配信日時 2023/08/04 20:00

【加藤大尉の軍隊式英会話:世界の秘密兵器編】 戦車の時代は続く(1)エイブラムスX-1 加藤喬(元米陸軍大尉)

-------------------------------------------
今後の配信が不要の場合は
下記より解除して頂けます
https://1lejend.com/d.php?t=test&m=example%40example.com
-------------------------------------------
--------------------
「青天を衝け」渋沢栄一は何をしたのか?
↓  ↓  ↓  ↓  ↓
http://okigunnji.com/url/187/

---------------------------

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

もし、1冊10分で
本を読めるようになったら…

あなたのビジネス・人生は
どう変わるでしょう?

想像してください…

読みたい本を
全て読破した、
自分の姿を…

1冊10分のスピードを
手に入れる1流の読書法

をこちらからご覧ください。
↓↓
http://okigunnji.com/url/185/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


加藤さんが翻訳した武器本シリーズ最新刊が
出ました。

今回は、
WW2でドイツ国防軍が使用。WW2で最も知られた兵器
の1つであり、生産停止後も独自の存在感を発揮し
続けた伝説の名銃・MP38&MP40サブマシンガンです。

『MP38&MP40サブマシンガン』
アルハンドロ・デ・ケサダ (著), 床井 雅美 (監修),
 加藤喬 (翻訳)
2022/5/12 発行
https://amzn.to/3yvXWrj
※武器オンチのあなたやわたしに特におススメ


こんばんは!エンリケです。

年を重ねるごとに、宇宙のはなしへの
興味が尽きなくなってきました。

さっそくどうぞ。


エンリケ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

加藤大尉の軍隊式英会話:世界の秘密兵器編   
  Takashi Kato

戦車の時代は続く(1)エイブラムスX-1


加藤喬(元米陸軍大尉)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  

□「星への帰還」──ヒトは星屑でできている


延々と続くウクライナ戦争と、日に日に下がり続け
る「核の敷居」、バイデン父子の収賄疑惑、そして、
三度(みたび)「大統領弾劾」が軽々しく語られる
米世相にいささか食傷気味です。わたしは次の言葉
を思い起こして気分転換を図っています。
 
「人間はスタースタッフ(星の素材)からできてい
る」カール・セイガン
「我々は文字通りスターダスト(星屑)なのだ」ミ
チオ・カク
 
 天文学者であるセイガン博士と理論物理学者であ
るカク博士は、大宇宙と素粒子世界という極大・極
小領域を探求してきた研究者。2人の言葉はいかに
も似通っていますが、それには理由があります。


 ビッグバン(宇宙開闢)後に存在していたのは、
水素とヘリウムという軽い元素のみだったことが分
かっています。では、ヒトの筋肉を構成する炭素、
骨を作るカルシウム、そして血液中の酸素や鉄はど
こから来たのか? 核融合によって輝く星の内部で
合成されたのです。第1世代の赤色巨星で創り出さ
れた重元素は、星が一生を終える際の超新星爆発で
宇宙空間にばら撒かれ、世代の恒星内部で核合成に
よりさらに重い元素になった。太陽系が誕生するは
るか以前に存在した星々の中で「鋳造」された原子
が、巡りめぐって我々の身体を形作っている。


この事実を、セイガン、カク両博士は「スタースタ
ッフ」、「スターダスト」という詩的表現で説明し
た訳です。文字通りの意味で、読者諸氏もわたしも
スターチャイルド(星の子供たち)なのだと言えま
しょう。


 星の中で合成された重元素が138億年にわたる離合
集散を繰り返した結果、物質から自意識が芽生える
という驚くべき変容、「創発」が起きました。その
詳細なプロセスは今日に至るも不明ですが、いま
「星の子供たち」は故郷であるコスモスに思いを馳
せ、知性と技術を武器に「星への帰還」を目指して
います。まさに宇宙スケールの壮大なオデッセイ
(帰郷の旅)というべきでしょう。
 
 では、人間のような知的生命が核戦争や環境破壊
による自滅を避けられた場合、いったいどのような
偉業が達成可能なのか? 旧ソ連の天文学者カルダ
イ・カルダシェフは宇宙文明を発展度によって3段
階に分けています。要約すると、
 
 第1種(惑星)文明:化石燃料、太陽光などの再
生可能エネルギー、そして核融合を含め、その惑星
で得られるあらゆるエネルギーを活用できるレベル。


 第2種(恒星文明):母星が宇宙空間に放つエネ
ルギーを、太陽光発電衛星網(ダイソン球 - Wikip
edia (※))で包み込んでほぼ100%活用できるレ
ベル。

