配信日時 2022/01/20 20:00

『ライター・渡邉陽子のコラム (356)】自衛隊とその他のUAV(9)

こんばんは、エンリケです。

きょうの「ライター・渡邉陽子のコラム」は、

「自衛隊とその他のUAV」の9回目。

今日は警察のUAVが取り上げられています。
実に興味深いですね。

動画コンテンツが巷で話題を集め始めた5~6年前頃でしょうか、
わが国を代表するコピーライティング、WEBマーティングのプロ
が、動画の脅威におびえるライター達に
「魅力ある動画を創る土台は脚本です。演出も構成もライティング
の力がないとできませんよw ライティングの力なきコンテンツ作
成はこの世に存在しません。刺激的な映像や画像だけで魅力的なコ
ンテンツはできません。ライティングの力は永遠に無敵です。ご安
心ください」と言っていたことをふと思い出しました。その後の推
移を見る限り、その方のおっしゃる通りでした。


さっそくどうぞ


エンリケ


「ライター・渡邉陽子のコラム」バックナンバー
https://okigunnji.com/watanabe/



ご意見・ご感想はコチラから
 ↓
https://okigunnji.com/url/7/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『ライター・渡邉陽子のコラム (356)』

 自衛隊とその他のUAV(9)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

こんばんは。渡邉陽子です。
静止画や文章と比較して、動画コンテンツは1分間でWEBページ
3600枚分の情報量(180万単語に相当)があると言われているそう
です。「オンライン×動画の時代」は年々、加速していますね。
文字を書くことを生業とするライターに未来はあるか、考えさせら
れることが多い今日この頃です。


雑誌記事のお知らせです。

「正論」2月号の「われらの女性自衛官」、今回は陸上自衛隊野戦
特科部隊の3尉です。若い幹部自衛官は今年、東工大へ国内留学し
博士号取得を目指します。カラーグラビアでの連載なので、自衛隊
好きの産経のカメラマンの写真も一緒にお楽しみください。
https://amzn.to/32VaLxA

「丸」1月号に「北の機動戦闘車(2) MCV初実射訓練密着ルポ」
が掲載されました。2022年3月末に即応機動連隊に新編される予定
の第3普通科連隊のMCV中隊準備隊にやってきたMCVの練成訓練を追
いました。佐々木譲カメラマン撮影の巻頭カラーグラビアページと
合わせてお楽しみください。
https://amzn.to/31skrzq

『PANZER』10月号に「神は賽子を振らない 第32代陸上幕僚長火箱
芳文の半生」最終回が掲載されました。被災地への6度の視察を終え
てから退官までの約2カ月間も、怒涛の日々でした。
https://amzn.to/3j6CIrT


■自衛隊とその他のUAV(9)

今週は警察関連の無人機についてご紹介します。

2015年12月、警視庁警備部災害対策課に不審なドローンを大型ドロ
ーンで捕獲する無人航空機対処部隊(IDT:Interceptor Drones
Team)が発足しました。同年4月に首相官邸屋上でドローンが見つ
かった事件をきっかけに、全国の警察で初めて不審機の撃退を目的
として誕生した迎撃ドローン部隊です。
国会議事堂や首相官邸など重要施設の上空にドローンが接近した場
合に出動するほか、伊勢志摩サミットや即位の礼でも警備を担当し
ました。

ヘキサローター(6枚ローター)型の遠隔操作型ドローンに縦3m
、横2mの網をつり下げ、不審ドローンをからめ捕ります。搭載し
たデジタルカメラで撮影した映像を地上の大型モニターに中継する
こともでき、おそらく昨年開催された東京オリンピック・パラリン
ピック大会でも使用されたのではと思われます。

