『世界の動きとつなげて学ぶ日本国防史』
宗像久男著(元陸将)
四六判380ページ
発行日:2021.10
https://amzn.to/3Ejqrdn
日本人よ歴史を取り戻せ、
そんな宗像さんの思いが周りを動かして
生まれた、熱く深い思いの滾った作品か
もしれません。
エンリケはこの本をそう受け止めています。
宗像久男さんの、
『世界の動きとつなげて学ぶ日本国防史』
です。
著者の宗像さんは、
ご存じの通り
元陸将・元東北方面総監です。
2018年8月から2020年11月まで、
幣メルマガで、
連載「我が国の歴史を振り返る」を
書いてくださっていました。
『世界の動きとつなげて学ぶ日本国防史』
は、この連載記事をベースに加筆修正され、
図表等が加わり出来上がった本です。
本づくりにあたっての苦闘には
すさまじいものがあったようです。
詳細はまた後日。
元東北方面総監 元陸将・宗像久男さんによる
画期的な史書。
国防史に取り組んだ傑作
『世界の動きとつなげて学ぶ日本国防史』
です。
「世界の動きとつなげて」ということばは、
あす紹介する宗像さんのことばにもありますとおり、
メルマガ連載時は「歴史に横串を通す」という言い
方を使われていました。
連載は大好評でした。
わたし自身、毎回本当に面白く読んでおり、毎週目
を啓かれていたと言って差し支えありません。
その内容が書籍化されると知ったとき、
本当にうれしかったですし、
一日も早く読みふけりたいと思いました。
その日がようやく来ました!!
連載を読んでいた方には言わずもがなですが、
著者の宗像さん。
元陸将で元東北方面総監です。
2018年8月から2020年11月にかけて、
連載「我が国の歴史を振り返る」
を書いてくださいました。
ご経歴は次の通りです。
宗像久男(むなかた ひさお)
1951年、福島県生まれ。1974年、防衛大学校卒業後、
陸上自衛隊入隊。1978年、米国コロラド大学航空宇
宙工学修士課程卒。陸上自衛隊の第8高射特科群長、
北部方面総監部幕僚副長、第1高射特科団長、陸上
幕僚監部防衛部長、第6師団長、陸上幕僚副長、東
北方面総監等を経て2009年、陸上自衛隊を退職(陸
将)。日本製鋼所顧問を経て、現在、至誠館大学非
常勤講師、パソナグループ緊急雇用創出総本部顧問、
セーフティネット新規事業開発顧問、ヨコレイ非常
勤監査役、公益社団法人自衛隊家族会理事、退職自
衛官の再就職を応援する会世話人。
この本は、メルマガ連載「我が国の歴史を振り返る」
に大幅な加筆修正が施され、図表等も入ることで読
みやすくわかりやすく仕上がっています。
著者の問題意識は次のとおりです
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日本の約500年の歴史をざっと俯瞰すると、西
欧人が日本周辺に出没し始めた16世紀以降の日本の
歴史は「静」と「動」が交互に繰り返しているよう
に見える。戦国時代は国内が混乱し、その末期には
西欧人の到来があるなど「動」、鎖国の江戸時代は
「静」、幕末から明治維新、そして日清・日露戦争を
含む明治時代は「動」、大正時代から昭和初期まで
は再び「静」、そして昭和前半は再び「動」、昭和
後半以降現在までは再び「静」である。日本の歴史
は、過去に二度の「静」の時代に、来るべき「動」
に備えた国家の態勢整備、つまり国防の備えを怠っ
たがために、国家の命運を根本から変えるような
「動」の時代を迎えることになったと思えてならな
いのである。
鎖国によって「太平の眠り」をむさぼるあまり、
市民革命や産業革命など欧米列国の大きなうねりに
取り残された江戸時代、そして日清・日露戦争の勝
利と大正デモクラシーに酔いしれて、西欧諸国の近
代化や共産主義の拡大などに追随できなかった大正
時代や昭和初期はその典型だったと考える。
「静」の時代は、国家としては安泰であり、戦争の
心配なく平和を享受できる理想の時代であることは
いうまでもないが、「歴史は繰り返す」との古事に
倣えば、このまま未来永劫に現在の「静」が続くこ
とはなく、いつか再び「動」の時代が来ることを覚
悟する必要がある。(本文より)
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いかがでしょうか?
