配信日時 2022/03/10 08:00

【情報機関はインテリジェンスの失敗をどう克服して きたか(6)】  真珠湾奇襲と9.11テロが教えるインテリジェン スの課題   樋口敬祐(元防衛省情報本部分析部主任分析官)

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ライターの平藤清刀です。陸自を満期除隊した即応
予備自衛官でもあります。お仕事の依頼など、問い
合わせは以下よりお気軽にどうぞ
 
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こんにちは、エンリケです。

「情報機関はインテリジェンスの失敗をどう克服し
てきたか」の六回目。

冒頭文に魂を揺さぶられました。
きわめて貴重な「活きた」教えです。
生涯忘れられない気がします。

本文からの学びも多くあります。
じっくり読んでください。

さっそくどうぞ

エンリケ



おたよりはコチラから
 ↓
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情報機関はインテリジェンスの失敗をどう克服して
きたか(6)


真珠湾奇襲と9.11テロが教えるインテリジェン
スの課題


樋口敬祐(元防衛省情報本部分析部主任分析官)

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□出版のお知らせ

このたび拓殖大学の川上高司教授監修で『インテリ
ジェンス用語事典』を出版しました。執筆者は本メ
ルマガ「軍事情報」でもおなじみのインテリジェン
ス研究家の上田篤盛、名桜大学准教授の志田淳二郎、
そしてわたくし樋口敬祐です。

本書は、防衛省で情報分析官を長く務めた筆者らが
中心となり、足かけ4年の歳月をかけ作成したわが
国初の本格的なインテリジェンスに関する事典です。

2017年度から小学校にプログラミング教育が導入さ
れ、すでに高校では「情報科」が必修科目となって
います。また、2025年の大学入学共通テストからは
「情報」が出題教科に追加されることになりました。

しかし、日本における「情報」に関する認識はまだ
まだ低いのが実態です。その一因として日本語の
「情報」は、英語のインフォメーションとインテリ
ジェンスの訳語として使われているため、両者の意
味が混在していることにあります。

一方で、欧米の有識者の間では両者は明確に区別さ
れています。状況を正しく判断して適切な行動をす
るため、また国際情勢を理解する上では、インテリ
ジェンスの知識は欠かせません。

本書は、筆者らが初めて情報業務に関わったころは、
ニード・トゥ・ノウ(最小限の必要な人だけ知れ
ばいい)の原則だと言われ、ひとくくりになんでも
秘密扱いされて戸惑った経験から、ニード・トゥ・
シェア(情報共有が必要)の時代になった今、初学
者にも分かりやすくインテリジェンス用語を伝えた
いとの思いから作り始めた用語集が発展したもので
す。

意見交換を重ねているうちに執筆賛同者が増え、結
果として、事典の中には、インテリジェンスの業界
用語・隠語、情報分析の手法、各国の情報機関、主
なスパイおよび事件、サイバーセキュリティ関連用
語など、インテリジェンスを理解するための基礎知
識を多数の図版をまじえて1040項目を収録する
ことができました。

当然網羅していない項目や、秘密が開示されていな
いため、説明が不足する項目、現場の認識とニュア
ンスが異なる項目など不十分な点が多数あることは
重々承知していますが、インテリジェンスや国際政
治を研究する初学者、インテリジェンスに関わる実
務者には役立つものと思っています。



『インテリジェンス用語事典』
樋口 敬祐 (著),上田 篤盛(著),志田 淳
二郎(著),川上 高司(監修)
発行日:2022/2/10
発行:並木書房
https://amzn.to/3oLyWqi

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□はじめに

 2月24日にロシアがウクライナに侵攻を始めてか
ら12日(3月3日時点で)が経過しました。マスコ
ミなどを見ていると、多くの専門家が侵攻開始前ま
では、ロシアがここまで本格に侵攻をするとは思っ
ていなかったとのコメントが多いと思います。

