配信日時 2022/09/16 05:18

【危機迫る日本の防衛産業】日本の国防・防衛の兵站を担っているのが防衛産業

使命感も能力も実力もあるのに、防衛事業からの撤
退を申し出たり廃業したり、倒産するベンダー企業
やプライム企業が後を絶たない理由とは?

一般人はもちろん、自衛隊や国防関係者も理解でき
ていない、
「防衛装備品の質が落ちたと言われている事象の真
の原因」とは?

FMS貯金箱とは?
防衛問題の本質は防衛費の構造(予算構造)を把握
していないとつかめないその理由は?

・・・


『危機迫る日本の防衛産業』
著者:桜林美佐
定価:902円(税込)
ページ数:272ページ
ISBN:978-4-7698-7051-7
発売年月日:2022年8月25日
https://amzn.to/3AuEJ8O



おはようございます、エンリケです。


軍事問題で1番大切なのは、兵器や装備品、作戦用
兵に関わるうんちドクトリンといった派手で目に見
える部分には実はないんですね。

ビジネスや産業、予算や就職、再就職といった、わ
れわれ一般人の日常生活に一番近い軍事はすべてこ
こに含まれています。

そのいみで一般国民にとって最も重要なのは、軍事
予算、兵器や装備品の調達、防衛産業の充実、振興
といった兵站部門なのです。

とくに直接軍事にかかわる資格を持たない一般人が
もっと関心を持つべき分野は、本書で取り上げられ
ているような「兵站」分野だと思います。

兵器や装備品、作戦用兵については、原則、プロ中
のプロたる軍人に任せておけばいいことと考えます。

しかしながら兵站分野はあまりに軍事色がなさすぎ
て、地味なのに複雑で難解、といった理由から、
近づいて触れようとする一般国民はまずいません。
私自身こういう分野への理解はほとんどなかったの
が実際です。

そして今年。
ついに目の前の危機に接した国家国民は、
戦後日本が70年以上かけて行ってきた兵站無視の
ヤバい感覚が、国防の重大な穴を招いたことを知る
に至りました。

この分野は戦略的な分野なので今気がついて今手を
打って今成果が出ると言うものではありません。
10年以上後にしか成果効果は確認できません。

もちろん特別に大規模な予算をあてがうことが可能
であれば何らかの効果を期待できるかもしれません
が、今の日本の政情を見る限り、そういう事は100%
期待できません。

ですからこれから国家国民は、戦後70年以上、兵
站を無視し、防衛産業、事業から目を背けてきたこ
とへのツケを支払わされていく覚悟が必要です。

次世代にこれ以上に負担を強いないために必要な手
を今打つこと。
本著を読んであなたがしなければいけないのはその
ことです。

あと30年は何とか国の根幹を持ちこたえさせ、
いま10代の世代が我が国を取り戻すときに資する
ことができるよう、いまから備えて手を打つ。
いま生きる我々ができる唯一の仕事です。

そのために本著を読んでください。



◆もくじ

▽日本に「防衛産業は存在するのか
 日本に「防衛産業」は存在するのか?
 相次ぐ防衛事業からの撤退
 コロナ禍に学ぶ輸入依存の危うさ
 企業救済策は自衛官の意識から
 防衛産業は第四の自衛隊
 
▽兵器の独立なくして国家の独立なし
 国産であるべき理由
 「兵器の独立なくして国家の独立なし」
 日本人と欧米人の体型の違い
 日本ならではの「国内事情」
 均一性が命の弾薬
 靴下と戦闘機どちらが重要か?
 
▽消える「国産化」とライセンス生産
 「基盤戦略」から「国産化方針」消える
 国内装備に向けられた厳しい視線
 残す努力せずに間引きするのか
 装備輸入の歴史的経緯
 国産潜水艦の復活
 「出藍の誉れ」が多い日本のラ国
 ラ国製品の輸出も
 
▽FMSは金食い虫???
 見失われた「国産化方針」真の意味
 当たり前になったFMS
 FMSの問題点
 FMSが金食い虫になる事情
 増加する「政治案件」
 
▽予算の構造に問題あり
 FMSの罠
 未清算がいっぱい!
 「FMS基金」のすすめ
 予算の構造に問題あり
 民主党政権で防衛費がアップした!?
 増えるローン払い
 
▽誤解ばかりの防衛予算と「こくふり」
 誤解ばかりの防衛予算
 「何こくですか?」の意味
 新たな概念「こくふり」
 補正予算が頼みの綱
 なぜか語られない中期防との関係
 「中期防」を読む際に必要な読解力
 
▽「カラダちぎり」と「過大請求」
 自分のカラダを裂いて人々のために
 装備の値段はどのように決まるのか
 「過大請求事案」の真相
 継続するための処置だった
 「不正」生む背景に目を向けるべき
 
▽自腹で解決します!
 抜き打ち調査始まる
 「ルール違反」の余波
 ダブルGCIP問題
 盛り上がるのは実情とかけ離れた話ばかり
 儲けた分はお返しします! のルール
 お金が足りなくなったら自腹で解決します!のル
ール
 原価計算が始まった経緯
 
▽防衛産業の復活と試練
 防衛産業に再び火が灯る
 国防のための決心と眠りから覚めた喜び
 蘇った防衛産業を襲った試練
 日本中から「航空」が消えた戦後
 隠されたジェットエンジン
 英国とドイツに続け!
 
