配信日時 2024/01/12 20:00

【加藤大尉の軍隊式英会話:世界の秘密兵器編】未来兵器シリーズ(3)――ドローン 加藤喬(元米陸軍大尉)

-------------------------------------------
今後の配信が不要の場合は
下記より解除して頂けます
https://1lejend.com/d.php?t=test&m=example%40example.com
-------------------------------------------
--------------------
「青天を衝け」渋沢栄一は何をしたのか?
↓  ↓  ↓  ↓  ↓
http://okigunnji.com/url/80/

---------------------------
哲學ツーリズム
http://okigunnji.com/url/187/
-------------------------------
加藤さんが翻訳した武器本シリーズ最新刊が出ました。
今回は、
WW2でドイツ国防軍が使用。WW2で最も知られた兵器
の1つであり、生産停止後も独自の存在感を発揮し
続けた伝説の名銃・MP38&MP40サブマシンガンです。

『MP38&MP40サブマシンガン』
アルハンドロ・デ・ケサダ (著), 床井 雅美 (監修),
 加藤喬 (翻訳)
2022/5/12 発行
https://amzn.to/3yvXWrj
※武器オンチのあなたやわたしに特におススメ


こんばんは!エンリケです。

「加藤大尉の軍隊式英会話」
今年最初の配信です。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

ではさっそくどうぞ。

エンリケ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

加藤大尉の軍隊式英会話:世界の秘密兵器編   
  Takashi Kato
未来兵器シリーズ(3)――ドローン
加藤喬(元米陸軍大尉)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

□「犬はヒトをよりヒューマンにしてくれる」

三が日も明けぬうち、地震災害と航空機事故が連続
する新年となってしまいました。犠牲者、被害者の
方々に思いを寄せると同時に、一見「世はなべてこ
ともなし」の日常がいかに心もとないバランスの上
に成り立っているかを噛みしめています。読者諸氏
およびすべての同胞が一日も早く安泰の日々を取り
戻すことを願いつつ、本年最初のメルマガをお届け
します。

 宇宙物理学者のニール・デグラース・タイソン博
士は全米で最も人気のある科学啓蒙家。『コスモス』
といえば故カール・セイガンがホストを務め世界で
5憶人以上が視聴する大ヒットとなった天文ドキュ
メンタリーですが、タイソン博士はその続編をはじ
め数多くのサイエンス・ドキュメンタリーに出演し、
天文学や宇宙に関する理解と知識を広めています。
米航空宇宙局(NASA)はその功績に対し「NASA功労
賞」を授与しています。

 先日、この多才な科学者が大のK9ラバー(愛犬
家)であることを知りました。ネットのインタビュ
ーでタイソン博士は、

「犬たちは人間と共に暮らす動物の中でもっとも喜
びに満ちた生き物だ。ヒト・パートナーが帰ってく
ると、喜び勇んで飛びつき顔をなめてくる。郵便箱
まで行って戻って来ただけでもそうだ。犬はヒトほ
ど長くは生きない。人間の1日は犬にとって1週間。
言い換えれば我々に与えられた毎1週間のうち、犬
が一緒に過ごせるのは1日に過ぎない。だから犬た
ちは毎日を全力で生きる。犬のひたむきな生き方に
は、その短命さが織り込み済みなのだ」

と述べ「ヒトのいちばんの親友」が振りまく無条件
の愛着と信頼、そして快活さを読み解きます。そし
て同博士は、

「犬たちはヒトに、毎日をいかに生きるべきかを思
い出させてくれる」
と結んでいます。

 我が家にもホワイト・レトリーバーという大型犬
が二頭いるので、この言葉に思わず膝を打ちました。
目覚まし時計が鳴るやベッドに飛び乗って来て顔を
なめ、ヨガ体操中には体を摺り寄せスキンシップを
求めてくるK9キッズ。お腹を撫でてやると、恍惚
の表情のまま寝込んでしまうこともあります。安心
しきった寝顔を見つめていると、彼女たちがヒトに
対する絶対の信頼と愛情を感じているのが伝わって
きます。