使用されているドローンはDJI社の多用途UAV、S900。自
動式折りたたみ脚、折りたたみ式遠心プロペラによる高い携帯性、
高出力高効率の放熱式モーター、軽量・強固・安定性を実現したオ
ールカーボンファイバーボディーの採用、低振動で鮮明な撮影を実
現したフレームデザインなど、必要とされる性能と機能の高性能化
に加え、搬送までを考慮したデザインとなっています。
特徴としては、高精度な飛行制御システムによる安定したフライト
、プログラムされた飛行条件による自動飛行(GPSを使用)が可
能であること、自動回帰機能や自動軟着陸機能等の安全システムを
搭載していることなどが挙げられます。
また、取り外し可能な上部センターボードや新たな配電システムに
よって安全性と信頼性が向上しました。総重量は3.3kgで、こ
れにはS900メインフレーム、センターボード、アーム、モータ
ー、プロペラ、着陸装置、その他の搭載小型部品が含まれています。

なお、2015年から警備ドローンの開発提供を行なってきたJDRO
NE社は(IDTが採用した捕獲ドローンもJDRONE社の提供)、
2019年からベースの機体をS900からよりパワフルなJH11へと
変更しました。
この機体は機動性および安定性に優れており、今後警視庁ならびに
全国の警察がさらなる大型ドローンを導入する場合は、この新たな
機体に警備や捕獲、撮影などの機能を付加したものになることが予
想されます。

IDT以外でも、全国の警察では災害時の状況調査や被災者捜索、
重要な行事を狙う不審ドローン対策にドローンを活用しています。
なかでもIDTに代表されるように、とりわけ先進的な取り組みで
導入を図ってきたのが警視庁ですが、2020年6月、災害時などに出
動する特殊車両を保有する警視庁特科車両隊所属の機動隊員3名が
ドローンの点検中に操作を誤り回転するプロペラに接触、手の指を
切断するという事故が起きました。
ドローン導入による各種業務の効率化などその効果は大きいですが
、どの部署も運用してまだ日が浅いだけに、安全の徹底や操作する
隊員の育成は重大な課題といえるでしょう。

地方警察本部では民間企業などと連携したドローンの活用も進んで
います。
たとえば岡山県警では2018年の西日本豪雨をきっかけに、玉島警察
署など5つの警察署が民間企業と協力することになりました。
自然災害や大規模事故発生時、警察署からの要請を受けた企業がド
ローンで捜索、情報収集などに協力しています。
県警が所有するドローンが少数しかなくても、民間企業と連携する
ことで補えるという意義は大きいですね。特に民間企業は複数機種
のドローンを保有していることが多いため、場所や天候、目的など
に応じて最適な機材を使いわけることができるという利点もありま
す。
来週はその他の地方警察本部のドローン導入例についてご紹介しま
す。


(つづく)



(わたなべ・ようこ)



「ライター・渡邉陽子のコラム」バックナンバー
https://okigunnji.com/watanabe/

ご意見・ご感想はコチラから
 ↓
http://okigunnji.com/url/7/



□著者略歴

渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
 
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。


PS
弊マガジンへのご意見、投稿は、投稿者氏名等の個人情報を伏せ
たうえで、メルマガ誌上及びメールマガジン「軍事情報」が主催
運営するインターネット上のサービス(携帯サイトを含む)で紹
介させて頂くことがございます。あらかじめご了承ください。


最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝しています。
マガジン作りにご協力いただいた各位に、心から感謝しています。
そして、メルマガを作る機会を与えてくれた祖国に、心から感謝
しています。ありがとうございました。

 
------------------------------
メールマガジン「軍事情報」
発行:おきらく軍事研究会
(代表・エンリケ航海王子)

メインサイト:https://okigunnji.com/

問い合わせはこちら:
http://okigunnji.com/url/7/

メールアドレス:
okirakumagmag■■gmail.com(■■を@に置き換えてください)
------------------------------


●配信停止はこちらから
https://1lejend.com/d.php?t=test&m=example%40example.com


<丸谷 元人の講演録&電子書籍>
謀略・洗脳・支配 世界的企業のテロ対策のプロが明かす…
知ってはいけない「世界の裏側」を見る
 http://okigunnji.com/url/13/
---------------------

投稿文の著作権は各投稿者に帰属します。
その他すべての文章・記事の著作権は
メールマガジン「軍事情報」発行人に帰
属します。
 
Copyright(c) 2000-2022 Gunjijouhou.All rights reserved.