 かくいう筆者もドネツク州、ルガンスク州におけ
る現在の親ロ派の支配地域を、最大限州境まで拡大
する程度で、キエフには本格的に侵攻するとは考え
ていませんでした。

 改めて、情報分析の難しさを感じます。しかし、
ここで、冷静に今回のロシアの侵攻に至るまでの経
緯を追ってみると(タイムライン分析)、ロシアは
今まで何度もウクライナのNATO加盟には強く反対し
ていて、それをウクライナにもNATO側にも分からせ
る行動をとっていました。

 また、今回アメリカ政府は、ロシアのウクライナ
侵攻の可能性を的確に示していました。前例がない
ほど、極秘情報を開示したとしての説明でした。し
かし、そこには、ロシアの国際法違反の活動を国際
社会に明らかにし、ロシアの活動を制限しようとす
る情報戦の様相も見え隠れしていました。

 何といっても、過去には、2003年のイラク戦争に
おけるWMD(大量破壊兵器)の存在の説明を米国
務長官が、国連で自信たっぷりに説明したにもかか
わらず、後日イラクにWMDがなかったという例が
ありました。そのため、専門家もアメリカ政府の説
明を鵜呑みにできない側面もありました。

 また、戦争が早く終わって欲しい、非人道的な兵
器や大量破壊兵器は、国際法上使用が禁止されてい
る、または、使って欲しくないなどの願望は、分析
にバイアス(思い込み)をかけるものだということ
も改めて感じました。

 情報分析においては、事実(その時点で事実と思
われること)を、感情を抜きにして冷徹に追ってい
く姿勢が極めて重要だということを改めて認識しま
した。

 今後のウクライナ情勢がどうなるかは、多くの人
が知りたいことでしょうが、インテリジェンスの観
点から述べるならば、「誰にも分からない」という
のが答えでしょう。

 多くの専門家やテレビのコメンテーターが、自分
たちの予想を披露されています。テレビなどでは、
歯切れのいい答えが求められますから、ついつい言
い切ってしまいます。

 しかし、最も正しい答えを握っていると考えられ
るプーチン大統領自身さえ、今後の展開はどうなる
かは分かっていないというのが実態でしょう。

 なぜなら、戦争においては、相手の対応や戦闘を
取り巻く環境により状況が変わるのであり、プーチ
ン大統領がいくらこの作戦を遂行しようと思っても、
ウクライナ側がどこまで対抗するか、国際社会がど
こまでウクライナを支援できるかによって、戦況は
変わるからです。仮にNATO側が何らかの軍事支援を
行なうようになればフェーズは全く変わります。

 では、将来の動向を明確に示さないのなら、「一
体何のためにインテリジェンスがあるのか?」とい
うことになります。

 その点については、インテリジェンスの重要な役
割の1つには、奇襲を防止するということがあると
考えます。

 つまり、このように状況が常に変化している場合、
インテリジェンスができることは、今後の動向に
ついて、いくつかのシナリオを考察し、1つのシナ
リオに断定せず、複数のシナリオの可能性に優先順
位を付与することです。

 さらに、可能性は低くとも最悪のシナリオも提示
することが必要です。

 最悪のシナリオも提示することにより、仮に事態
がそちらの方へ推移した場合でも、それに基づき作
戦・政策サイドが、何らかの準備をしていれば、適
切な対応策を早めにとれるからです。

 今後のロシアの軍事侵攻のシナリオについて、筆
者が注目しているのは、ロシア国内での国民の対応
と中国の動向です。

 ロシア国民が、政権に対してどのような態度をと
るのか、どこまでロシア国内で許容されるのかに注
目しています。ソ連時代であれば、共産党が情報を
統制し、国民を恐怖で支配して、国民に耐久生活を
押しつけることは容易だったでしょう。しかし冷戦
終結後、ソ連時代に比べて豊かさや自由を手に入れ
たロシア国民が、どの程度ロシア国内で声を上げて
活動するのか、それともそれら群衆を中国の天安門
事件(1989年)のような形でプーチン大統領が
抑え込むのか。今回の件は、いわばロシアの民主化
のレベルを図る試金石だと考えます。

 ロシアにおいて、徹底的な国民の弾圧はいまのと
こと、目立って行なわれていないようですが、すで
に反政府的な報道を行なう報道機関などが解散を余
儀なくされ、SNSも制限されているようです。

