おはようございます、エンリケです。
インテリジェンスのプロ。
元防衛省情報分析官。
メルマガ連載で弊メルマガではおなじみ。
の上田篤盛さんから手紙が届きました。
想像以上に刺激的でセクシーな内容でした。
努力や頑張りは何も生みださない。
と考えている私にとっても、心強い内容みたいです。
専門分野のスキルを、普遍的に社会で使えるスキル
に翻訳することは専門分野への好意と理解を深め、
一般人と専門人の距離を縮めます。
軍事防衛分野でのこういう取り組みを、これからも
っと広く深く展開してほしいです。
上田さんの取組みと、版元さんのご努力に深く敬意
を表します。
ぜひご一読のうえ、最後にあるリンクをクリックして
ぜひご予約ください。
これから私も、このリンクから予約します。
エンリケ
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軍事情報メルマガの皆様へ
暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
昨年約1年間にわたり、メルマガ「武器になる状
況判断力」をお読みいただき、皆様には大変お世話
になりました。本日は私の新著の発売のご紹介と、
できますればお読みいたたければと思い、お便りい
たしました。
9月16日ワニブックス社から『超一流諜報員の頭
の回転が速くなるダークスキル-仕事で使える5つの
極秘技術』が発刊されます。ワニブックス社は桜林
美佐様の『陸海空 軍人によるウクライナ侵攻分析』
の出版社です。
タイトルは、読者の関心を引き付けようとの意図
が見え見えですが、内容はインテリジェンス・リテ
ラシーやビジネス力をつけるために役立つ内容です。
本日は厚かましくも、この場をお借りして、同著
の前書き部分(修正前原稿)を紹介させていただき
ます。
善く(よく)戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり。故
に善く戦う者の勝つや、智名も無く、勇功も無し。
→勝者は無理のない、勝って当然な勝ち方をする。
「能ある鷹は爪を隠す」。それが諜報員の戦い方で
ある。
故に三軍の事は間より親しきは莫く、賞は間よ
り厚きは莫く、事は間より密なるは莫し。
→組織トップは、諜報員を最も信頼し、高い俸給が
与え、しかも諜報員とのことは秘密にしなければな
らない。つまり、諜報員は組織にとって必要不可欠
な存在である。
■この世で最も“頭の回転が速く”なければならな
い職業
「会話や物事の理解度が高い」
「仕事を効率的に行なう」
「情報をまとめたり、整理できる」
「人の心が読める、人を操れる」
「記憶力が高い」
「物事の先を読める」
「決断力がある」
多くのビジネスパーソンが憧れる、〝頭の回転が
速い人〟とは、このような能力や資質の持ち主を指
すのであろう。
むろん、これだけの能力が備わっていれば、仕事
やビジネスで成果を出すことはたやすいだろう。だ
からこそ、あなたは「頭の回転が速くなる技術」に
ついて書かれた本書をご所望されたのだろう。
実は、冒頭に並べた能力・資質をほぼすべて兼ね
備えている仕事人がいる。それが諜報員だ。本書で
定義する諜報員とは、アメリカのCIA、イギリス
のMI6、ロシアのSVR、イスラエルのモサドと
いった諜報機関で、敵対勢力に対し、「戦わずして
勝つ」を信条に水面下での情報戦に従事している者
の総称である。
彼らは、情報を収集し、分析してインテリジェン
スを作成したり、時に秘密工作に従事し、また、国
家の重要な秘密情報を守るミッションを遂行する。
諜報員がミッションに失敗すれば、国や国民は危機
に瀕する。個々の諜報員には死刑、投獄が待ってい
る。まさしく、重要かつ命がけの職業だ。
諜報員は、高い倍率を突破し、長期間の基礎教育と
実地教育で篩にかけられ、勝ち残った超一流のエリ
ートである。
すなわち、諜報員こそは、この世で最も「頭の回
転が速くなければ務まらない職業人」なのである。
本書のテーマは、世界の優秀な諜報員が実践して
いる「思考」と「行動」の型を紹介し、それをあな
たに使いこなしてもらうことだ。
■努力、まじめさ、よりもダークスキルで成果が出
る
誰もが仕事に対して、努力し、まじめに働いてい
ることだろう。それなのに、なぜ、成果が出ないの
だろうか。それは、結果につながらないことをやっ
ているからだ。すなわち無駄なことに力を注いでい
るからだ。
諜報員は国家の危機を救うなど大きな成果を出し
ている。そんな優秀な諜報員の仕事の流儀に従えば、
あなたは無理なく成果が出せるだろう。
諜報活動は社会の水面下で粛々と行われるため、
諜報員の成功が華々しく語られることはない。すな
