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「青天を衝け」渋沢栄一は何をしたのか?
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哲學ツーリズム
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こんにちは、エンリケです。
戦後日本で、わが安保国防のありようを、真摯に
存在感と説得力ある形で提言され続けてきた
田久保忠衛先生が逝去されました。
先生が座長を務められた研究会の成果を
まとめた本の紹介を昨年弊誌で配信していました
ので、追悼の意味を込め、ここに配信させて
いただきます。
先生の御霊安かれ、と祈るばかりです。
安倍政権の下で、我が国の安全保障法制は整備され、
大胆な制度改革が断行されました。しかしその一方
で、平時やグレーゾーン事態における法的な不備や
自衛隊のROE(行動規定)については、議論が避けら
れ、未解決の課題のまま現在に至っています。
敵の脅威に直面しても、防衛出動が下令されるまで
軍隊として動くことのできない自衛隊の現実。驚く
べきことに、栗栖統幕議長が四十数年前に指摘した
問題点は、未だに解決の兆しを見せていません。
本書は、戦後の日本においてほとんど論じられてこ
なかった「政軍関係」について、元統合幕僚長、元
防衛事務次官、研究者、国会議員などの有識者が集
まり、熟考し議論を重ねた成果の集大成です。
わが国防・安保における最も核心にある課題を真正
面から見据えて取り組んだ大人たちの手になる引き
締まった内容の書籍。そんな作品をご紹介する悦び
をいま味わっています。
『「政軍関係」研究─新たな文民統制の構築』
国基研「政軍関係」研究会編(田久保忠衛・座長)
責任編集 堀 茂・黒澤聖二
四六判380ページ
発行日 :2023.11.5
定価2200円+税
https://amzn.to/3u8jI4c
国基研理事長の櫻井よしこ先生は、本著について
「戦後日本の政軍関係を一新すべく、真剣に学び研
究した結果が本書です」と書かれました。
「政軍関係」について真剣に研究した成果が世に出
ることは稀でした。理由は現憲法の存在にあるので
しょう。研究すること自体に目に見えない枷がかけ
られている感じです。その顕れの典型が「政軍関係」
に関する言論のあまりの低調ぶりではないでしょう
か?
この本は、そんな状況にしびれを切らした「戦後日
本に残っていた真の大人たち」が、一年という時を
費やして行った「政軍関係」に特化した議論の成果
です。
本著を作る基盤の議論を展開した「政軍関係」研究
会は、櫻井よしこ先生の国家基本問題研究所(国基
研)にあります。見れば分かる通り、メンバーは錚
々たる方々です。
国家基本問題研究所(国基研)
政治、経済、外交、防衛、歴史など、国家の基本問
題を調査研究し、成果を発信して、政策形成に寄与
するために、2007年(平成19年)に、櫻井よしこ理
事長のもと設立。2011年(平成23年)公益財団法人
認定。
国基研「政軍関係」研究会:田久保忠衛副理事長を
座長として2022年(令和4年)1月に第1回を開催。
以後ほぼ毎月、政軍関係の実務と研究に精通した講
師を招聘し有志の参加を得て研究会を実施。
研究会メンバー:櫻井よしこ、田久保忠衛(座長)、
以下五十音順:有元隆志、石川昭政、太田文雄、織
田邦男、河野克俊、菊地茂雄、木原稔、黒江哲郎、
黒澤聖二(補佐)、杉田水脈、薗浦健太郎、滝波宏
文、冨山泰、長尾敬、浜谷英博、堀茂(補佐)、宮
川眞喜雄
本書の「はじめに」で櫻井さんはこうおっしゃって
います。
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はじめに
櫻井よしこ(国家基本問題研究所理事長)
「政軍関係」という、戦後の日本ではほとんど論じ
られてこなかったテーマについて、このたび研究会
を作りました。わが国をめぐる国際状況が大きく変
わり、かつてない危機に直面する状況下、自衛隊に
真の意味での軍隊としての活動が求められるときが
必ず来ます。
そのとき、政治は軍にどのように対処すべきなの
か。政治と軍の健全な関係はどのようなものなのか。
旧軍のことを知っている方がずいぶん少なくなった
いま、正しい政軍関係を構築していくにあたって学
ばなければならないことが沢山あります。政治と軍
が十分な意思の疎通をはかり、互いの特性を活かし、
それをもって日本の国益に資するための知恵や制度
について私たちはこの研究会で改めて認識すること
になると考えます。
日本国憲法は政軍関係を根本から破壊しました。
政治と軍は異常な関係の中に置かれ、歪な国家が生
まれました。このままでは自力でわが国を守り通す
ことはできません。また、わが国は永遠に米国の被
保護国であり続けます。わが国の軍をめぐってはあ
らゆる面で他国と比較にならない厳しい状況があり
ます。こうしたことを踏まえ、戦後日本の政軍関係
を、考え方、制度、政策の全てにおいて一新すべく、
真剣に学び研究した結果が本書です。
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いかがでしょうか?