 また、ロシアやウクライナに対する欧米や我が国
の対応について、中国が注視していることを十分認
識した上で中国の動向を注目することが必要だと思
っています。

 安全保障関係者の間では、よく「今日の香港、明
日の台湾、明後日の沖縄」という言葉が使われてい
ます。中国は、明日の台湾、明後日の沖縄への対応
をどうするかを、今回のロシアのウクライナへの国
際社会の対応と重ねて見ていることは間違いありま
せん。

 やや前置きが少し長くなりましたが、そろそろ本
題に入りたいと思います。

 このメルマガでお伝えしている真珠湾奇襲や9.11
テロについても経緯を追っていくと、点と点がつな
がり、なぜ、こんなことが当時分からなかったのか
と思うこともあります。

 しかし、それは結果を知っている、いわば後知恵
なので分かることが多いと思います。今回のウクラ
イナ情勢を見ても、進行中の事象を分析するのは極
めて困難だということがよく分かります。多くの専
門家がすでに予測を誤っていることからも分かりま
す。

 さて、今回は真珠湾奇襲と9.11テロのインテ
リジェンス上の問題の共通点と相違点を整理したい
と思います。

▼真珠湾奇襲9.11テロのインテリジェンス上の
共通点

1)想像力の欠如

 真珠湾奇襲に関しては、シギントやヒューミント
など日本軍がハワイを攻撃することを予測させる多
くの断片的な情報がありました。しかし、それらを
適切につなぎ合わせて日本軍の真珠湾に対する攻撃
を予測することはできませんでした。

 9.11テロに関する調査委員会の報告で指摘され
たインテリジェンスの失敗では、FBIやその他の機
関が保有していた情報(インフォメーション)をつ
なぎ合わせることができなかったとされます。
これは、単に情報を並べれば分かるものではなく、
相手の“意図”をいかに分析するかのやり方にも関
係します。

 そして、それらの問題は総じて“想像力の欠如”
と表現されました。仮に、想像力を働かせて断片情
報をつなぎ合わせれば、アルカイダによる攻撃は防
げたのではないかとのニュアンスが読み取れます。


2)情報の統合と情報共有

 真珠湾奇襲の頃は、安全保障に関する情報を取り
まとめて分析するための機関(国家情報調整官室)
は、設立されたばかりでした。また、軍という1つ
の組織の中ですら、陸・海軍情報機関の間の連携は
上手く行なわれず、情報共有が不十分でした。

 時代を経るにつれ、情報機関は拡充していきまし
た。そして、各情報機関の担当業務が明確化され、
官僚機構が成熟されるにつれて各機関からの情報は
、上には迅速に報告されようになりました。

 しかし、一方で組織間の壁が強固になり、必要な
情報すら横には共有されないという、いわゆる“ス
トーブパイプ”の問題が顕著になってきました。9
.11テロの際も、CIAとFBIとの連携、NORAD(北米航
空宇宙防衛軍)とFAA(米連邦航空局)の連携は不
十分でした。また、安全保障に関する各種情報を吸
い上げて取りまとめるNSC(国家安全保障会議)の
機能不全も前回指摘したとおりです。

3)分析におけるバイアス(思い込み)

 1941年におけるアメリカ政府高官やハワイの陸海
軍司令官、そして2001年のアメリカ政府高官も、敵
対勢力によるアメリカへの攻撃の意図があることは
知っていました。

 しかし、大国であるアメリカの領土が、東洋の小
国や中東に点在する小さな勢力から直接攻撃を受け
るとは、多くの人が思ってもいませんでした。

 そもそも1941年当時のアメリカのGNPは、日本の
10倍以上です。そのような経済力に差のある日本
が、アメリカに対して本格的な戦いを挑むことなど、
合理的思考をする者ならば、誰も考えられないこと
でした。

 日本人に対する能力的偏見もありました。さらに、
水上艦隊決戦が主流であるとの戦術上のバイアス、
真珠湾では航空魚雷は使えないという技術的バイ
アスもありました。

 したがって、情報分析官たちも同じようなバイア
スに陥り、日本がアメリカを攻撃してくるという仮
説に合致するインフォメーションを軽視する傾向に
あったと思われます。