わち、諜報員のスキルはダークサイドのスキルなの
である。しかし、インテリジェンスに関する研究書
や歴史書、元諜報員の自伝や執筆物から、ダークサ
イドのスキルから一部は我々に役立つスキルに置き
換えることはできる。また、欧米では、企業がイン
テリジェンスの重要性を認識していることもあり、
退職する諜報員は今も昔も、企業から引く手あまた
の状態だ。経営者として成功している元諜報員も多
い。
つまり、諜報員のスキルの中で汎用性の高いもの
は、ビジネスの世界に流入し、活用されており、こ
れらスキルが成果につながることは実証済みである。
つまり、ビジネスパーソンがこれらスキルを使え
ば必ず、頭の回転を格段に速めることができる。
諜報員は、緊迫した状況で成果を出さなければな
らない。だから諜報員のスキルは「ムリ、ムダ、ム
ラ」を排除したシンプルで理に適っている。すなわ
ち、諜報員のスキルはビジネスパーソンにも容易に
理解できるし、実践しやすいのだ。
また、かつては国家機関で情報の収集と分析に携
わり、今はビジネスパーソンの一人となった我が、
重要な情報を選りすぐり、自分の経験も踏まえて、
できるだけ平易に解説した。
本書で書かれていることを、あなたが実践すれば、
ビジネスの成果を出すことは間違いないと確信する。
■元情報分析官等の経験から解説
日本にはCIAのような海外で秘密ミッションを行
なうような機関はないが、「日本に諜報機関がある
か」と問われば微妙である。なぜならば、諜報とい
う言葉は元来、目的を秘匿する情報収集活動であっ
て、そこにはオープンソース(公開情報源)を集め
分析する活動も含むからだ。
このような活動はいかなる国も当然のこととして
やっている。だから、私がかつて就いていた「情報
分析官も諜報員か」と言えば、(我が国では諜報が
ダーティーなもとのイメージが定着しているので非
常に答えにくいが)「そうだ」と言えるのかもしれ
ない。
私はかつて、情報幹部、情報分析官、情報学校の
教官、在外大使館員などとして勤務していた。本格
的な諜報員のように身分を隠すようなことはなかっ
たが、オシントやヒューミントを収集し、分析した。
また、各国情報機関の公開の情報分析マニュアル、
各国のスパイマスターや諜報員の自伝を渉猟し、
彼らの思考法から、自らの情報収集や情報分析のス
キルを磨いてきた。
簡単に言うと、インテリジェンスとは情報(イン
フォメーション)を料理することだ。集めた情報を
自分なりに解釈し、意思決定、行動に活かせる形に
したものがインテリジェンスである。
現在、私は一介のビジネスパーソンである。そこ
で残念に感じることがある。ビジネス界にはスキル
アップ研修の場は数多くあるが、インテリジェンス・
リテラシーを高めるための研修は少ない。つまり、
インテリジェンスの重要性は次第に認識されつつ
あるものの、それがスキルとなってビジネスに適用
されることには不十分である。
これからは、社会がますます不確実性を帯ていく
とともに、高度なICT社会の中で情報が氾濫する。
だから、インテリジェンスや諜報の重要性が増大
するだろう。それは相手側の情報の活用と、自らの
情報のセキュリティという両面においてである。
本書は、元諜報員が自らの体験をビジネス向けに
書き下ろした著書の中から、ビジネスパーソンが活
用できるエキスを抽出して1冊に再構築した。そこ
に、私の経験から得た知見でもって体系整理と内容
の肉付けをおこなった。本書はインテリジェンスリ
テラシーの入門書としての価値も高いと確信する。
■本書の構成
本書は次のような構成になっている。
01の章では、諜報員がいかに優れているか、どん
な組織で、どんな活動を行ない、どんなスキルを持
っているかを紹介する。
02の章では、情報収集法を紹介する。諜報員がど
のように秘密情報を集めていくのかがわかる。
03の章では、人心掌握の技術を紹介する。諜報員
が、協力者を見つけ、思い通りに動かすテクニック
がわかる。
04の章では、記憶術を紹介する。キーワードや
人の話の内容を覚える技術、記憶を瞬時に引き出す
方法がわかる。
05の章では、情報分析の技術を紹介する。03章
までの技術を駆使して集めた情報から、有効な意思
決定、行動を行なうためのインテリジェンスを作成
する要領の一端がわかる。
06章では、目標達成のための実行力を高める方法
を紹介する。冷静に、迅速に、柔軟に考え、行動す
る技術が身につく。
ところどころに、歴史的なスパイ戦についてもお
話しているので、楽しみながらスキルを身につけて
いってほしい。
(上田篤盛)
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