「世の中にこれほど無垢で一途で尊い絆はない」

と思うのはそんなときです。そして・・・個人の力
ではどうにもならない出来事、たとえば戦争や経済
危機への不安、地位や物への執着、大小無数の不平
不満、けちなプライド、そんな浮世の憂(うれ)い
事が、少なくともその瞬間、きれいになくなってい
ることに気づくのです。今、この瞬間に全精力を注
ぐK9たちの姿に、言葉や概念に絡めとられた心が
洗い清められたかのようです。

ことによると、座禅三昧の雲水が追い求める「不立
文字(ふりゅうもんじ)」、すなわち言葉や文字で
はたどり着けない悟りの境地にどこかしら通ずるも
のがあるのかもしれません。

 K9パートナーたちと過ごす毎日は、言ってみれ
ばそんな「ミニ悟り」の繰り返し。凡愚の身に本物
の解脱(げだつ)は無理だとしても、犬たちと居る
と感情の浮き沈みを抑え「そこそこ真っ当な人間」
になることはできそうです。

「犬はヒューマン(人間)をよりヒューマン(人間
的)にしてくれる」

アメリカで出逢った愛犬らに教えられた人生訓です。



▼未来兵器シリーズ(3)――ドローン

兵器は人が生存をかけて使う道具。生き延びるため
には相手より優れた武器を持たねばなりません。兵
器開発競争が文明の黎明から今日まで途切れなく続
いているのはこのためです。よく指摘される武器の
効用に「抑止力」(deterrence)があります。刀を抜
かずとも相手を委縮させ対峙を防ぐ「鞘の内の勝ち」
の如く、敵に攻撃を思いとどまらせる圧倒的な破壊
力のことです。「平和を望むがゆえに兵器を手放せ
ない」。人類が陥って久しいこのジレンマの裏面が
「抑止力」なのです。
加藤大尉の軍隊式英会話:兵器編」では、それぞれ
の武器が持つ抑止力に着目。兵器と平和の関係を考
えていくことにします。

 人類の歴史は兵器開発の歴史でもあります。ヒト
は人力を超える速さ、強さ、視覚、認識力、そして
本来人間にはなかった飛行能力、潜水能力などを実
現してきたのです。

 「未来兵器シリーズ」第3回は諸兵科連合作戦の
要となるV-Batドローンを取り上げます。
 
カデット(士官候補生)時代、偵察訓練を何回も体
験しました。アラスカ州の冬季訓練では低木の枝が
「かんじき」に絡まり思うように進めず、日暮前に
敵陣を目視することができませんでした。部隊を危
険にさらしたとして指南役の大尉に大目玉を食った
ものです。

ワシントン州で8月に行なわれた訓練は行軍の困難
こそなかったものの、びっしり生い茂った枝葉で敵
の斥候に気づかず、あえなく撃退されてしまいまし
た。中尉時代に赴いた湾岸戦争では、砂丘どころか
目印になる地形が全くないまっ平らな砂漠に駐屯。
不意打ちの危険はないように見えましたが、地平線
まではせいぜい4〜5キロ。機械化歩兵部隊ならほ
んの数分で走破できる距離です。奇襲を避けるには
空軍の偵察機か騎兵部隊の斥候に頼り、敵軍の有無
を常時把握するしかありませんでした。

 事程左様に、戦場では敵の動きを一瞬でも早く察
知することが生存と任務貫徹に不可欠。偵察が重視
される所以です。この意味で、垂直離着陸型の無人
偵察機V-BATは、歩兵や機甲部隊の「目」として活躍
することになります。

 V-BATは全長2.7メートル、翼端から翼端まで3メ
ートル、自重は57キロあります。兵士一人で持ち運
べるドローンではありませんが、高度6000メートル
から10時間にわたり広い地域を監視できます。また
電気光学センサーと赤外線カメラを装備しており、
昼夜に関わりなく偵察が可能です。