安倍さんが安保法制を作り、安保3文書もできまし
たが、それを実行する主体であるわが自衛隊のあり
ようは以前と全く変わっていません。創設以来いま
に至るも、自衛隊は、軍隊でなく一行政機関でしか
ありません。
国基研「政軍関係」研究会は、この極めて異様な現
実について、どこに原因があるか?どうあるべきな
のか?を明確にするため「現憲法と明治憲法の比較」
「政治の優位性」「警察法体系の矛盾」「シビリア
ンコントロールの本質」などについて活発な議論を
展開しました。
わが自衛隊が軍隊になれるのは「防衛出動が下令さ
れた後」のみです。 弊メルマガを読んでいるあなた
なら、それがいかに現実の軍事作戦とかけ離れた姿
勢かお分かりになるでしょう。
しかし現実は、戦争は平時から始まっているのです。
いま目の前で起きている、平時やグレーゾーン事態
における戦い、ハイブリッド戦争などを見ればその
ことは一目瞭然です。
しかしながらそのとき、防衛出動を下令されていな
い自衛隊にできる軍事行動は決められておらず、自
衛隊は軍隊として何もできないのです。極端な話、
我が領域で敵を発見したとしても、できる行動は
「不審者の届け出を警察に出す」くらいしかないの
です。異様だと思いませんか?
本著でも取り上げられている1978年の「超法規
発言」は、そういう文脈で捉えなければなりません。
栗栖統幕議長が伝えたかったのは「国を守るべき自
衛隊が、現行法に従って行動すれば、自軍が全滅す
る」という認識であり、この「法的不備」を何とか
改善してほしい、と血を吐く思いで発した言葉が
「超法規発言」だったのです。
しかるにいまも「平時以上戦時未満の状況」に自衛
隊が対処するためのROE(部隊行動規範)は整備され
ていません。
予算が増えても環境整備なきところでは、祖国を守
り、戦うことが自衛隊にはできません。けっきょく
すべての課題は「政軍関係」に収斂されるのです。
この本がえぐり出すのはまさにそこなのです。
読めばすぐ分かりますが、研究会の講師陣には元統
幕長や元次官など、実務経験豊富な識者や研究者が
厳選されており、まことに赤裸々な実体験が語られ
ています。政治史裏話的な意味からも面白い本とい
えます。
また、議論には現職政治家も加わっており、政と軍
がかくも真剣に言葉を交わす機会も稀でしょう。そ
の意味からも本研究会が行った議論の意義は極めて
大きかったと思います。
歴史をきちんと振り返っているので、
自衛隊の課題を巡って常に口にされる
「ポジティブリスト」と「ネガティブリスト」
の詳しい解説
や、
憲法と防衛法制に齟齬があるそもそもの理由
といった、見えていなかった現実への理解も
得られる内容です。
『「政軍関係」研究─新たな文民統制の構築』
国基研「政軍関係」研究会編(田久保忠衛・座長)
責任編集 堀 茂・黒澤聖二
四六判380ページ
発行日 :2023.11.5
定価2200円+税
https://amzn.to/3u8jI4c
ではこの、本邦初めてといって差し支えのない
「一般向け政軍関係啓蒙書」
の中身を見ていきましょう
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目次
はじめに(櫻井よしこ 国家基本問題研究所理事長)1
研究会設立の趣意(田久保忠衛「政軍関係」研究会座長)3
研究のアウトライン(堀 茂「政軍関係」研究会座長補佐)7
講師略歴 21
第1章 天皇と自衛隊 23
──元首としての「天皇」と国防軍としての「自衛隊」(講師:田久保忠衛)
統帥権の独立がもたらした悲劇 23
天皇の統帥大権 27
自衛隊の出自 29
軍隊と警察の違い 32
自衛隊が軍隊になる条件 33
【質疑応答】
日本は有事の裁判を想定しない 37
政治が国を守るという気構えはあるのか 42
「国防軍としての自衛隊」45
天皇元首を憲法に明記する 50
国として皇室をどのように守っていくか 53
【まとめ】天皇と自衛隊(堀 茂)55
第2章 最高指揮官を補佐する制度と役割 61
