直
接支援中隊は、日頃から顔を合わせたコミュニケーションを密に取
ることを非常に大切にしています。
 
北千歳駐屯地に所在する第71戦車連隊を支援する第1戦車直接支援中
隊長江川雄大3佐は「競技会前は練成訓練が増えるので、おのずと支
援の回数も増えます。また71連隊は10式戦車の部隊なので90式戦車
を有する部隊には負けられないという矜持もあり、そこをサポート
したいですね。システム面での整備の難易度も高いので、各隊員に
求められる能力もおのずと高くなります」。
加我幸則先任上級曹長は「競技会の結果がいいに越したことはない
ですが、われわれとしては射撃中に故障がなく、無事に帰ってきて
くれることがいちばんうれしいです」。
 
北恵庭駐屯地に所在する第2戦車直接支援中隊の小野寺範朗中隊長は
「隊員には『ために』を要望しています。支援する第72戦車連隊の
ために、自分のために、家族のために。目的を持って日々の業務に
取り組んで欲しいという思いから、このような要望事項になりまし
た」。
先任上級曹長の高慶和也曹長は「戦車射撃競技会で同じ機材を使っ
ての射撃で当たる当たらないは、最終的には砲手の技術になります。
だからこそ整備部隊としては、故障して撃てなかったなどといった
ことがないように、完全な状態に仕上げることを目標にしています。
競技会終了後、乗員のみなさんがわざわざお礼を言いに来てくれる
ときはうれしいですね」。
工場では砲塔部分の整備が行なわれていました。履帯のある車体は
同じ中隊でも別の工場で整備するそうで、1両の戦車の整備には複数
のMOS(自衛隊における特技、資格)所有者が必要であることが
わかります。


(つづく)


(わたなべ・ようこ)



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□著者略歴

渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。

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