 9.11テロにおいても、アルカイダのような中東
に点在する小さな過激派組織が、アメリカ本土にお
いて攻撃をするとは誰も考えていませんでした。
しかも、アメリカ国内の民間航空機をいわば、巡航
ミサイルのようにしてアメリカを象徴する施設を目
標として突っ込ませるという手段なども検討された
形跡はありませんでした。

▼真珠湾奇襲9.11テロのインテリジェンス上の
相違点

1)情報収集能力、攻撃の兆候・警告の有無

 1941年時点のハワイやワシントンでは、攻撃が
12月7日(ハワイ時間)ハワイで行なわれるこ
とを指摘する直接的なインフォメーションはありま
せんでした。また、情報収集技術や能力は発展途上
にあり、不十分なものでした。

 しかし、現地の司令官や政府高官は米国に対する
攻撃が切迫していること、ハワイへの攻撃の可能性
があり、日本軍には、空母からの航空攻撃能力があ
ることを知っていました。

 つまり、ハワイの陸・海軍司令官(ショート将軍、
キンメル将軍)は、高度の警戒を行なうに十分な
インテリジェンスを保有していました。彼らは、脅
威は海から来ることを知っており、警戒を行うなの
に十分な兵力を与えられていました。

 さらに、海軍の司令官は真珠湾奇襲における空か
らの攻撃の75分前に、起きた真珠湾口1マイル沖
での識別不明の潜水艦を撃沈したという現場からの
報告を受けていました。

 9.11テロ前の状況では、アメリカにはすぐれ
た情報収集技術および能力を有していました。ただ
し、冷戦の中で技術的情報収集能力を向上させてき
た反面、ヒューミント能力は低下していました。冷
戦後アメリカに対する脅威が増大するようになった
中東諸国やイスラム過激派に対するヒューミント活
動は不十分なものでした。

 ワシントンまたはそれ以外の部署の誰も19人の
テロリストが、自爆攻撃により世界貿易センタービ
ルとペンタゴンを9月11日に攻撃する意図を持っ
ていることは知りませんでした。誰もアルカイダが
民間の航空機による攻撃を計画し実行しようとして
いることも知りませんでした。

 誰もハイジャックの方法(テロリストたちが4機
の民航機にカッターナイフを保有して搭乗するとい
う)を知りませんでした。また、戦術的な警告もあ
りませんでした。テロリストがアメリカ人とアメリ
カの航空機を奪い取り、自爆遂行を止めることが極
めて困難な状況になるまで誰も知らなかったのです。
テロリストから、操縦桿を取り戻そうとした勇敢
な人々もいましたが、結局、その航空機は墜落して
しまいました。

2)情報収集任務の有無

 真珠湾奇襲の際には、攻撃に対する警戒の責任を
有する指揮官がいました。したがって、奇襲を受け
た原因には、情報サイドだけでなく作戦サイドの責
任もあります。

 しかし、9.11テロの時には、米本土に対する国
際テロに対する警戒の責任を有する明確な責任者が
いませんでした。NORADはアメリカ国外から国内へ
のミサイルや航空機による攻撃をアメリカに対する
脅威の対象としていました。また、当時はアメリカ
本土の防衛責任を有する統合軍はありませんでした。

3)情報要員の地位、分析能力の違い

 真珠湾奇襲の頃は、情報部門は作戦部門に付属す
るもので、優秀な将校が配属されるべきところでも
長年とどまる部門でもないと考えられていました。
特に海軍においては、情報を収集・整理するところ
までが情報将校の担当で、収集した情報を分析・評
価するのは優秀な作戦将校の仕事でした。

 戦場においては、戦闘の推移を予測するとともに、
不足事態に柔軟に対応できる優秀な作戦将校がよ
り多く求められるのです。そのため、優秀な将校が
作戦部門に集中し、作戦将校に比べて情報将校が一
段下に見られてきたのです。当然、分析に関する経
験や能力も不十分なものでした。