 V-BATからの映像を歩兵や戦車兵がヘルメットに装
着する「統合視覚増強システム」に投影すれば、兵
士らの状況認識は地平線の向こう側にまで及ぶこと
になります。居ながらにして敵の位置や行動を即時
把握できるわけで、近未来の地上部隊にとってV-BA
Tは文字通り「空に浮かぶ目」となりましょう。


教材ビデオ:
 The Future of Warfare (youtube.com)
https://x.gd/dUgLT
(本エピソードは5:43から始まります)

基本語彙(カタカナ表記は大雑把なものです)
combined arms(コンバインド アームズ)諸兵科連

infantry(インファントリー)歩兵
visual awareness(ビジュワル・アウェアネス)視覚
的認識
line of sight(ライン オブ サイト)目と目標を
つなぐ、遮られていない線 視線

シナリオ(カウンターを8:01 に合わせてくださ
い)

This drone is a perfect addition to future com
bined arms operations. 

(このドローンは将来の諸兵科連合作戦にとって理
想的な追加兵力となる)

 For example, if the V-BAT is used as a commun
ication bridge between F-35s and infantry patr
ols equipped with IVAS technology, it could en
hance visual awareness far beyond the line of 
sight. 

(たとえば、V-BATがF-35戦闘機と統合視覚増強シス
テムを備えた歩兵パトロール部隊を結ぶ通信媒介と
して使われた場合、視覚認識は直接目視の範囲をは
るかに超えるものになる)

(今回のビデオは8:21まで続きます)

英語一言アドバイス:
軍事用語の armsは兵器、武器、小火器を集合的に指
します。本ビデオで触れられている combined arms
は歩兵や機甲、航空など異なる兵科を補完的に組み
合わせた戦闘組織や形態のことです。米軍では諸兵
科連合、陸自では諸職種連合と言います。

発音サイト:
armsの発音 Bing 動画
https://x.gd/jbJza

参考サイト: 
V-Batドローン 米海軍のコンテスト
で異色の垂直離着陸「V-Bat」が勝利、米陸軍やポー
ランド採用にも弾み (grandfleet.info) 
https://x.gd/TsMmD

V-BAT - Wikipedia
https://x.gd/FjTqM

Those Who Own Dogs  Neil deGrasse Tyson Explai
ns Why Dogs Are Truly ... | TikTok
https://x.gd/f3wvf

ニール・ドグラース・タイソン - Wikipedia
https://x.gd/fjAtV

犬 イヌ - Wikipedia
https://x.gd/Fu9hD

柴犬 Shiba_inu_profile_01.jpg (1800×1350) (wi
kimedia.org)
https://x.gd/YLIO2



(かとう・たかし)


●著者略歴

加藤喬(かとう・たかし)
元米陸軍大尉。都立新宿高校卒業後、1979年に渡米。
アラスカ州立大学フェアバンクス校他で学ぶ。88年
空挺学校を卒業。
91年湾岸戦争「砂漠の嵐」作戦に参加。米国防総省
外国語学校日本語学部准教授(2014年7月退官)。
著訳書に第3回開高健賞奨励賞受賞作の『LT─あ
る“日本製”米軍将校の青春』(TBSブリタニカ)、
『名誉除隊』『加藤大尉の英語ブートキャンプ』
『レックス 戦場をかける犬』『チューズデーに逢う
まで』『ガントリビア99─知られざる銃器と弾薬』
『M16ライフル』『AK─47ライフル』『MP5サブ
マシンガン』『ミニミ機関銃』『MP38/40
サブマシンガン』(いずれも並木書房)がある。

