配信日時 2024/01/11 20:00

【ライター・渡邉陽子のコラム (439)】自衛官候補生による射撃場での死傷事件(4)     渡邉陽子(ライター)

-------------------------------------------
今後の配信が不要の場合は
下記より解除して頂けます
https://1lejend.com/d.php?t=test&m=example%40example.com
-------------------------------------------
--------------------
「青天を衝け」渋沢栄一は何をしたのか?
↓  ↓  ↓  ↓  ↓
http://okigunnji.com/url/80/

---------------------------
哲學ツーリズム
http://okigunnji.com/url/187/
-------------------------------
こんばんは、エンリケです。

「ライター・渡邉陽子のコラム」。
こんかいは第439号です。

今年最初の配信です。
さっそくどうぞ。


エンリケ



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『ライター・渡邉陽子のコラム (439)』

 自衛官候補生による射撃場での死傷事件(4)
 
  渡邉陽子(ライター)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

こんばんは。渡邉陽子です。
令和6年能登半島地震で被災されたみなさまに心よりお見舞い申し
上げます。
天災と事故でお正月気分も早々に抜けた新年となりました。来週取
材に行く部隊も、すでに一部の隊員が入浴支援で能登半島に向かっ
ています。取材先に行くために利用するのはJALの羽田~千歳便。数
えきれないほど乗ってきた路線です。殉職された海保隊員のみなさ
まに哀悼の意を表します。
今回の地震では自衛隊の動きが遅いという声がありましたが、動員
されている人数やTVに映る姿の多さ、少なさという表面的なところ
しか見ていない短絡的かつ的外れな意見です。現地入りする警察や
消防の隊員を自衛隊が輸送していることを知っての発言でしょうか。
野党の無責任な発言や、県知事が「来るな」と言っているのにレン
タカーで現地入りして被災者用の炊き出しカレー食べているパフォ
ーマー議員にはあきれるばかりです。
被災された方の安全と被災地の1日も早い復興を心から祈念します。
私も自分にできることをしていきます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

◆最新刊です!

『神は賽子を振らない 第32代陸上幕僚長火箱芳文の半生』が刊行
されました。Amazonだと送料がかかってしまいますが楽天ブ
ックスなら無料です。発送も楽天のほうが早いです。
また、Amazon Kindleから電子版も発売中です。

「神は賽子を振らない 第32代陸上幕僚長火箱芳文の半生」
 https://amzn.to/3CL1aat (単行本 アマゾン)
 https://amzn.to/3O2riTI (電子本 アマゾンkindle)
 https://a.r10.to/ha0qvt (単行本 楽天ブックス 送料無料)

◆雑誌記事のお知らせです。

⚫️『丸』2月号に「第2管区隊第62連隊記念写真集」が掲載されました。
https://amzn.to/47deGBz

⚫️『正論』2月号、今月は第7後方支援連隊のチーフワックです。朗ら
かなキャラクターと相反するハードな半生にいろいろ考えさせられ
ました。
https://amzn.to/3RUDDxb



■自衛官候補生による射撃場での死傷事件(4)

今回は自衛隊施設内で発生した事件のため、自衛隊の警務隊と岐阜
県警による合同捜査となっています。
警務隊は自衛隊の警察にあたり、犯罪捜査や容認警護などを担当し
ます。職務中に自衛隊員が起こした事件や自衛隊員に対する事件、
自衛隊の敷地内や施設で起きた事件などを捜査します。
陸軍の憲兵のような立場ですが一般の国民は対象ではなく、対象は
あくまで自衛隊内のみ。逮捕権はありますが軍事法廷がないので、
今回のような事件では警察と一緒に捜査を行なって検察庁に送致し
ます。
なお、外国では軍内部の捜査に警察は入りません。基本的には軍法
に従い、軍隊の中のミリタリーポリス、いわゆるMPが軍隊の中で起
きた事件を捜査、逮捕し、軍法に基づいて処罰します。

