こんばんは、エンリケです。
「ライター・渡邉陽子のコラム」第377号は、
「第3普通科連隊から第3即応機動連隊へ」の十六回目。
ちなみにわたしは、元トラック運転手です。
20年以上前、3年ほど働いてました。
大手コンビニバイト、工場勤務、某社大手町本社
勤務、銀座本社勤務、地方支社勤務、酒屋勤務、
メルマガ発行者など他にも履歴はあります。
さあ私にはどういうレッテルが貼られる?w
さっそくどうぞ
エンリケ
追伸
著者多忙のため、次週(7/21)の配信はお休みです。
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『ライター・渡邉陽子のコラム (377)』
第3普通科連隊から第3即応機動連隊へ(16)
渡邉陽子(ライター)
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こんばんは。渡邉陽子です。
7月8日、安倍元首相が銃撃され亡くなりました。出先でこのニュ
ースを知ったとき、あまりに驚いて大きな声を上げてしまいました。
思うところはいろいろありますが、このことだけはお伝えしておき
たいです。
「軍事情報」のメルマガを購読されているみなさまの多くが報道に
違和感を覚えたのではないかと思います。それは2005年に任期
満了(3年間勤務)で退職している任期制自衛官だった容疑者のこ
とを、「容疑者は元海上自衛官」と繰り返していることです。さら
に「訓練で小銃を扱うこともあった」「訓練で実弾を射ったことも
あった」「小銃の分解なども行なった」と、まるで「元自衛官だか
ら銃の扱いに慣れていたことが今回の凶行につながった」かのごと
く印象操作しているニュースもありました。
容疑者は艦艇勤務だったようですから、小銃を扱う機会も陸自普通
科などに比べればはるかに少なかったでしょう。小川和久氏もTw
itterで「3年間しか勤務していない隊員ができることなど限
られている」という趣旨のコメントを発信されていましたが、私も
同じ気持ちです。
もし容疑者が約17年前に別の職業についていたら、ニュースは「
元○○」を連呼したでしょうか?短絡的で稚拙な報道が、防衛に関
心を示さない国民を増やす要因になっていると思います。(そもそ
も記事を書いた人は、訓練で実射しなくても有事の際には撃てると
思っているのでしょうか?)
このメルマガが配信される日には、参議院選挙も安倍氏の葬儀も終
わっています。安倍元首相のご冥福をお祈りいたします。
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た。第3即応機動連隊に改編された際の一連の行事等をご紹介して
います。また同誌「世界の軍備」ページでは、「コロナワクチン大
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■第3普通科連隊から第3即応機動連隊へ(16)
2022年2月、北海道上富良野演習場にて、第2師団隷下第3普通科連
隊の令和3年度第2次MCV射撃訓練が行なわれました。昨年秋の第
1次MCV射撃訓練に引き続き、MCV中隊準備隊(以下、準備隊)
が段階的に練成射撃を実施して射撃練度の向上を図るとともに、新
たに納入された車両の初度射撃を実施するのが目的です
。
射撃指揮官は準備隊長の齋藤進之佑3佐。おおまかな全般日程は初
日が初度射撃、2日目が小隊戦闘射撃、3日目が連装銃停止・行進射
撃などで予定されています。
隊員たちは月初めの練成訓練に続いて第2師団訓練検閲に対抗部隊
として参加、その後この射撃訓練と、2月はずっと上富良野演習場
にこもったままです。疲労も蓄積しているうえにコロナ感染予防対
策にも気を張らなければならないとあり(ひとりの感染者によって
複数の濃厚接触者が出れば、部隊が訓練に参加できなくなる恐れが
あります)、現場はピリピリ、あるいは倦怠感が漂っているかと思
いきや、射撃初日早朝の射場にはいつも通り、粛々と各自の役目を
果たす隊員たちの姿がありました。
齋藤準備隊長に、まず対抗部隊として参加していた訓練検閲につい
て話を聞きました。
「戦車部隊の場合、知らない普通科連隊にいきなり付けられて知ら
ない人と話をして、スムーズな意思疎通ができるようになったと思
ったことには訓練終了、ということが多々ありました。しかしうち
は普通科部隊と普段から一緒にいますし、なかでも2中隊とはずっ
と一緒に訓練していたのでコミュニケーションがとりやすく、結果
的に対抗部隊として大いに力を発揮できました。また、MCVは戦
車よりも速度が出ますし普通科の車両と同じ装輪道で移動できるの
で(※戦車が演習場内で走行できる道路は装軌道のみ)、より普通
科と協同しやすいという側面があります。そこで今回はまず普通科
が攻め、敵が下がりそうになったところをMCVが撃つという戦い
方をして成果を上げることができました。冬なのでそれほど自由に
動き回れる形ではありませんでしたが、夜間の普通科部隊との協同
連携も偵察調整の段階からしっかり訓練ができました」
雪と装輪車の相性はよろしくありません。まずは除雪、そのうえで
チェーンを巻いた状態でないと、機動力を発揮どころか走行もまま
なりません。このチェーン装着の訓練も行なっているそうですが結
構コツが必要で、「最初はゆるく締めてちょっと押し、それからど
んどん締めていく」ができないと、なかなか合わないのだとか。部
隊の所在する名寄駐屯地も今年はとりわけ豪雪に見舞われているの
で、なにをするにしても「まずは雪かきから」の毎日だというのは、
雪国ならではの苦労でしょう。
また、MCV乗員の中で雪にいちばん影響されるのは装填手だとい
います。チェーンで常に足元がガタガタするし、車両が横滑りする
と立っているのが難しいほど。その状態で弾出しして込められない
のなら、いっそ停車して撃ったほうがいいという話になります。
昨年秋に初めて実弾射撃訓練が行なわれた直後には、齋藤準備隊長
からは「隊員たちは日々練度が向上、特に乗員の連携という面で成
果が大きく射撃の精度も非常によかった」というコメントがありま
した。その秋の射撃の成果を詳しく分析したところ、やはり想像以
上に命中弾が得られており、射撃までの早さもそれなりにできてい
たため、今回の射撃では4両並んで射撃する小隊戦闘射撃を実施し
てみることになりました。
「冬季のため高速で走りながら射撃するのはなかなか難しいかもし
れませんが、小隊間の連携をどうするという点も追求したいと思っ
ています。初度射撃や小隊戦闘射撃によって、戦力化の完成に近づ
けていきたいと考えています」
(つづく)
(わたなべ・ようこ)
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□著者略歴
渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。
2022年
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