▽「ネ20」と競争入札
 執念の結晶「ネ20」
 メザシの土光さん
 改革は食卓から!?
 競争入札の時代へ
 傷を深める企業と防衛省
 
▽広がるひずみ
 罪の償いが招いた罪
 危ない競争入札
 防衛装備の安値競争
 艦艇事業でも広がるひずみ
 「長官指示」廃止の余波
 それぞれの苦しい事情
 下請企業を圧迫することにも
 浪花節の装備品づくりを終わらせる
 
▽30FFM建造と問題点
 艦艇建造の危機
 新たな試みへ
 FFMの抱える問題
 最大の特徴はコスト抑制
 三菱&三井の合併
 インドネシアへの輸出を目指す
 トラブル続出の取引
 深刻な課題も
 ベンダ―企業への影響
 
▽全ての日本の装備品情報を開示?
 艦艇建造二社体制
 イージス・アショア問題にも関係か
 NATOカタログ制度
 ここまできているワールドネットワーク
 「とっても速いです」に冷笑
 Tier2昇格の覚悟
 選別作業はどのように?
 市場開拓や後方支援にメリット
 
▽自衛官の再就職問題と防衛産業支援策の強化
 防衛産業危機が話題になる危うさ
 成長戦略に位置付けられた経済安全保障
 言うのが憚られる問題がある
 自衛隊で昇任してもいいことがない
 FMS増加の影響も
 軍の意志決定はそんなに簡単ではない
 防衛産業支援策の強化を目指して
 防衛力における「選択と集中」の危うさ
 
▽泥縄式の防衛政策からの脱却
 危なすぎる防衛論
 高齢化で自衛隊を減らす?
 柔軟化した採用枠
 制度の問題が多いのではないか
 肝心なことを「差し置いて」の議論
 装備調達にも直結する
 「選択と集中」は防衛力を危機に晒す
 画期的な「防衛力加速化パッケージ」
 泥縄式では間に合わない
 
▽ロシア・ウクライナ戦争から見る日本の安全保障
 ロシアのウクライナ侵攻という衝撃(2022年
(令和4年)2月24日)
 失われた記憶
 背中を押した要因
 抵抗か投降か
 武器供与が支える戦闘
 自衛隊の防護衣・鉄棒がウクライナへ
 今から急いですべきこと
 
▽「GDP比1%」という謎縛り
 防衛費GDP比を巡る論争
 NATO基準そもそも一%超だった!
 上手かつ着実に増やす方法
 「戦争」「軍拡」は日本人にとって不快な響き
 変更を迫られている日本人の道徳観
 国民保護の痛みという課題
 シェルター整備の加速化を
 抑止に失敗したらどうするか
 
▽日本のウクライナ支援に関するあれこれ
 装備品提供の舞台裏
 運用指針の変更
 自衛隊の持ち分しか渡していない
 米国の支援体制
 ここにもサプライチェーンの問題が
 日本のポテンシャル
 火を噴く装備は渡せない
 古いヤツだと思われたモノたち
 
▽装備移転を巡る問題
 誤解だらけの装備移転
 防衛産業救済策なのか?
 「会いたい」と思う防衛産業に
 電気代などの負担減を
 リスクが多い輸出
 自衛隊のために続けてきた
 国として取り組まないと無理
 フィリピンへの移転を成功させた「人」の力
 積み上げた両国関係
 フィリピンに続くことはできるか
 
▽前時代的な学術会議
 日本学術会議の問題
 戦後の膿を取り除け
 求められる新たな日本の学術会議
 企業が学術界を肩代わりした戦後
 考えさせる兵器の概念
 日常の中にもある軍事技術
 外国からの資金援助はOK!
 国防総省が半分を持つ米国の研究開発費
 企業が担った戦後の研究開発
 中国との親密な関係
 自衛官に対する「いじめ」
 ノーベル賞とダイナマイト
 「死の商人」と言われて

あとがき




ご紹介したのは



『危機迫る日本の防衛産業』
著者:桜林美佐
定価:902円(税込)
ページ数:272ページ
ISBN:978-4-7698-7051-7
発売年月日:2022年8月25日
https://amzn.to/3AuEJ8O



でした。


エンリケ

追伸

本著のご紹介はきょうで終わりますが、

桜林美佐さんの
「防衛産業、防衛基盤、防衛事業、兵站ばなし」
は永遠に不滅です。

桜林さんを起点に、
防衛基盤をめぐるすそ野の広い出版が今後わが国で
発展し続けてくれるよう祈るばかりです。


『危機迫る日本の防衛産業』
著者:桜林美佐
定価:902円(税込)
ページ数:272ページ
ISBN:978-4-7698-7051-7
発売年月日:2022年8月25日
https://amzn.to/3AuEJ8O





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