 情報将校の地位の低さ、場合により情報分析を作
戦・政策サイドに合わせて行なう、いわゆる“情報
の政治化”という現象もみられるようになってきま
した。

 一方で第2次世界大戦後は、中央情報長官が設け
られCIAが安全保障に関する情報を取りまとめ、
毎朝大統領に報告するようになりました。したがっ
て、9.11テロの頃は情報を統合する組織はあり
ましたし、情報要員の地位も作戦よりも下位に見ら
れるといった不満もなくなったようです。

 しかも、アメリカの情報分析の父と呼ばれる元歴
史学者のシャーマン・ケントなどにより、社会科学
の手法を取り入れた分析手法が採用され、分析能力
も飛躍的に洗練されていきました。

4)敵による欺騙・秘匿の違い

 真珠湾奇襲においては、日本軍のハワイに対する
攻撃は徹底的に秘匿されていました。ハワイに近接
するまで、艦隊間の無線電波は封止され、ハワイへ
向かう航路も通常の民間船が通る航路とは異なる航
路が使用されました。

 1990年代、アルカイダはビンラディンを長と
して活動していましたが、明確な指導組織があり、
しっかりとして命令系統が確立しているわけではな
く、ファトアなどと呼ばれる宗教的見解や発言によ
って行動していたとされています。

 しかし、9.11テロの実行犯は、本名で堂々と
アメリカへ出入国を繰り返していました。テロリス
トは、実名でアメリカに渡航して飛行訓練を受ける
など、計画そのものが完全に秘匿されているわけで
はありませんでした。

▼まとめ

 ここまで、真珠湾奇襲と9.11テロをインテリ
ジェンスの視点から事例研究してきました。当時は
盛んに9.11テロは、第2の真珠湾攻撃とも言わ
れていましたが、アメリカ国民に与えた衝撃は似て
いるかもしれませんが、インテリジェンス上の共通
点は喧伝されるほど多くはないということが分かり
ました。

 また、インテリジェンスの失敗とは、インテリジ
ェンスに起因する失敗ではあるものの、どちらかと
言えば、作戦・政策サイドがインテリジェンスを上
手く使えず失敗した場合や情報サイドが作戦・政策
サイドの方針に合うように(忖度して)インテリジ
ェンスを作成した場合、いわゆる“インテリジェン
スの政治化”もインテリジェンスの失敗として取り
扱われているということが分かりました。


 このようなインテリジェンスの失敗の問題は、相
互に関連しています。筆者なりにそれらをまとめる
と次のように集約できると考えます。

「情報収集の問題」……想像力の欠如、情報収集能
力、攻撃の兆候・警告の有無、敵による欺騙・秘匿
、情報収集任務の有無

「情報共有の問題」……情報の統合と情報共有、敵
による欺騙・秘匿
「分析の問題」……想像力の欠如、分析におけるバ
イアス

「情報の政治化の問題」……情報要員の地位、分析
能力

「その他の問題」……上記に含まれない、あるいは
どれにも共通する事項

 次回からは、「情報収集手段の問題」「情報の共
有の問題」「分析の問題」「情報の政治化の問題」
「その他の問題」について、アメリカはどのように
解決してきたかについて述べていきたいと思います。



(つづく)


(ひぐちけいすけ(インテリジェンスを日常生活に
役立てる研究家))



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【著者紹介】

樋口敬祐(ひぐち・けいすけ)
1956年長崎県生まれ。拓殖大学大学院非常勤講師。
NPO法人外交政策センター事務局長。元防衛省情報
本部分析部主任分析官。防衛大学校卒業後、1979年
に陸上自衛隊入隊。95年統合幕僚会議事務局(第2
幕僚室)勤務以降、情報関係職に従事。陸上自衛隊
調査学校情報教官、防衛省情報本部分析部分析官な
どとして勤務。その間に拓殖大学博士前期課程修了。
修士(安全保障)。拓殖大学大学院博士後期課程修
了。博士(安全保障)。2020年定年退官。著書に
『国際政治の変容と新しい国際政治学』(共著・志
學社)、『2021年パワーポリティクスの時代』(共
著・創成社)、『インテリジェンス用語事典』(共
著・並木書房)


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発行:
おきらく軍事研究会
(代表・エンリケ航海王子)

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