約束の時間になりました。
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こんばんは、エンリケです。
伊藤学さん(藤井岳さん)の新刊
『陸曹が見たイラク派遣最前線─熱砂の中の90日』
伊藤学著(元2等陸曹)
四六判216ページ+口絵8ページ・定価1500円+税を
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陸自イラク派遣は、戦後日本のすべてをあからさま
にした出来事でした。ここから学べない人に、政治
や軍事や国防や安保を語る資格はありません。
そのために本著を読むことは不可欠であるとわたし
は感じます。
陸自イラク派遣については、
自衛隊、国民、政府とも五里霧中のなかで
手探り状態のまま始まって、続き、終わった。
という印象です。
そのためか、
「無事終わって何より」
ですべてが終わっている感を持ちます。
そんななか伝わるイラク派遣ばなしには、
おかしなイデオロギーフィルタにかけられた
変な話が多いです。
インプットする情報がおかしいと、
出てくる結論も当然おかしなものになります。
国民多数はそれに気づいているためか、
無意識におかしな情報と接しないので、
副作用として「無知」な状態に置かれているのだと思います。
そんな国民にこの本を届けたい。
という思いに浸されています。
こんかいご紹介する
『陸曹が見たイラク派遣最前線─熱砂の中の90日』
は、創設以来はじめての地上軍海外派遣作戦と言っ
て差し支えない「陸自イラク復興支援活動」に参加
した派遣隊員の目から見た「イラク派遣」の実像を
伝える本です。
イラク派遣とは何だったのか?への誤解、偏見を解
き、正確な理解を促してくれる本です。
4月まで配信したメルマガ連載『自衛隊・熱砂の自
衛隊イラク派遣90日』に加筆修正し、図表や現地
での写真などを付加し、さらに読みやすくなって世
に出ました!
まずは著者・伊藤さんのことばから、、
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読者の皆さま
昨年7月から今年4月まで「自衛隊・熱砂のイラ
ク派遣90日」を連載させていただいておりました
藤井岳です。
連載期間中は拙いながらも私の文章を読んでいた
だき、また、ご感想をいただいたりしまして、読者
の皆さまには心から感謝申し上げます。
このたび、メールマガジンの内容をもとに単行本
として出版が決まりました。書名は『陸曹が見たイ
ラク派遣最前線─熱砂の中の90日』。著者名もペ
ンネームの藤井岳から本名の伊藤学としました。
大幅に文章を加え、さらにサマーワでの写真を多
数掲載し、より深く現地での過酷な任務を知ってい
ただける内容になっております。
摂氏60度の中での勤務、緊張の絶えない物資輸
送任務や夜間警戒監視、そして宿営地への迫撃砲弾・
ロケット弾攻撃……。それぞれの状況で私や仲間
たちが何を考え、どう行動したか。「非戦闘地域」
での自衛隊員の戦いを克明な記録として残したいと
いう強い気持ちで書き上げました。
一人でも多くの方々に本書を手にとっていただき
、イラク復興支援任務の実態、そして隊員たちの息
づかいを感じていただければ、私の著者としての任
務も達成となります。
どうぞよろしくお願いいたします。
伊藤学(元2等陸曹)
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いかがでしょうか?
この本は、
「陸自イラク復興支援作戦を派遣隊員の目から見た本」
です。
実際現地に行った現場を知る派遣隊員が自ら書いた本です。
最大の価値は、
最前線で任務完遂に当たった派遣隊員が書いたものだ、
ということです。
これまで伝えられてきたイラク復興支援活動への誤
解を解き、新たな視座を得られることで、イラク復
興支援活動の実像と評価に触れられる機会を得られ
る点です。
イラク派遣についてはいろいろな情報が乱れ飛んで
ますが、正直申し上げて感心した内容はあまりあり
ません。
活動の最前線の現場にいた人の言葉を知ることなしに、
その活動を理解することなど到底できません。
現場を知らない人の言葉には、
そのひと個人の価値観や希望、想像、妄想、意図が
必要以上に含まれるから、どうしても正鵠を射た理
解からずれてしまうのです。
全体図しか見えない人は、部品のねじの形が見えま
せん。最前線の現場を知る人は、部品のねじの形が
すべて見えます。
活動の全貌を理解するには、
ねじの形まで把握しておく姿勢が不可欠です。
ねじの形をきちんと識別できる力のある人が残した
手記は、その活動全般の正鵠を射た理解につながる
というわけです。
この本はそういう本です。
著者のご経歴も、
本著がもつ価値の一つかもしれません、
伊藤 学(いとう・まなぶ)
1979(昭和54)年生まれ。岩手県一関市出身、在住。
岩手県立一関第一高等学校1年次修了後、退学し、
陸上自衛隊生徒として陸上自衛隊少年工科学校
(現、高等工科学校)に入校。卒業後は機甲科職種
へ進み、戦車に関する各種教育を受け、第9戦車大
隊(岩手県・岩手駐屯地)に配属、戦車乗員として
勤務。2004年、第3次イラク復興支援群に参加。イ
ラク・サマーワ宿営地で整備小隊火器車輌整備班員
として勤務。2005年、富士学校機甲科部に転属、砲
術助教として勤務。2008年、陸上自衛隊退職。最終
階級は2等陸曹。現在、航空・軍事分野のカメラマ
ン兼ライターとして活動中。
いかがでしょうか?