内容はこんな感じです。
はじめに 1
1 幕末までの「国防史」の概要 11
日本および日本人の特色/「大航海時代」と信長・
秀吉の「国防」/江戸時代前半の「国防」/欧州諸
国の「大変革」と周辺情勢の変化
2 幕末の情勢変化と幕府滅亡 24
ロシア・イギリスの接近と対応/「ペリー来航」/
江戸幕府の狼狽と「開国」/「安政の大獄」と「桜
田門外の変」/「尊皇攘夷」運動の広がりと幕府滅
亡
3 明治維新による国家の大改造 34
「明治維新」と諸外国の関わり/「立憲君主制国家」
の成立/「殖産興業・富国強兵」相次ぐ国家の大
改造/「征韓論」と「西南戦争」/「大日本帝国憲
法」の制定/明治時代の「国民精神」を育てたもの
4 日清戦争の原因・経緯・結果 48
「統帥権の独立」と旧陸軍の兵術/日清戦争の原因
となった朝鮮半島情勢/日清戦争の経緯/「下関条
約」締結と「三国干渉」/「台湾平定」と「日清戦
争」総括
5 日露戦争の原因・経緯・結果 62
世界を仰天させた「日英同盟」締結/「事大主義」
の朝鮮とロシアの南下政策/日露の「戦力」と「作
戦計画」/日露戦争の経緯/日露戦争の総括
6 大日本帝国の完成 78
「ポーツマス条約」締結/異質で強大なアメリカの
登場/日露戦争勝利の成果ときしみ/「日韓併合」
とその後の日ロ関係/明治時代の終焉
7 大正デモクラシーと第1次世界大戦 91
大正デモクラシー─第1次護憲運動の原因と結果/
第1次世界大戦の勃発・拡大とわが国の参戦決定/
陸海軍の対独戦争と「対華二十一か条要求」/相次
ぐ派兵要請と地中海へ海軍派遣/「ロシア革命」と
「シベリア出兵」
8「激動の昭和」の道筋を決めた大正時代 106
パリ講和会議と日本/「国際連盟」の誕生/「ワシ
ントン会議」と「日英同盟」の破棄/海軍軍縮と「
ワシントン体制」成立/陸軍の軍縮と「関東大震災」
/「大正デモクラシーの総決算」と「大正時代」総
括
9 波乱の幕開けとなった昭和時代 121
「昭和金融恐慌」と「山東出兵」/「世界恐慌」の
発生と影響/「ロンドン海軍軍縮会議」と「統帥権
干犯問題」
10 大陸情勢と「満州事変」129
「満州事変」とは/満州事変前夜の中国情勢/「満
州事変」勃発/昭和陸軍の台頭/朝鮮軍越境と事変
の拡大/「満州国」樹立と国民の支持/リットン報
告書と国際連盟脱退
11 内外の情勢変化と「支那事変」146
「二・二六事件」の背景とその影響/「支那事変」
前夜の中国情勢/「盧溝橋事件」発生と拡大/そし
て「支那事変」へ/「支那事変」内陸へ拡大/コミ
ンテルン・共産主義者たちの暗躍/「東亜新秩序」
声明とその影響
12「ノモンハン事件」の背景と様相 166
日ソ対立の要因─ソ連側/日ソ対立の要因─日本側/
「ノモンハン事件」勃発/停戦協定と事件総括
13 日米開戦に至る内外情勢 175
危機迫る欧州情勢と「第2次世界大戦」勃発/「石
油の一滴は血の一滴!」/日本の戦争指導組織─陸
海軍の対立/アメリカの「日米通商航海条約」破棄
と第2次近衛内閣誕生/「日独伊三国同盟」と「日
ソ中立条約」締結
14 日米交渉の経緯 188
「日米諒解案」をめぐる混乱と裏切りの「独ソ戦」/
南部仏印進駐と米国の「対日石油全面禁輸措置」発
動/「日米首脳会談」の提案と決裂/「帝国国策遂
行要領」決定/「新たな帝国国策遂行要領」決定/
つぶされた「暫定協定案」と「ハル・ノート」/
「日米開戦」決定/米国側からみた「日米開戦」に
至る経緯
15「大東亜戦争」の戦略と経緯 207
「陸軍省戦争経済研究班」(秋丸機関)の戦争研究/
戦争戦略(「腹案」)の概要/「真珠湾攻撃」の
真実/「ミッドウェー海戦」「ガダルカナル島の戦
い」をめぐる議論と結果/「絶対国防圏強化構想」
への転換と粉砕/「捷1号作戦」の発動と失敗/東
京大空襲と「沖縄戦」
16「ポツダム宣言」から終戦 231
トルーマン大統領誕生/「対ソ交渉」に頼る/「ポ
ツダム宣言」/原子爆弾の投下/天皇陛下の決断、
そして降伏
17 占領政策と日本国改造 240
マッカーサー登場/最初の指令の?末と天皇陛下の
ご訪問/トルーマン政権による「対日政策」指示/
初期の占領政策と「WGIP」/「日本国憲法」の