──総理大臣と統合幕僚長との関係(講師:河野克俊)
草創期から自衛隊は警察組織 61
警察の延長だからポジティブ・リスト 64
歪な政軍関係 66
シビリアン・コントロールと文官統制 71
参事官制度崩壊への流れ 75
国民に自衛官の顔が見え始めた 78
形はできたが、中身はこれから 82
【質疑応答】
制服サイドにも問題があった文官統制 84
海上保安庁法第25条は憲法とのつじつま合わせ 87
自衛隊の憲法明記は「ありがたい」発言 90
自衛隊から国民を守るというおかしな法体系 96
核の傘がある“はず”では済まされない 100
【まとめ】総理大臣を補佐する制度と役割(黒澤聖二)107
第3章 「文民統制」の仕組みと改善点 111
──防衛省勤務の経験からみたわが国の政軍関係(講師:黒江哲郎)
わが国の「シビリアン・コントロール」の制度 111
形骸化して行く「参事官制度」114
防衛省改革会議による組織改編 118
制服組と背広組の相互不信を解消するために 121
軍政担当としての内局の役割と課題 122
「内局は敵ではなかった」126
【質疑応答】
自衛隊の実情を国会で話すことは意義がある 127
何でもかんでもシビリアン・コントロールでいいのか 133
自衛隊の裁量権はどの程度認められているのか 139
自衛隊でないとわからない情報がある 144
部隊運用の統合幕僚監部一元化 149
外務省と防衛省の判断の違い 153
総理秘書官に制服自衛官を 157
【まとめ】文民統制の仕組みと改善点(堀 茂)162
第4章 成熟した民主主義国家における政軍関係 167
──信頼感と緊張感のはざまで(講師:浜谷英博)
政軍関係の定義と戦後日本の課題 167
政軍関係の議論を日本はどう進めるか 170
憲法第9条の解釈と自衛権の行使 172
文民条項が挿入された経緯 176
オバマ政権時代に見られた政治と軍の確執 177
軍人と政治家の信頼関係をどう築くか 179
軍事アレルギーからの脱却 183
ルーズベルト大統領の信頼を得たマーシャル陸軍参謀総長 186
政治指導者にこそ必要な危機管理の訓練 188
政治優先の原則と軍の政治的中立 191
【質疑応答】
軍事忌避には教育機会を、政治決断には訓練機会を 194
英国王室と軍の関係 197
問題は法制度にある 200
軍隊の政治的中立性 203
前に進むには大きな力が必要だ 207
今の憲法は占領政策遂行のための基本法 214
台湾有事で国民保護法は機能せず 217
英米法系の憲法の下に大陸法系の防衛法制という歪み 219
【まとめ】政治の決断と手段としてのROE(黒澤聖二)222
第5章 軍事力行使をめぐる米国の政軍関係 227
──揺れ動く文民統制(講師:菊地茂雄)
米国の政軍関係における二つの考え方 227
ベトナム戦争の「長い影」231
ベトナム戦争の教訓 233
湾岸戦争にみる政軍関係 236
クリントン政権時代の政軍関係 237
ラムズフェルドの介入型リーダーシップの問題点 241
効果を上げたブッシュ大統領の新戦略 246
アフガニスタンへの増派──みせかけのオプション 248
政軍関係の新たな潮流「責任共有論」251
文民指導者と軍人の信頼関係の構築 253
【質疑応答】
戦争における米大統領と議会の権限 254
戦争の始め方、終わり方 259
統合参謀本部と国務省の関係 264
理想の政軍関係──ルーズベルトとマーシャル 267
文民によるマイクロ・マネジメントとトランプ大統領の批判 270
一筋縄ではいかないアメリカの政軍関係 284
【まとめ】軍事力行使をめぐる米国の政軍関係(堀 茂)290
第6章 「栗栖事件」再考 298
──日本的「政軍関係」の原点(講師:堀 茂)
「栗栖事件」とは何か 298
「文官統制」という誤解 302
栗栖発言に対するメディアの対応──栗栖批判の論理 305
最高統帥機関──統合幕僚会議の実態 310
「栗栖事件」の本質 312
栗栖氏の真意──「独断専行」の必要性 314
