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おはようございます、エンリケです。
233回目の「美佐日記」。
新幹線の車内販売で売られていた「ヤツ」
のことを私は知っています。わさび漬けと
一緒に買ったことを鮮明に覚えています。
ではきょうの記事、さっそくどうぞ。
エンリケ
◆桜林さんが、自衛隊制服について書いたフォー
サイト記事が公開されています。
「自衛官の制服はなぜ不揃いなのか――崩壊する
「防衛産業」の現場から」
https://www.fsight.jp/articles/-/49828
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「陸海空 軍人から見た」シリーズの第二弾が本
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おめでとうございます!!
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◆桜林さんの「自衛官の心意気」(PHP)が文庫化さ
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されてます! 桜林さんならではの、他では得難い
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『自衛官が語る災害派遣の記録』に続く、第2弾
『自衛官が語る海外活動の記録』(桜林美佐監修・
自衛隊家族会編)が発売されています。中東シーレ
ーンの安全確保をめぐって新たな自衛隊派遣が行わ
れているこの時期にタイミングを合わせたような出
版です。現地で自衛官たちが何を思い、どのような
苦労をして、任務をこなしてきたか、25人の自衛
官のリアルな体験記です。
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桜林美佐の「美佐日記」(233)
いつの間にか当たり前じゃなくなった……
桜林美佐(防衛問題研究家)
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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』、233回目となりま
す。
子どもの頃、静岡の掛川の親戚宅に夏休みなどよく
長期滞在をしていて、いつも当たり前のように浜松
銘菓「うなぎパイ」を食べていました。
その頃は何とも感じなかったのですが、40年ぶ
り?くらいにたまたま口にしたら、パキっと元気に
なるような気がしたので、もしかしたらこれってす
ごいお菓子だったのでは!?と、たちまち見る目が
変わりました。
「夜のお菓子」という肩書き?は「家族の団欒のお
供に」という思いを込めて付けられたのだそうです
が、私としては、晩ご飯の後ではなく「目の前にた
くさんの作業が積み上がっている時のお供に」、あ
るいは「締め切りが迫りてんぱっている時のお供に
(PCにこぼして余計な仕事を増やさないように注
意されたし)」、といった文言の方が適していると
思いました。
今の時代、いつでもAmazonや楽天で手に入るので
すが、そうだ!せっかく頻繁に新幹線に乗るので、
出張の時に購入してはどうだろうと思い立ち、意気
込んで出かけました。そうすれば仕事に行くにして
も楽しみが増えるだろうと。
しかし、週の内に2度も神戸に行ったことを前回
書きましたが、当然、浜松は通過するものの文字通
り通過するだけなので浜松駅にどんなにたくさんの
「うなぎパイ」が売っていても入手することはでき
ないということに気が付きました。
大陸間弾道ミサイルを持っていても離島防衛には
使えないのと同じことです。行き過ぎてしまったら
意味がないわけです。
そこで、次なる策として、車内販売に狙いを定め
ました。といってもすぐには実行できず、何度か目
視でカートに何が入っているのか探そうとするも確
認に至らず索敵は失敗。とうとう最後のチャンスと
なり、思い切って声をかけてみたのです。
「あの・・う、う、なぎパイはありますか・・」
と。
ところが販売員さんは言っている意味がよく分から
ないような反応だったので「う・な・ぎ・ぱ・い」
「です~っ!」と繰り返すことになり、その声は静
かな車両中に響き渡ったのでした。
しかし彼女は、あるともないとも言わずに笑みを
浮かべながら首をかしげて去っていたではありませ
んか。
なんということ!おそらく私はその日の「変わっ
た乗客」にラインナップされたに違いありません。
違うって!以前は売ってたのよ、あんたが知らない
だけなのよ新人のくせに!(知らんけど)と、心の
中で叫びながら肩を落としてとぼとぼ帰って来たの
でした。
このように年齢を重ねると自分の常識が通用しな
い世の中にますますなっていくと感じることが多く
なります。
そこで本題に入りますが(今までのは前置きでし
た)、最近みつけた「MAMOR」の記事で興味深いもの
がありました。
同誌は自衛隊の広報としていつも楽しませて頂い
ていますが、その表題には「高まる自衛隊『普通科』
の重要性 災害派遣でも活躍」とあります。
ええっ、こんなタイトルでいいの!?と思いなが
ら本文を読むと、内容も災害派遣や雪まつり、スポ
ーツ大会の支援に普通科隊員が「なくてはならない
存在」になっているというので、なおびっくり。
このメルマガをお読み頂いている皆さんに今さら
言うまでもないと思いますが、陸上自衛隊における
「普通科」とは「歩兵」のことです。
春風亭龍昇師匠の「与太郎戦記」や、伴淳・アチ
ャコの「二等兵物語」などを知る者としては世代の
違いを感じざるを得ません。
古今東西「歩兵」といえば、かつて「万朶の桜か
襟の色~」と歌われた『歩兵の本領』のにもあるよ
うに「軍の主兵はここにあり、最後の決はわが任務」
という人たちなのですよ。
それをして、雪像作りや大阪城の清掃でも欠かせ
ないという紹介では、ええっ~、ちょっとまずいん
じゃないのかなあ・・・と私などは思ってしまいま
すが、誰も気にしているような話は聞かないので、
まあいいのでしょう・・。
戦後生まれの陸自でも、普通科と特科と機甲科の
ことを「普・特・機」と呼び、組織の中心という位
置づけになってきました。
もはや「普・特・機」は花形という考え方も古い
ということなのでしょうか。そんな時代の変化を示
唆した記事だとしたら、あまりにも深いものがあり
ますが・・。
いずれにしても、私たちが当たり前だと思ってい
たことが、いつの間にかそうではなくなっているこ
とが枚挙に暇ないなあ~という、本日は一席でござ
いました。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
今週が皆さまにとって素敵な1週間となりますよう
に!
<おしらせ>
●月刊誌『丸』にて「誰も知らないニッポンの防衛」、
『SATマガジン』にて「桜の時評」連載中してい
ます。
(さくらばやし・みさ)
桜林さんへのメッセージ、ご意見・ご感想は、
このURLからお知らせください。
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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フ
リーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(P
HP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載中。新刊『誰も語
らなかったニッポンの防衛産業』(産経NF文庫)、
「陸海空 軍人から見たロシアのウクライナ侵攻」
(ワニブックス)
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