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「青天を衝け」渋沢栄一は何をしたのか?
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戦争、選挙、金融…
世界中のあらゆる事件をネタに…
常に裏で利益をむさぼるある集団がいた…
国際情勢のあらゆる事象の背後には、
常に彼らの存在が見え隠れすると
国際関係学者の藤井厳喜先生は言います。
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荒木さんの最新刊
知られざる重要組織「自衛隊警務隊」にスポットを
当て、警務隊とは何か?の問いに応えるとともに、
警務隊で修練されている「逮捕術」を初めて明らか
にしたこの本は、小平学校の全面協力を受けて作ら
れました。
そのため、最高水準の逮捕術の技の連続写真が実に
多く載っています。それだけでなく、技のすべてを
QRコードを通して実際の動画をスマホで確認できる
のです!
自衛隊関係者、自衛隊ファン、憲兵ファンはもちろん、
武術家、武道家、武術ファンにも目を通してほしい
本です。
『自衛隊警務隊逮捕術』
荒木肇(著)
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おはようございます。エンリケです。
「陸軍工兵から施設科へ」第72回です。
対謀略には真実を粘り強く発し続けるのが
一番良い。
ということばを聞いたことがあります。
きょうの記事を拝読し、そのことばを
思い起こしています。
さっそくご覧ください
エンリケ
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陸軍工兵から施設科へ(72)
「正義派」の勇み足
荒木 肇
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□はじめに
戦前のわが国陸軍が起こした最大規模の反乱事件、
2・26事件(1936年)から87年も経ちまし
た。その評価もさまざまです。そろそろ「歴史」と
なる時代となり、歴史学研究者にも、これまでの定
説を打ち破る新しい解釈が欲しいと思います。
ただ、研究世界の方が、軍隊の起こした事実を追
究するには、経済史や法制史などのアプローチばか
りでは不十分です。歴史の事実、あるいは時代相を
見るには、さまざまな角度から検証して、過不足な
い説明ができることが必要と考えています。
ところが、多くの研究者にとって軍事や軍隊、さ
らには戦争そのものの科学的な探求は遠いものなの
ではないでしょうか。このことは歴史学のプロパー
である東大史料編纂所の高名な教授も指摘されてい
ますが、そうした研究は戦後ずっと挑む方はほぼい
ませんでした。
一つは実は戦前社会でも学界では軍事や軍隊につ
いての研究はされていません。多くの研究者は徴兵
検査を受けなかったり、事実上の兵役免除のような
システムにのったりして軍隊そのものに関心を持ち
ませんでした。
それどころか、あの有名なエリートであった旧制
高校生や大学生にとっては、軍人は馬鹿にすべき存
在でした。アカデミズムの対象などにしなかったの
です。その伝統は戦後の大学社会にも色濃く残りま
した。
もう一つは、軍隊のことなど研究しても、学界で
は地位を得られないという事実がありました。たと
え、研究しても、日本軍隊は帝国主義軍隊であり、
侵略戦争の担い手だったという解釈をしない限り、
決して国公立大学でポストを得られなかったのです。
それが今も尾を引いていて、防衛費の増額や自衛
隊の装備向上などについても、事実を基にしないさ
まざまな論説がはびこる元ではないでしょうか。今
日は、「南京事件」論争の中で、あるいは下火にな
ってからも近・現代史学会の「学者」たちの犯した
ミスについて思い出したことをご紹介しましょう。
▼「アサヒグラフ」写真誤用事件
笠原十九司都留文科大学名誉教授は、1997
(平成9)年に『南京事件』岩波新書)を出しまし
た。その虐殺された人数は20万人(現在は30万
人になっています)という数字を採用し、これでも
か、これでもかと証言や記録を示し、世に大喝采を
浴びました。
ところが、アメリカの大学の書庫にあった1枚の
写真に誤ったキャプションをつけてしまいます。そ
れは「日寇(にっこう)暴行実録」というタイトル
が付いた宣伝写真集から採ったものでした。英文を
素直に訳読して、「中国の平和な部落から狩りださ
れた女性たち、この後、強姦、輪姦されて銃殺され
た」と書きました。
その頃の読者の反響を見ると、「まさに日本兵は
鬼畜だ」、「真実をよく表した写真だ」という賛辞
だらけです。岩波ファンというか、反体制というか、
いわゆる「自虐」がまだまだ「インテリ」たちの脳
裏に濃かったことが分かります。中には、「日本兵
の笑顔が許せない」という投書もありました。
おかしいだろうと指摘したのは現代史家の秦郁彦
氏でした。これは1937(昭和12)年の「アサ
ヒグラフ」2月号に載った、「解放した部落の女性
を安全に農地に送り届ける日本兵」という写真だっ
たのです。日本軍による宣伝写真ではありましょう
が、周囲の兵士の「笑顔」も当然でしょう。
笠原氏はそれを認め、翌年には発行した新書を回収
するという醜態を岩波書店は行ないました。もっと