行政機構の中の自衛隊という「軍隊」317
【質疑応答】
「栗栖問題」はいまも解決していない 319
栗栖さんの言われた「独断専行」325
「文民統制」イコール「文官統制」という誤り 328
ROEに対する認識が間違っている 331
国を守る最後の砦が軍隊 335
自衛隊法に欠陥があれば、国際法を適用できる 339
いまも続く自衛官外し 345
憲法の自衛隊明記について 351
【まとめ】「栗栖事件」再考(堀 茂)359
補遺(1)「防衛法制に関わる制度的、運用的な課題と問題点」(講師:田村重信)364
補遺(2)「ハイブリッド戦争時代における政軍関係の変容」(講師:守井浩司)368
編集後記 376
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いかがでしょうか?
読めば感じること間違いないのが質疑応答の奥深さ
です。質問者は名の通った方ばかりですし、その鋭
い質問は問題の核心をついています。このおかげで、
政軍関係についての理解が一段と深まります。
それにしても、この本の制作には、相当な手間がか
かったことだろうと推察します。
時代の不安定さが、国や世界だけでなく、わたした
ちの身の回りにも広がっているように感じます。平
和ボケのぬるま湯に長らく浸り、責任を他人に転嫁
するだけの戦後日本人的な人生は、もう許されませ
ん。国の安全と個人の安全を結びつけることの重要
性は、多くの国民も気づいているはずです。
しかし、どう行動すべきかわからないこともあるで
しょう。そんな時、この一冊が頼りになります。国
民が軍事に参加できる唯一の場所、国民が国家安全
保障に貢献できる唯一の方法、それが『政軍関係』
なのです。
武器や予算が多くあるからといって、国防力が確保
できるわけではない。実効的な国防力と軍事力を持
つことで初めて抑止力、国防力は発揮できるのです。
今のままでは、米国の植民地化への道を突っ走る可
能性もあり、危機感を感じる国民が増えているのは
自然なものといえます。
政軍関係の議論は、しばしば「軍=悪いことをする
集団」という感情論で覆われ、罵詈雑言の応酬に終
始するものです。この幼稚な態度から抜け出す方法
をそろそろ戦後日本も模索する必要があるのではな
いでしょうか?
戦後日本(いや維新以後の日本かもしれません)と
日本人の価値観が根底から問われています。この本
を手に入れ、新たな一歩を踏み出す覚悟を持ちまし
ょう。それが、我が国と日本人の未来に変革をもた
らす道と確信します。
納税者なら、日本人なら、一家に一冊。オススメで
す。
『「政軍関係」研究─新たな文民統制の構築』
国基研「政軍関係」研究会編(田久保忠衛・座長)
責任編集 堀 茂・黒澤聖二
四六判380ページ
発行日 :2023.11.5
定価2200円+税
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エンリケ
追伸
本著の責任編集者お二人を紹介しておきます。
お二人とも我が国では数少ない「政軍関係」の専門
家です。
堀茂(近現代史家。公益財団法人国家基本問題研究
所客員研究員)
黒澤聖二(元統合幕僚監部首席法務官 公益財団法
人国家基本問題研究所事務局長)
『「政軍関係」研究─新たな文民統制の構築』
国基研「政軍関係」研究会編(田久保忠衛・座長)
責任編集 堀 茂・黒澤聖二
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エンリケ
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哲學ツーリズム 光を観る旅
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三井・三菱財閥をわずか一代で超えた男の経営學
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