一見簡単に見えた作戦が、派遣陸自隊員たちにとっ
ていかに過酷な現実を伴うものであったか?がわか
るだけでもいいのではないでしょうか?
自衛官やそのご家族、要路の代議士、エリートたちは
かならず目を通さなければならない内容と感じます。
では中身を見てみましょう。
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目 次
まえがき 1
1 極限の先にあるもの 11
勇ましくありたいと思っていた/戦争が始まる……/
イラク派遣を「熱望」
2 いつ「イラク行き」を打ち明けるか 17
火器車輌整備班に配属/各部隊、復興支援業務の訓
練を開始/アイキュー(IQ)/ミニ・サマーワで
総仕上げ/まっすぐ見られなかった父の顔
3 灼熱のイラクへ 27
隊旗授与/出発、それぞれの別れ/「さあ、次はク
ウェートだ」
4 クウェートに到着! 35
タイを経て灼熱の地、中東へ/キャンプ・バージニア
5 戦士たちの宴会 46
人気の5円玉──物々交換で交流/緑系迷彩服着用
は自衛隊だけではなかった/カフェ「グリーン・ビ
ーンズ・コーヒー」/広場に流れるバグパイプの音
色
6 サマーワにようこそ! 55
炎天下での実弾射撃訓練/C‐130輸送機でイラ
クへ/「サマーワ宿営地にようこそ!」
7 タフな自衛隊装備 64
起床から就寝まで/砂や熱が原因の故障はほとんど
なかった/頼りになる「整備小隊」
8 市民との交流で垣間見えた現実 71
近隣の小学校を訪問/招待された子供しか参加でき
ない
9 イラク人委託業者にびっくり 78
これがトイレ清掃?/ゴミ回収業者の「噂」/日本
語を話せる若者
10 サマーワ宿営地の食事事情 83
毎朝、白米と味噌汁を食べられる/いつでも冷水が
飲めるありがたさ/イラク人の「差し入れ」/厨房
内は室温70度以上─過酷な糧食班勤務/宿営地の嫌
われ者
11 課業後の楽しみ 90
衛星携帯電話で家族に近況報告/入浴後はノンアル
コールビールで乾杯!
12 サマーワの休日 96
全周を土嚢で囲んだ「コンテナハウス」/体力練成
は欠かせない/足繁く通った「メール天幕」/私物
のバリカンで散髪/サマーワ流洗濯法/完全な闇の
中で就寝
13 工具を銃に持ち替え、物資輸送任務 105
緊張感が絶えないQRF要員/時速80キロで疾走す
るコンボイ/無事に「水輸送」を終えて
14 これは訓練ではない 111
コンボイが突然の停車/兵士失格だろうか?/「こ
れは訓練じゃないでしょ」/何も起きなくてよかっ
た……
15 警戒勤務の長い夜 119
昼夜を問わず警戒/宿営地に近づく者
16 闇夜に響いた銃声 124
「戦場へようこそ」/ショックは後からやってくる
17 イラク戦争いまだ終わらず 128
破壊された友好モニュメント/ファルージャの大規
模な掃討作戦
18 宿営地攻撃される 133
これはまぎれもない実戦だ/着弾に気づかなかった/
「2303、弾着」/宿営地攻撃に訓練通りに対処
できた
19 眠れない夜 140
視察官によるサマーワ視察/恐怖は後からやってき
た/「新潟県中越地震」で原隊は災害派遣へ/コン
テナを貫通したロケット弾/11月、撤収始まる
20 気のゆるみから断線事故 146
慈雨か涙雨か/「クレーンが上がったままだぞ!」/
私を慰めてくれたヘリパイロット
21 部隊交代始まる 151
古代メソポタミアの遺跡を見学/4000年以上の
歴史に思いを馳せる/3か月ぶりのキャンプ・バー
ジニア/さよならパーティ、そして母国より援軍来
たる
22 さらば、サマーワ 159
支援群長から記念メダル授与/クウェートで待って
いたのは……/装備を返納し、休養/米精鋭部隊員
とつかの間の交流/バスケットの「国際試合」に熱
狂/クウェート大使公邸レセプション
23 クールダウン始まる 172
クウェート市内で観光、そしてホテルへ/滞在先は
高級ホテル/これは休養?それとも収監?/現金盗
難に遭う/祖国を侵略されるということ
24 短くも長い旅、終わりに近づく 181
帰国の途へ/母国の空/無事に降りられるのだろう
か?
25「ただいま」189
帰還。皆が待つ青森駐屯地へ/「ただいま帰りまし
た!」/3か月ぶりのわが家/アルコール恐るべし
26 派遣前の自分に戻っていく感覚 196
さらば第3次イラク復興支援群/幹部候補生試験の
受験命令に困惑/戦車乗りはつぶしが効かない/迫
られる決断──戦車教導隊か富士学校か
27 新たな道 204
厳しい職務。それでもやるしかなかった/12年の自
衛隊生活にピリオド
あとがき 210
参考文献 214
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イラク派遣の貴重な記録です。
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