(※) https://onl.bz/W4z8SzA

 第3種(銀河文明):銀河の中心にある超大質量ブ
ラックホールを含め、銀河全体規模でエネルギーを
活用できるレベル。
 
となります。セイガン博士は現時点の地球文明を
「第1種に達する前の、技術的思春期にある」として
おり、今が「原子の火」を手にした技術文明が通過
しなければならない最も危険な時期だと警告してい
ます。またカク博士は「惑星文明はその名が示す通
り、全人類が1つになった社会単位を必要とする。
国家単位では機能しない」と述べ、「核戦力を保有
してからの数世紀が、文明にとって最も危険な時期
だ。惑星規模の政治体制が実現すれば最悪の状況は
脱したことになろう」との希望的観測も提示してい
ます。


 ちなみに、60年代の米SFドラマシリーズ『宇宙大
作戦』(Star Trek: The Original Series - Wikip
edia(※)) はワープ宇宙船USSエンタープライズ
の乗組員であるカーク艦長、ミスター・スポック、
ミスター・カトー(アメリカ版ではミスター・スー
ルー)らの冒険を描いたものでしたが、舞台となっ
た23世紀には惑星文明がすでに確立され、第2種文
明へと進化中でした。幼いわたしを惑星的視点に誘
(いざな)った『スター・トレック』はその後もカ
ルト的人気を持ち、今も続編が目白押しの傑作SFで
す。

(※) https://onl.bz/ahvJtaN

 
 最後に一言。昨今しばしば耳にするグローバリズム
(世界主義)と惑星文明は全く別物です。前者は多
国籍企業や一握りのエリート投資家および起業家な
どが世界規模で利潤を増大させるために、邪魔にな
る国境を開放したり、各国に固有の国民性、文化、
歴史といった「国柄」を損壊したりする理念であり
活動です。日本人やアメリカ人といったアイデンテ
ィティを蔑(ないがし)ろにするグローバリズムへ
の反発から、各国で国家意識や保守主義が復権を遂
げつつあるのは、人類がいまだ「国家」という社会・
経済・政治単位を必要としている証左でしょう。


 これに対し惑星文明は、テクノロジーと政治体制
の間にあるギャップを徐々に埋めることで可能にな
る多国籍・多文化・多人種の共存形態。実現には非
常に長い年月がかかりましょうが近道はありません。
機が熟すのを待つ一方で、より安全かつ安価なロケ
ット開発や宇宙エレベータ建設による民間宇宙旅行
の「格安化」、核融合による無尽蔵エネルギー確保
といった下準備をコツコツ進めることです。国境や
国柄を保ちつつ、多くの人々が「惑星的視点」を持
つにいたるとき、地球人も第1種文明の仲間入りを
果たすことでしょう。「星への帰還」はスターチャ
イルドである人間の宿命であり、完結すべきオデッ
セイだとわたしは信じます。
 
 ここまで書いて、いくらか気持ちが上向きました。
読者諸氏はいかがでしょうか?


 
▼戦車の時代は続く(1)エイブラムスX-1

兵器は人が生存をかけて使う道具。生き延びるため
には相手より優れた武器を持たねばなりません。兵
器開発競争が文明の黎明から今日まで途切れなく続
いているのはこのためです。よく指摘される武器の
効用に「抑止力」(deterrence)があります。刀を抜
かずとも相手を委縮させ対峙を防ぐ「鞘の内の勝ち」
の如く、敵に攻撃を思いとどまらせる圧倒的な破壊
力のことです。「平和を望むがゆえに兵器を手放せ
ない」。人類が陥って久しいこのジレンマの裏面が
「抑止力」なのです。
加藤大尉の軍隊式英会話:兵器編」では、それぞれ
の武器が持つ抑止力に着目。兵器と平和の関係を考
えていくことにします。

 前回、「戦車と対戦車兵器のイタチごっこは後者
に軍配が上がっているようだ」と締めくくりました。
しかし、次世代戦車の開発は今も各国で続いていま
す。対戦車兵器を無力化する最先端テクノロジーを
まとっていると言われ、興味をそそられます。そこ
で今回からしばらくの間、開発、実証試験、配備が
進む新世代戦車に注目し、「戦車の時代」が今後も
続くものかどうかを考えてみます。トップバッター
はアメリカのエイブラムスXです。

 1973年10月の第4次中東戦争では、イスラエル国
防軍のM48やM60といった米国製戦車が、エジプト軍
がソ連から譲り受けた対戦車ミサイル「サガ―」、
対戦車榴弾発射機「RPG-7」に大きな被害を受けまし
た。当時の戦車は厚みのある鋳造装甲や、均質圧延
鋼に傾斜を持たせて実質的に厚みを増す避弾経始
(ひだんけいし)を防護の基本としており、メタル
ジェットで装甲を貫通する成形炸薬弾頭には極めて
脆弱だったのです。

