195回目の美佐日記。
桜林さんの新番組がYoutubeで始まっています。
くわしくはさいごの<おしらせ>でどうぞ!
きょうの「日記」は、今話題のテーマです。
この件について桜林さんはどう考えているのだろう?
あなたもそう思っていたのではないでしょうか?
さっそくご覧ください
エンリケ
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「危機迫る日本の防衛産業 (産経NF文庫)」
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桜林さん司会のyoutube番組、チャンネルくらら
「陸海空 軍人から見たロシアのウクライナ侵攻」
がなんと本になりました!
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おめでとうございます!!
くわしくは文末<おしらせ>でどうぞ。
◆桜林さんの「自衛官の心意気」(PHP)が文庫化さ
れ「本音の自衛隊」(産経NF文庫)として再出版
されてます! 桜林さんならではの、他では得難い
「何か」が手に入る名著です。
未読の方はこれを機会にぜひどうぞ!
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『誰も語らなかった防衛産業』の文庫版が、
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『自衛官が語る災害派遣の記録』に続く、第2弾
『自衛官が語る海外活動の記録』(桜林美佐監修・
自衛隊家族会編)が発売されています。中東シーレ
ーンの安全確保をめぐって新たな自衛隊派遣が行わ
れているこの時期にタイミングを合わせたような出
版です。現地で自衛官たちが何を思い、どのような
苦労をして、任務をこなしてきたか、25人の自衛
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桜林美佐の「美佐日記」(195)
「総合防衛費」の創設──防衛省がハンドリングで
きなければ意味がない
桜林美佐(防衛問題研究家)
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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』、令和4年11月の今
回は195回目となります。
最近、防衛費や防衛産業に関する報道が連日のよ
うに出ていることもあり、その度に「桜林さんの言
っていたことが叶いそうですね!」といったお電話
やメールを頂いたりします。
いえ、私が働いたわけではないので恐縮なのです
が「予算」「防衛産業」で思い出して頂くなんて嬉
しい限りです。
しかし、これらの報道を受けて「やっほー!今日は
祝杯だ」というわけにはいきません。
企業の皆さんも防衛省側に確認することもあるよ
うですが、あまりハッキリしていないものが多いよ
うです。
恐らく、記者さんたちが個人的にどこかで聞いた
話を書いていることが多いのではないかと。
「検討している」というのは、どの程度の現実的
な話なのか、ちょっと提案されたものにすぎないの
か、それぞれの基準が異なるでしょうから、そのあ
たりが問題でしょう。
「観測気球」という意味でわざとリークすること
もあるようですので、そのあたりを見極めないと関
係者は振り回されてしまいます。
「総合防衛費」を創設すると報じられた日は早朝
からインタビューに答えました。因みに私はこの「
総合防衛費」の「総合的な防衛体制の強化に資する
経費」という考え方には大賛成です。
しかし、予算を防衛費に計上するなら、完全に防
衛省がハンドリングできるようにしなければ意味が
なく、単に「これは防衛に資する」という理由で盛
り込むようではとんでもないことでしょう。
日本には所有者不明の土地が九州の面積以上ある
と言われていて、そうした土地の防衛への有効利用
など、防衛省がイニシアチブを取れるようになると
か、そういう理想的な構図になるならいいですが、
そうならず、ナンデモカンデモ入れ込んでいくこと
になれば、従来防衛力がかえって減らされるような
ことになりかねないでしょう。
「はじめに2%ありき」の議論になってしまいが
ちな傾向を私が気に入らなかったのはこのためです。
こうなると、電信柱も信号機も「安全保障に資す
る」とかいうことになったりして!?結果的に戦車
は減らされたり!?
ただ、防衛省・自衛隊側にも予算を上手く積み上
げられないという落ち度があるかもしれませんので、
ここは防衛省・自衛隊がしっかりしてもらわない
といけません。
それから、先日は米国から「トマホーク」ミサイ
ルを購入する交渉を進めているという報道もあり、
早速、テレビで話題になっていました。
ちょっと驚いたのは、なぜかこの話題になったら
みんなの機嫌が悪いということです。どうも、米国
の軍需産業を儲けさせるというイメージが先行する
ようです。
そもそも、この導入の検討は、12式地対艦誘導
弾の射程延伸を進める間の「つなぎ」として浮上し
たもの。もう何年も前からミサイルの射程を伸ばす
べきと多くの関係者は主張していましたが、認めら
れなかったのですから、急速な周辺国の長射程ミサ
イル保有状況に合わせ、わが国が取り急ぎ何かしら
の対応策をとるのは仕方ありません。
しかし、そのことに機嫌が悪くなるだけでなく、
もっと驚かされるのは、国産で開発を進めているこ
とにも批判的だったことです。
ようは「トマホークを買うなら税金を使うのだか
ら説明が必要だ」そして「その後に国産に変えるの
は国内企業のためではないかと疑われる」とか言っ
ているのです。
輸入よりも国産に予算を投じる方が褒められると
いうわけではなく、どちらにもダメ出しということ
のようです。
実はこの日は体調が悪く、私は寝転がりながらた
またまこのシーンを観ていたのですが、なんと、こ
のやりとり以降は寝落ちしてしまい、後の展開を知
りません。「ミサイル」じゃなくて「ミサネル」に
なってしまったのでした。
ちょっとウケました? そうでもないですね・・・。
ともかく、私が思ったのは、だから「国産化」とい
う方向性を政府がしっかり明示しないといけないの
だと。
防衛省では今年「新しい国産主義を追求する」と
して、あちこちで発信していたようなのですが、な
ぜか最近はこの言葉がどこにも書かれていません。
一体、どうなったのでしょうか。もしや、事務次
官や装備庁長官の交代に伴い、キャッチフレーズを
変更したのでしょうか?
最初に輸入品を使っても、その後に国産を目指す
という方針は堂々と打ち出して欲しいものです。政
権が変わったり、担当者が変わることで変更されて
はならないものだと思います。
そのためには、閣議決定される文書にしっかり書
き込むべきだと私は思います。
そうなれば「国内企業のための画策か」などと言わ
れなくてすむでしょう。はい、そうです。国内防衛
産業のためなんです、と堂々と言えないと、今盛ん
に言われている「防衛生産・技術基盤」維持・強化
なんてできるはずがありません。
しっかりしてもらいたい。批判を恐れずに。ほん
とにお願いしますよ・・・、という気持です。
今日も最後まで読んで下さりありがとうございま
す!どうぞ良い1週間をお過ごし下さい!
<おしらせ>
●私がなかなかヤル気を出さず、スタートまでに時
間がかかりましたが、YouTube企画『Bouei Cafe』
が始まりました!製作スタッフが英語圏の方々の
ため、YouTubeで「防衛カフェ」と日本語で検索し
ても見つからないのが玉にキズです(涙)。
1回~4回は内閣官房参与で安倍元首相のスピー
チライターを務められた谷口智彦さんがお客様です。
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(さくらばやし・みさ)
桜林さんへのメッセージ、ご意見・ご感想は、
このURLからお知らせください。
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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フ
リーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(P
HP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載中。新刊『誰も語
らなかったニッポンの防衛産業』(産経NF文庫)、
「陸海空 軍人から見たロシアのウクライナ侵攻」
(ワニブックス)
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ガジン「軍事情報」が主催運営するインターネット
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に、心から感謝しています。
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