こんばんは、エンリケです。
きょうの「ライター・渡邉陽子のコラム」は、
「自衛隊とその他のUAV」の11回目。
きょうで最終回です。
ドローンの操縦技術を身につけたい
と感じさせてくれる連載でした。
さっそくどうぞ
エンリケ
「ライター・渡邉陽子のコラム」バックナンバー
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『ライター・渡邉陽子のコラム (358)』
自衛隊とその他のUAV(11)
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こんばんは。渡邉陽子です。オリンピック大好き人間ですが、前回
は開催地に抵抗感があり今ひとつ楽しめず、今回は見る気すら起き
ないという自分史上例のない事態になっています。アスリートに罪
はないし応援したいのに、見たくない……
無人機の連載は年をまたいだ長い連載になりましたが、今回が最終
回です。
雑誌記事のお知らせです。
「正論」2月号の「われらの女性自衛官」、今回は陸上自衛隊野戦
特科部隊の3尉です。若い幹部自衛官は今年、東工大へ国内留学し
博士号取得を目指します。カラーグラビアでの連載なので、自衛隊
好きの産経のカメラマンの写真も一緒にお楽しみください。
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「丸」1月号に「北の機動戦闘車(2) MCV初実射訓練密着ルポ」
が掲載されました。2022年3月末に即応機動連隊に新編される予定
の第3普通科連隊のMCV中隊準備隊にやってきたMCVの練成訓練を追
いました。佐々木譲カメラマン撮影の巻頭カラーグラビアページと
合わせてお楽しみください。
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『PANZER』10月号に「神は賽子を振らない 第32代陸上幕僚長火箱
芳文の半生」最終回が掲載されました。被災地への6度の視察を終え
てから退官までの約2カ月間も、怒涛の日々でした。
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■自衛隊とその他のUAV(11)
消防庁のUAVの話の続きです。
そのほかのドローン導入例として、2020年4月、近年頻発する広域
的自然水害に備えるため、東京消防庁に「即応対処部隊」が発隊し
ました。総勢42名からなる警防本部直轄部隊で、大規模かつ広域的
な自然災害において通常の消防部隊では立ち入り困難な地域に特殊
車両等で進入、全天候型ドローンを活用した被害状況の把握や迅速
な救出救助活動を行なうとしています。昨年7月に熱海市で発生し
た土砂災害で初出動、2020年度中に導入予定とされていた全天候型
ドローンかどうかは不明ですが、現場にはドローンも投入されまし
た。
また、静岡県焼津市消防団本部には、ドローンが撮影した映像を映
す大型モニターやドローン離着陸用のヘリポートを備えた消防指揮
車が配備されました。ドローン仕様の指揮車は全国的に珍しいです
が、焼津市消防団は静岡県内初の消防団ドローン隊「スカイシュー
ト」を2020年1月から運用、保有する4機のドローンで人が立ち入
れない災害現場などの情報収集に当たってきたという実績がありま
す。
ほか、消防庁は石油コンビナートなどの大規模火災に対応する消防
ロボットシステムを開発、2019年5月に千葉県市原市消防局に配備
されました。スクラムフォースは飛行型偵察・監視ロボット、走行
型偵察・監視ロボット、放水砲ロボット、ホース延長ロボット及び
指令システムで構成され、すべてが1台の車両に積載されています。
飛行型偵察・監視ロボット「スカイ・アイ」は、産業用UAVのメ
ーカーのAileLinXが開発。同軸二重反転型のドローンで、テールロ
ーターはありません。プロペラによる風は本体を冷やすように設計
されています。輻射熱に強く、複雑な気流の中でも安定して飛行で
き、自動飛行が可能だそう。常に地図上で指定された目標物を撮影
し続けられるほか、上空から可視画像、熱画像、輻射熱量、可燃ガ
ス濃度、風向・風速などの各種データを地上に伝送することができ
ます。
最後にJAXAの無人機について。
2020年12月、「はやぶさ2号」からオーストラリアの砂漠地帯に投
下されたカプセルの回収に、フジインバック社の中型UAV、V-
6型機が参加。約90分の飛行で空撮を行ない、撮影した写真をコン
ピュータ解析して投下されたヒートシールドの発見に貢献しました。
最後の最後でやっと日本製のUAVが登場しましたね!
なお、同社のB型機(現在のV型機)は、2011年3月の東日本大震災
において福島第一原発の被害状況を空撮により観測しました
。
また、世界初の南極地域におけるUAVの運用に成功したほか、2
008年には長距離無人機(最長航続距離2500km)、2009年には高高
度用無人機(高高度飛行5700m)の開発を達成しています。
以上、紹介したように、官公庁におけるドローンの導入は前向きに
進められています。
しかし、どこも共通した喫緊の課題が操縦者の育成です。
現在、ドローンには公的な操縦免許がないため、たとえば消防職員
の場合は各地の民間団体やスクールが行なっている講習で法令や技
術を学び、同僚らに教えるなどの方法を取っています。一日も早く
教育体系を整えることが求められます。
(自衛隊とその他のUAV おわり)
(わたなべ・ようこ)
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□著者略歴
渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。
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