 この戦訓から、爆発反応装甲や複合装甲、そして
棒状の簡易装甲スラット・アーマーが開発され現代
に至っています。しかしウクライナ戦争で明らかに
なったように、複合装甲と爆発反応装甲を備えたロ
シアのT90やドイツ製レオパルド2などの第3世代主
力戦車も、装甲が薄い上面を成形炸薬弾頭で狙い撃
ちする米国製ジャベリン携帯ミサイルや、ロシアの
ランセット自爆ドローンにあっけなく撃破されてい
ます。同じことは、長らく米軍主力戦車の座に君臨
し、湾岸戦争では文字通り「無敵」だったM1エイブ
ラムスに対しても言えるだろうと思います。
 
 制式化から43年経ち、重装甲化にともなう重量増
加を辿ってきたM1エイブラムスも大きな転換期を迎
えました。コンセプトモデルとして開発されたエイ
ブラムスX(エックス)は自動装てん装置を採用。
乗員を3名に削減すると同時に砲塔を無人化してい
ます。自動装てん装置の搭載と乗員削減は以前から
考慮されてきましたが、車長、操縦手、砲手にかか
る人的負担増加を理由に見送られてきた経緯があり
ます。

 人員削減は戦車の制御に人工知能を採用すること
で可能になったとされています。砲塔が無人になり
小型化されたことで重量が軽減され、またステルス
性も向上した模様です。乗員3名を車体内のカプセ
ルに収容するデザインは、被弾時の生存性を高める
ものと期待されています。

教材ビデオ:
 (4) AbramsX - 8 new features explained ! - YouTube
https://onl.bz/NWa64YF

(本エピソードは3:37から始まります)
 
 
基本語彙(カタカナ表記は大雑把なものです)
autoloader(オートローダー)自動装てん装置
streamline(ストリームライン)効率化する
result in(リザルト・イン)結果として〜をもた
らす

シナリオ(カウンターを4:13に合わせてください)

The autoloader can streamline and speed the loading process resulting in a more effective design.

(自動装てん装置は装てんプロセスを効率化・高速
化し、結果としてより効果的な設計を可能にする)

(今回のビデオは4:20まで続きます)


英語一言アドバイス:
 streamlineは「流れ」+「線」で、文字通り「流線
形にする」という意味です。転じて「効果的にする」
「効率化する」「簡素化する」などの意味合いも持
ちます。

発音サイト: streamlineの 発音 streamline - Google Search
https://onl.bz/TZVgcFA


参考サイト:M1エイブラムス主力戦車 M1エイブラムス - Wikipedia 
https://onl.bz/rUGL9h9

ダイソン球 ー Wikipedia
https://onl.bz/W4z8SzA

カルダシェフ・スケール - Wikipedia
https://onl.bz/TsKDMUe



(かとう・たかし)


●著者略歴

加藤喬(かとう・たかし)
元米陸軍大尉。都立新宿高校卒業後、1979年に渡米。
アラスカ州立大学フェアバンクス校他で学ぶ。88年
空挺学校を卒業。
91年湾岸戦争「砂漠の嵐」作戦に参加。米国防総省
外国語学校日本語学部准教授(2014年7月退官)。
著訳書に第3回開高健賞奨励賞受賞作の『LT─あ
る“日本製”米軍将校の青春』(TBSブリタニカ)、
『名誉除隊』『加藤大尉の英語ブートキャンプ』
『レックス 戦場をかける犬』『チューズデーに逢う
まで』『ガントリビア99─知られざる銃器と弾薬』
『M16ライフル』『AK─47ライフル』『MP5サブ
マシンガン』『ミニミ機関銃』『MP38/40
サブマシンガン』(いずれも並木書房)がある。


追記

『MP38/40サブマシンガン』
https://amzn.to/3yvXWrj
※最新刊!

『ミニミ軽機関銃』
https://amzn.to/3gGpNcq
※大好評発売中

「MP5サブマシンガン」
http://okigunnji.com/url/14/
※大人気継続中

『AK-47ライフル』
http://amzn.to/2FVniAr
※根強い人気

『M16ライフル』発売中♪
http://amzn.to/2yrzEfW

『ガントリビア99』発売中!
https://www.amazon.co.jp/dp/4890633456/

『アメリカンポリス400の真実!』発売中
https://www.amazon.co.jp/dp/4890633405

『チューズデーに逢うまで』発売中
http://www.amazon.co.jp/dp/489063326X

『チューズデーに逢うまで』関係の夕刊フジ
電子版記事(桜林美佐氏):
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150617/plt1506170830002-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150624/plt1506240830003-n1.htm