拘留期限を迎える2023年7月4日、警務隊は菊松1曹への殺人容疑で候
補生を再逮捕。引き続き警務隊による捜査が進められていますが、
候補生の認否について防衛省は「捜査や今後の裁判に影響を与える
可能性がある」として明らかにしていません。また、浜田靖一防衛
相(当時)は同日の会見で、候補生は現在岐阜拘置支所に勾留され
ており、6月27日に自衛官候補生としての任期を満了する予定でした
が、引き続き調査するため任期を3カ月延長したと述べました。

安全管理が徹底しているはずの射撃場で、なぜこのような凶行が起
きたのでしょう。
通常、隊員は準備線、待機線、そして射座という順番で的に向かっ
て進みます。事件当日、候補生たちは「準備線」で待機している際
に教官から指示を受け、複数の弾倉に実弾を込める作業を行なって
いました。
実は、弾倉に実弾を込める作業をどこで行なうかは決まりがなく、
射撃場の状況などに応じて教官の指示で行なわれています。
今回、なぜ準備線で実弾を弾倉に込めさせたのかについては、35連
隊に勤務経験のある隊員がNHKの取材に「自衛官候補生は一つひ
とつの動作が遅く、射撃位置についてから弾倉に弾込めをさせると
時間がかかりすぎてしまい、予定通りに訓練が進まなくなるため」
と答えています。
射座には多くの監視者がいますが、準備線や待機線には多くの人員
を配置しません。実際、今回も八代3曹ひとりでした。準備線で弾倉
に実弾を込めることができたのですから、後は制止される前に弾倉
を装填すればいいということになります。

陸自では自衛官候補生などを対象にした基本的な訓練では防弾チョ
ッキを着用しないとしているし(今回は着用していてもあの至近距
離からの射撃では無意味だったでしょうし、陸自の防弾チョッキ自
体の性能にも問題があります)、鉄帽をかぶっていた菊松1曹の頭部
に致命的なダメージを与えました。そして射撃場にはAEDも担架
もなく、AEDのあるコンビニに隊員が駆けていく姿が目撃されて
おり、銃撃を受けた隊員は戸板で運ばれました。準備線での弾倉へ
の弾込めも含め、自衛隊は安全管理態勢に不備がなかったか調べて
います。

(つづく)


(わたなべ・ようこ)



「ライター・渡邉陽子のコラム」バックナンバー
https://okigunnji.com/watanabe/

ご意見・ご感想はコチラから
 ↓
http://okigunnji.com/url/7/



□著者略歴

渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。

2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。
 https://amzn.to/3ar7IBq

2022年、
「神は賽子を振らない 第32代陸上幕僚長火箱芳文の半生」
を刊行。 https://amzn.to/3nQiCE2


-------------------------------
-新感覚 教育メディア-
哲學ツーリズム 光を観る旅
http://okigunnji.com/url/187/
-------------------------------
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
三井・三菱財閥をわずか一代で超えた男の経営學
↓↓
http://okigunnji.com/url/80/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

PS
弊マガジンへのご意見、投稿は、投稿者氏名等の個
人情報を伏せたうえで、メルマガ誌上及びメールマ
ガジン「軍事情報」が主催運営するインターネット
上のサービス(携帯サイトを含む)で紹介させて頂
くことがございます。あらかじめご了承ください。


最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝し
ています。
マガジン作りにご協力いただいた各位に、心から感
謝しています。
そして、メルマガを作る機会を与えてくれた祖国に、
心から感謝しています。ありがとうございました。

-----------------------------------------
メールマガジン「軍事情報」
発行:おきらく軍事研究会
(代表・エンリケ航海王子)

メインサイト:
https://okigunnji.com/

問い合わせはこちら:
https://okigunnji.com/url/7/

メールアドレス:
okirakumagmag■■gmail.com(■■を@に置
き換えてください)
------------------------------------------

購読解除はこちらで
https://1lejend.com/d.php?t=test&m=example%40example.com


---------------------------

投稿文の著作権は各投稿者に帰属します。
その他すべての文章・記事の著作権は
メールマガジン「軍事情報」発行人に帰
属します。

Copyright(c) 2000-2024 Gunjijouhou.All rights reserved