配信日時 2022/04/21 20:00

【ライター・渡邉陽子のコラム (367)】第3普通科連隊から第3即応機動連隊へ(6)

こんばんは、エンリケです。

「ライター・渡邉陽子のコラム」

「第3普通科連隊から第3即応機動連隊へ」の六回目。

3即機連・開闢連隊長の頼もしいことばにあふれた
記事です。

旭川3連隊の取材は、もはや渡邉さんのライフワー
クですね。濃密な記事内容がそれを裏付けています。

さっそくどうぞ


エンリケ


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『ライター・渡邉陽子のコラム (367)』

 第3普通科連隊から第3即応機動連隊へ(6)

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こんばんは。渡邉陽子です。昨年度、防衛モニターに任命されまし
たが、コロナ禍でろくな活動ができないまま2年目を迎えました
(基地モニターの任期は1年ですが、防衛モニターは2年なのです)。
私が防衛関係の仕事をしていることは関係なく、応募者の中で年齢
や居住地等のバランスを考慮して選ばれた候補者の中から最終的に
決まるようです。ろくに活動ができない中でも基地モニター、防衛
モニターの制度については思うところがいろいろあり、義務付けら
れているレポート提出の際に伝えようと思っています。


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■第3普通科連隊から第3即応機動連隊へ(6)

先週お伝えした通り、今回は第3普通科連隊機動戦闘車中隊準備隊
にはじめて16式機動戦闘車、通称MCVが装備され入魂式が行なわ
れた際の山崎潤連隊長のインタビューをお届けします。

「名寄にMCVがやってきたとき、迎えた隊員たちは『かっこいい
な』と自画自賛していましたが、実は私もそう思いましたし、隊員
たちの喜ぶ姿を見てうれしい気持ちになりました。コロナ禍で来賓
の方々に来ていただけない中ではありますが、この日に向けて、M
CV中隊準備隊のみならず連隊をあげて準備を進めてくれていまし
たから、入魂式自体が開催できることに感謝しています。また、即
機連の象徴的な装備であるMCVが入ってきたことで、いよいよ即
機連新編へのカウントダウンが始まったなという思いです」

「即機連に改編されるにあたり、われわれは恵まれています。ほか
の即機連はMCVの10式戦車と同レベルの射撃統制装置とネットワ
ークシステムを使ったことがありませんが、2師団では10式戦車の
ネットワークに慣れている隊員がたくさんいます。UAVのスカイ
レンジャーもほかの部隊では新規で扱う装備品ですが、うちは部隊
実験で経験済み、使える隊員がすでにそろっています。ですから新
装備品の慣熟という点ではほかの即機連よりもなじみが早いでしょ
う。また、長年『技術屋』でやってきたベテラン隊員がいきなり新
しいシステムに慣れるのは大変ですが、最新装備を持っている2師
団隷下の部隊では、そもそも苦手意識を持つ隊員は年齢を問わず圧
倒的に少ないです。母体が先進師団の2師団であるということは強
みですね」

 普通科連隊を改編して即機連を新編する意義や利点はどんな点で
しょう。
「普通科連隊から即機連になると、圧倒的に機動力が増します。と
いうのも、普通科だけでは足りない火力や対空防護能力などの機能
を加えて各地に機動させようとした場合、結構大きな部隊となるこ
とがスピード感の低下につながります。また、各部隊の意志疎通や
通信、兵站などは普通科連隊が母体となってすべて面倒を見ますか
ら、そのような作業も煩雑かつ一定の時間がかかる要因になります。
それが即機連ではそもそも連隊という単体でありながら諸職種協同
の1パッケージなので、スピード感が増すというわけです。師団と
しても、すぐに展開して即戦力発揮でき、しかもさまざまな職種が
混ざっていて単体でも行動できるという、作戦の初期段階から使え
る即機連を持つ意義は大きいと思います」

 即機連が新編される2022年3月末までの訓練内容、そして即機連
新編後の訓練はどのようなものになるのでしょう。
「今年度末までは従来通りの訓練を行ない、3連隊としてのさらな
る練度の向上を目指して備えつつ、即機連としての訓練も並行して
行なうことになります。具体的には、まずは部隊全体がMCVに
『慣れる』こと。また、火力支援中隊にFCCS(火力戦闘指揮統
制システム)が入るなど、MCVだけでなくそれを構成するシステ
ムや幕僚活動なども変わりますから、そこの慣熟も必須です」
「新編後、即機連としてやらなくてはいけないパーツは当然変わる
ので、それを駆使するような訓練が増えるでしょう。戦い方もシス
テムも変わるので、与えられた装備品を最大限駆使することを意識
する必要があります。連隊長としては、諸職種部隊の即機連では各
職種のパフォーマンスを最大限に発揮させつつ力をひとつに結集す
ることを心がけるべきだと考えます。そして訓練を重ね、隊員たち
が『うちの部隊は最高で最強です』と言える部隊を目指します」



(つづく)


(わたなべ・ようこ)



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□著者略歴

渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
 
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。


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