『レックス 戦場をかける犬』発売中
http://www.amazon.co.jp/dp/489063309X 

『レックス 戦場をかける犬』の書評です
http://honz.jp/33320

オランダの「介護犬」を扱ったテレビコマーシャル。
チューズデー同様、戦場で心の傷を負った兵士を助ける様子が
見事に描かれています。
ナレーションは「介護犬は目が見えない人々だけではなく、
見すぎてしまった兵士たちも助けているのです」
http://www.youtube.com/watch?v=cziqmGdN4n8&feature=share



きょうの記事への感想はこちらから
 ⇒ https://okigunnji.com/url/7/

ブックレビューの投稿はこちらから
http://okigunnji.com/url/73/

---------------------------------------

日本語でも英語でも、日常使う言葉の他に様々な専
門用語があります。
軍事用語もそのひとつ。例えば、軍事知識のない日
本人が自衛隊のブリーフィングに出たとしましょう。
「我が部隊は1300時に米軍と超越交代 (passage of
lines) を行う」とか「我がほう戦車部隊は射撃後、
超信地旋回 (pivot turn) を行って離脱する」と言
われても意味が判然としないでしょう。

 同様に軍隊英語では「もう一度言ってください」
は "Repeat" ではなく "Say again" です。な
ぜなら前者は砲兵隊に「再砲撃」を要請するときに
使う言葉だからです。

 兵科によっても言葉が変ってきます。陸軍や空軍
では建物の「階」は日常会話と同じく "floor"です
が、海軍では船にちなんで "deck"と呼びます。 
また軍隊で 「食堂」は "mess hall"、「トイレ」
は "latrine"、「野営・キャンプする」は "to bivouac" 
と表現します。

 『軍隊式英会話』ではこのような単語や表現を取
りあげ、軍事用語理解の一助になることを目指して
います。

加藤 喬
----------------------------------------


PS
弊マガジンへのご意見、投稿は、投稿者氏名等の個
人情報を伏せたうえで、メルマガ誌上及びメールマ
ガジン「軍事情報」が主催運営するインターネット
上のサービス(携帯サイトを含む)で紹介させて頂
くことがございます。あらかじめご了承ください。


最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝し
ています。
マガジン作りにご協力いただいた各位に、心から感
謝しています。
そして、メルマガを作る機会を与えてくれた祖国に、
心から感謝しています。ありがとうございました。

投稿文の著作権は各投稿者に帰属します。
その他すべての文章・記事の著作権はメー
ルマガジン「軍事情報」発行人に帰属し
ます。

--------------------
三井・三菱財閥をわずか一代で超えた男の経営學
↓↓
http://okigunnji.com/url/80/

--------------------


-----------------------------------------
メールマガジン「軍事情報」
発行:おきらく軍事研究会
(代表・エンリケ航海王子)

メインサイト:
https://okigunnji.com/

問い合わせはこちら:
https://okigunnji.com/url/7/

メールアドレス:
okirakumagmag■■gmail.com(■■を@に置
き換えてください)
------------------------------------------

--------------------
三井・三菱財閥をわずか一代で超えた男の経営學
↓↓
http://okigunnji.com/url/187/

--------------------

もし、1冊10分で
本を読めるようになったら…

あなたのビジネス・人生は
どう変わるでしょう?

想像してください…

読みたい本を
全て読破した、
自分の姿を…

1冊10分のスピードを
手に入れる1流の読書法

をこちらからご覧ください。
↓↓
http://okigunnji.com/url/185/

-------------------------------

PS
弊マガジンへのご意見、投稿は、投稿者氏名等の個
人情報を伏せたうえで、メルマガ誌上及びメールマ
ガジン「軍事情報」が主催運営するインターネット
上のサービス(携帯サイトを含む)で紹介させて頂
くことがございます。あらかじめご了承ください。


最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝し
ています。
マガジン作りにご協力いただいた各位に、心から感
謝しています。
そして、メルマガを作る機会を与えてくれた祖国に、
心から感謝しています。ありがとうございました。

-----------------------------------------
メールマガジン「軍事情報」
発行:おきらく軍事研究会
(代表・エンリケ航海王子)

メインサイト:
https://okigunnji.com/

問い合わせはこちら:
https://okigunnji.com/url/7/

メールアドレス:
okirakumagmag■■gmail.com(■■を@に置
き換えてください)
------------------------------------------

購読解除はこちらで
https://1lejend.com/d.php?t=test&m=example%40example.com


---------------------------

投稿文の著作権は各投稿者に帰属します。
その他すべての文章・記事の著作権は
メールマガジン「軍事情報」発行人に帰
属します。

Copyright(c) 2000-2023 Gunjijouhou.All rights reserved