追記
『MP38/40サブマシンガン』
https://amzn.to/3yvXWrj
※最新刊!
『ミニミ軽機関銃』
https://amzn.to/3gGpNcq
※大好評発売中
「MP5サブマシンガン」
http://okigunnji.com/url/14/
※大人気継続中
『AK-47ライフル』
http://amzn.to/2FVniAr
※根強い人気
『M16ライフル』発売中♪
http://amzn.to/2yrzEfW
『ガントリビア99』発売中!
https://www.amazon.co.jp/dp/4890633456/
『アメリカンポリス400の真実!』発売中
https://www.amazon.co.jp/dp/4890633405
『チューズデーに逢うまで』発売中
http://www.amazon.co.jp/dp/489063326X
『チューズデーに逢うまで』関係の夕刊フジ
電子版記事(桜林美佐氏):
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150617/plt1506170830002-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150624/plt1506240830003-n1.htm
『レックス 戦場をかける犬』発売中
http://www.amazon.co.jp/dp/489063309X 
『レックス 戦場をかける犬』の書評です
http://honz.jp/33320
オランダの「介護犬」を扱ったテレビコマーシャル。
チューズデー同様、戦場で心の傷を負った兵士を助ける様子が
見事に描かれています。
ナレーションは「介護犬は目が見えない人々だけではなく、
見すぎてしまった兵士たちも助けているのです」
http://www.youtube.com/watch?v=cziqmGdN4n8&feature=share
きょうの記事への感想はこちらから
 ⇒ https://okigunnji.com/url/7/
ブックレビューの投稿はこちらから
http://okigunnji.com/url/73/

---------------------------------------
日本語でも英語でも、日常使う言葉の他に様々な専
門用語があります。

軍事用語もそのひとつ。例えば、軍事知識のない日
本人が自衛隊のブリーフィングに出たとしましょう。
「我が部隊は1300時に米軍と超越交代 (passage of
lines) を行う」とか「我がほう戦車部隊は射撃後、
超信地旋回 (pivot turn) を行って離脱する」と言
われても意味が判然としないでしょう。

 同様に軍隊英語では「もう一度言ってください」
は "Repeat" ではなく "Say again" です。な
ぜなら前者は砲兵隊に「再砲撃」を要請するときに
使う言葉だからです。

 兵科によっても言葉が変ってきます。陸軍や空軍
では建物の「階」は日常会話と同じく "floor"です
が、海軍では船にちなんで "deck"と呼びます。 
また軍隊で 「食堂」は "mess hall"、「トイレ」
は "latrine"、「野営・キャンプする」は "to bivouac" 
と表現します。

 『軍隊式英会話』ではこのような単語や表現を取
りあげ、軍事用語理解の一助になることを目指して
います。

加藤 喬
-----------------------------------------------------------------------
-新感覚 教育メディア-
哲學ツーリズム 光を観る旅
http://okigunnji.com/url/187/
-------------------------------
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
三井・三菱財閥をわずか一代で超えた男の経営學
↓↓
http://okigunnji.com/url/80/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

PS
弊マガジンへのご意見、投稿は、投稿者氏名等の個
人情報を伏せたうえで、メルマガ誌上及びメールマ
ガジン「軍事情報」が主催運営するインターネット
上のサービス(携帯サイトを含む)で紹介させて頂
くことがございます。あらかじめご了承ください。


最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝し
ています。
マガジン作りにご協力いただいた各位に、心から感
謝しています。
そして、メルマガを作る機会を与えてくれた祖国に、
心から感謝しています。ありがとうございました。

-----------------------------------------
メールマガジン「軍事情報」
発行:おきらく軍事研究会
(代表・エンリケ航海王子)

メインサイト:
https://okigunnji.com/

問い合わせはこちら:
https://okigunnji.com/url/7/

メールアドレス:
okirakumagmag■■gmail.com(■■を@に置
き換えてください)
------------------------------------------

購読解除はこちらで
https://1lejend.com/d.php?t=test&m=example%40example.com


---------------------------

投稿文の著作権は各投稿者に帰属します。
その他すべての文章・記事の著作権は
メールマガジン「軍事情報」発行人に帰
属します。

Copyright(c) 2000-2024 Gunjijouhou.All rights reserved