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こんばんは、エンリケです。
「ライター・渡邉陽子のコラム」。
こんかいは第413号です。
きょうは「F-4EJ配備部隊の歴史」と題する記事です。
では今日の記事、さっそくどうぞ。
エンリケ
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『ライター・渡邉陽子のコラム (413)』
F-4EJ配備部隊の歴史
渡邉陽子(ライター)
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こんばんは。渡邉陽子です。
たて続けの自衛隊取材から戻って時間が経たないうちに、仕事仲間
の訃報が届きました。ミリタリー業界で仕事をしている人ならおそ
らくたいていの人が知っているであろう人です。
年末の恒例行事になっている温泉旅行、昨年は直前にその人のお母
様が亡くなり急きょ不参加だったのですが、まさかそれから約半年
後に、今度は本人がこんなにも急に逝ってしまうとは夢にも思いま
せんでした。モーターファンに掲載されている装備品紹介の記事を
いつも楽しみにしていること、昨年末に言えなかったので次に会え
たときに伝えようと思っていたのに、それも二度と叶いません。同
年代の死はひときわこたえます。ミリタリー業界にとっても彼の死
は大きな損失です。合掌。
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■F-4EJ配備部隊の歴史
40年以上にわたって日本の空を守り、全機が退役となった航空自衛
隊のF-4EJ、通称ファントム。今回は、F-4EJがいつ、ど
の部隊に配備され、そして第4世代、第5世代の戦闘機へとその場所
を譲り渡していったのかという軌跡を振り返りたいと思います。
マクドネル・ダグラスF-4はアメリカで1958年に初飛行、1960年
に最初の部隊運用が始まったという、60年以上もの歴史を持つ戦闘
機です。世界で計約5000機が生産され、今なお数100機が現役で活躍
している、第3世代の大型超音速戦闘機です。
1958年に登場した際、F-4の設計は革命的と称賛され、抜群の飛
行性能を世に知らしめました。地上運用型と空母運用型の2種があり、
米空軍、海軍、海兵隊が採用しました。3軍が同時に使用した機種は
その後約半世紀後、F-35の登場まで現れません。
ちなみに米軍がF-4を作戦に投入したのは1991年の湾岸戦争にお
ける「砂漠の嵐作戦」が最後で、1996年に退役しています。
一方、1954年に発足した航空自衛隊が最初に入手した戦闘機はF-8
6F、通称セイバーで、1955年以降アメリカから供与されたほか、国
内でも300機を生産しました。1982年まで27年間運用し、後継機には
F-104Jが採用されました。
これとほぼ同時期に導入が決まったのが、米空軍のF-4Eを日本向
けに改修したF-4EJです。
ただ、要撃機という位置づけでありながら、ベトナム戦争で攻撃機
としても能力を発揮していたため、自衛隊の「専守防衛」には無用
の長物であると一部から難色を示されました。そこで核兵器制御装
置、爆撃計算機、空対地ミサイル・ブルパップ制御装置、空中給油
装置といった対地攻撃装備はすべて取り外し、データリンクを載せ、
多用途戦闘機としての色合いを薄めて要撃戦闘機タイプにした形で
の導入となりました。いわばF-4の本来の強みをあえて外したわ
けですね。
しかも一部装備はF-4EJ改への改修の際に再び装備されました
(このような他国の空軍には例のない変遷をたどった航空自衛隊の
F-4EJは外国空軍から「ジャパニーズ・ファントム」と呼ばれ、
後にその運用年数の長さも高じて、日本ならではの進化を遂げた機
体と認識されるようになりました)。
1971年に2機を完成輸入し、続く11機を三菱重工業でノックダウン生
産、127機をライセンス生産により国産としました(F-4のライセ
ンス生産が許可されたのは日本だけです)。
装備総機数は当初104機だったが最終的には140機となり、さらに19
74年には偵察機RF-4Eを14機輸入。1981年に生産終了するまで
に合計154機を調達しました。
米本国でも20年以上前に退役している機種が、なぜ日本では長らく
現役の戦闘機として運用できたのか。それは三菱重工によるライセ
ンス生産で、国内での部品生産や整備が可能だったという点が大き
いでしょう。もしもF-4EJ全機がすべての部品を輸入して組み
建てだけを日本で行なうノックダウン生産だった場合、ここまで長
期の運用は難しかったはずです。
(わたなべ・ようこ)
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□著者略歴
渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
2016年6月、デビュー作
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2022年、
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三井・三菱財閥をわずか一代で超えた男の経営學
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