も、その扉写真は「日本軍に強姦された」という老
女の顔写真に差し替えられました。氏は確かに秦氏
に指摘を感謝し、関係者に謝罪しましたが、そうい
う安易な姿勢はどんなものでしょう。
もう一つ、興味深いことがあります。2018(平
成30)年に刊行されている笠原先生の『南京事件
論争史』の巻末にある経歴です。そこには1999
(平成11)年には、笠原氏は南京師範大学(中国
の高級教員養成大学)南京大虐殺研究センターの客
員教授であったことが記載されていません。また、
確か2000(平成12)年には南関大学の客員教
授になられていたこともないのです。
▼自衛官などになったヤツはろくでなしばかりだ
藤原彰一橋大学名誉教授(1922~2003年)
といえば、正規の陸軍現役将校だったことで有名で
した。東京の府立中学から陸士予科、本科と進み、
中国大陸の野戦を経験し、敗戦直前には内地にいた
師団の歩兵聯隊大隊長でした。
この方は怒って!いました。昔の陸軍の恥部、暗部を
追究し、唯物史観にそった「優れた研究」を多く著
しました。当時の若手研究者にも多くの影響を与え
ます。この方が、エッセイの中で、「日本の軍隊な
んかどうしようもなかった。戦後になって予備隊、
保安隊、自衛隊になったが、入隊したのは陸士(陸
軍士官学校)同期の中でもロクデモナイ連中だ。だ
から自衛官もくだらない連中なんだ」と書いていま
した。わたしは、自分は立派な国立大学の先生なの
に、ひどいことを言うなあと思ったものです。
研究者は自分の「方法論」から逃れられないと思い
ます。わたしは方法論といいますが、要は個人的な
生育歴や環境、経験によって形成された価値観だと
考えています。藤原先生はまっとうに育って、陸士
でも優秀で、勇戦されたのです。でも、それが裏切
られた。だから日本軍と、それを生んだ日本社会を
破壊したいと考えていたのでしょう。
先生は陸軍経験者だというので、軍隊や軍事につい
て権威でした。1970年代でも先生が、「朝鮮戦
争は韓国軍と米軍が計画的に攻め込んだ」と主張さ
れると、影響下にあった研究者たちは反論せずに口
を閉ざしました。
それが大失態をおかします。1984(昭和59)
年のことでした。朝日新聞が大スクープを載せまし
た。大陸の平野に広がる白い濛々たる煙です。「毒
ガス使用の証拠写真だ」と記者はとくとくと書きま
した。それにお墨付きを出したのが「元陸軍将校藤
原彰氏」でした。「日本軍の国際法違反の証拠であ
る」と断言されたのです。
しかし、毒ガスなら重いので下に、横に広がってゆ
くはず。それなのに白煙がどんどん空に上がってい
っています。自衛官も元軍人たちもすぐに「これは
毒性のない煙幕だろう」と主張しました。結果、こ
れも朝日新聞の負けになります。今では、多くの証
言からその写真を掲載した背景の怪しさが明らかに
なっています。
また、当時の朝日新聞の部長が、事実をすっぱ抜い
た産経新聞に乗り込んできました。そこで「お前の
ところなんかすぐに潰せるぞ」と脅迫したことも事
実のようです。40年経ったら、潰れそうなのはど
ちらか・・・(笑)。
次回は、やはり「南京事件」のことを懐疑派、信奉
派に分けてご紹介します。
(つづく)
(あらき・はじめ)
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●著者略歴
荒木 肇(あらき・はじめ)
1951年東京生まれ。横浜国立大学教育学部卒業、
同大学院修士課程修了。専攻は日本近代教育史。
日露戦後の社会と教育改革、大正期の学校教育と陸
海軍教育、主に陸軍と学校、社会との関係の研究を
行なう。
横浜市の小学校で勤務するかたわら、横浜市情報処
理教育センター研究員、同小学校理科研究会役員、
同研修センター委嘱役員等を歴任。1993年退職。
生涯学習研究センター常任理事、聖ヶ丘教育福祉専
門学校講師(教育原理)などをつとめる。1999年4月
から川崎市立学校に勤務。2000年から横浜市主任児
童委員にも委嘱される。2001年には陸上幕僚長感謝
状を受ける。
年間を通して、自衛隊部隊、機関、学校などで講演、
講話を行なっている。
著書に『教育改革Q&A(共著)』(パテント社)、
『静かに語れ歴史教育』『日本人はどのようにして
軍隊をつくったのか―安全保障と技術の近代史』
(出窓社)、『現代(いま)がわかる-学習版現代
用語の基礎知識(共著)』(自由国民社)、『自衛
隊という学校』『続自衛隊という学校』『子どもに
嫌われる先生』『指揮官は語る』『自衛隊就職ガイ
ド』『学校で教えない自衛隊』『学校で教えない日
本陸軍と自衛隊』『あなたの習った日本史はもう古
い!―昭和と平成の教科書読み比べ』『東日本大震
災と自衛隊―自衛隊は、なぜ頑張れたか?』『脚気
と軍隊─陸海軍医団の対立』『日本軍はこんな兵器
で戦った─国産小火器の開発と用兵思想』『自衛隊
警務隊逮捕術』(並木書房)がある。
『自衛隊の災害派遣、知られざる実態に迫る-訓練
された《兵隊》、お寒い自治体』 荒木肇
「中央公論」2020年3月号
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三井・三菱財閥をわずか一代で超えた男の経営學
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