制定と意義/「3R・5D・3S政策」/「東京裁
判」の性格・結果・評価
18 内外情勢の変化と占領政策の変更 264
「鉄のカーテン」と「トルーマン・ドクトリン」/
中国共産党政権の誕生/朝鮮半島の分断/国内情勢
とGHQ内の対立/対日講和・再軍備をめぐる議論/
「ドッジ・ライン」とその弊害/自衛権容認と講
和条約をめぐる議論
19「朝鮮戦争」とその影響 285
開戦前夜の南北情勢/「朝鮮戦争」勃発と経緯/
「朝鮮特需」と「警察予備隊」創設/マッカーサー
解任・離日/マッカーサー証言
20「サンフランシスコ講和条約」締結と主権回復 296
対日講和をめぐる各国の主張/講和問題に対する国
内の議論/サンフランシスコ講和会議の招集・条約
調印/主権回復
21 大東亜戦争に至る「国の形」──総括(その1)306
「日本国防史」を振り返る/「大日本帝国憲法」と
統治制度/「統帥権の独立」の特色と根本問題/見
直されなかった「統治制度」/「ファッショ化」と
「ポピュリズム」の台頭
22 大東亜戦争の教訓・敗因と歴史的意義──総
括(その2)322
「大東亜戦争」の教訓/「大東亜戦争」の敗因分析
(1)─国内的要因/「大東亜戦争」の敗因分析
(2)─欧米諸国と絶対的な差異/「大東亜戦争」
の歴史的意義/できなかった「共産主義拡大の阻止」
23 二度の敗北とその影響──総括(その3)339
日本は、二度敗北した!/「精神的破壊」の影響/
周辺国の精神的破壊
24「国防史」から学ぶ四つの知恵 347
「静」と「動」の繰り返し/その1「孤立しないこ
と」/その2「相応の力をもつこと」/その3「時
代の変化に応じ、国の諸制度を変えること」/その
4「健全な国民精神を涵養すること」
おわりに 360
参考資料 367
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いかがですか?
すごくおもしろいですよね?
連載で見た記憶のある項目もあるかと思いますが、
本になって系統だった形になると、印象が全く違って
見えてきませんか?
わが国はこれから、ミレニアム規模の価値観大転換に伴う
大きな混乱の渦に放り込まれることになります。
そんな中、あてに支えになるのは、人間がこれまで
数千年の間行ってきた営みの総体、歴史から得た知
恵だけではないでしょうか?
体験したこともない事態に見舞われるリスクを抱え、
これまでと同じ姿勢で安保国防防衛=国家の危機管
理に向き合うことが許されるはずもありません。
そのために不可欠な要素として
「国防をめぐる歴史への正確な理解」
があるのです。
ここへの理解と適切な対処ができないと、
国が内側から滅びる可能性なきとは言えません。
メルマガで毎週真剣に読み続けたあなたにも、
関係ないやと放っておいたあなたにも、
この本を読んで、違う日本人になっていてほしいです。
以下URLから、あなたもお求めください。
『世界の動きとつなげて学ぶ日本国防史』
宗像久男著(元陸将)
四六判380ページ
発行日:2021.10
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エンリケ
追伸
歴史の縦軸と横軸を意識して紡がれたわが国防史。
画期的で面白い知的啓発に富む読み物です。
あなたもこの本で、歴史を取り戻しませんか?
『世界の動きとつなげて学ぶ日本国防史』
宗像久男著(元陸将)
四六判380ページ
発行日:2021.10
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追伸2
歴史はアート、という言葉を通して
クラウゼヴィッツのことを思い出しました。
クラウゼヴィッツは、戦争術を「アート」と評しま
した。ということは、優れた軍人にアーティストの
資質は不可欠なのでしょう。
宗像さんがかくも素晴らしい歴史本を紡ぎだせた背
景にはそういう面もあるのかもしれません。
『世界の動きとつなげて学ぶ日本国防史』
宗像久男著(元陸将)
四六判380ページ
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