こんばんは、エンリケです。
きょうから
「個人用防護装備防護マスク」です。
それにしても8秒で装面とは、、、
さっそくどうぞ
エンリケ
追伸
東京五輪は終わりました。
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』
を読み、大会全般の支援に当たった
わが自衛隊に思いを馳せます。
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『ライター・渡邉陽子のコラム (342)』
個人用防護装備防護マスク(1)
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こんばんは。渡邉陽子です。
今週から3週にわたり、自衛隊の防護マスクについてご紹介します。
雑誌記事のお知らせです。
『丸』10月号に「第2師団集合教育 レンジャー 密着ルポ」が掲載
されます。レンジャー教育の卒業試験ともいえる3夜4日の最終想
定から帰還式までを追いました。これまで夏の北海道には何度も訪
れていますが、ぶっちぎりで最高に暑かったです……
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『PANZER』10月号に「神は賽子を振らない 第32代陸上幕僚長火箱
芳文の半生」最終回が掲載されます。被災地への6度の視察を終え
てから退官までの約2カ月間も、怒涛の日々でした。
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『正論』10月号「われらの女性自衛官」、今回は陸上自衛隊女性自
衛官教育隊の助教の紹介です。ときに入隊したばかりのひな鳥を、
ときに年上の先輩を、助教として指導するWACはものすごくかっこ
いいです。また、陸自2師団レンジャー教育の最終想定についても、
『丸』での掲載とは別の切り口でご紹介しています。
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■個人用防護装備防護マスク(1)
2019年2月、防衛装備庁は陸上自衛隊要求の「18式個人用防護装備
防護マスク」(興研)と「18式個人用防護装備防護衣」(東洋紡)
を契約しました。
身体を完全に覆い、有毒ガスや液滴及び空気中を浮遊する微粒子状
物質から全身を保護するために使用する個人用防護装備は、防護マ
スクと防護衣などから構成されますが、今回はその中でも防護マス
クに着目します。
防護マスクは素早く(陸自では8秒以内で装面できるよう訓練を受
けます)、かつ正確に装着することが、機能を発揮するにあたって
不可欠なため、各部隊ではその訓練の一環として催涙剤体験などを
実施し、隊員たちに対特殊武器防護の重要性を理解させています。
また、訓練検閲における隊容検査でも、防護マスクの装面動作はか
ならずチェックされます。
個人的な話ですが、昔スイスのチューリッヒでメーデーのデモに遭
遇した際(正確にはデモが治まった直後)、催涙スプレーか催涙ガ
スが使われたのでしょうか、近くを歩いただけで涙が止まらなくな
ってびっくりしました。また、この夏はアクシデントで熊よけスプ
レーも吸ってしまったのですが、間近にいたわけではないのに数分
間咳き込みました。以上、余談でした……
自衛隊の防護マスクは1985年から興研のものが採用されています。
興研は防じんマスクや防毒マスク、環境関連機器・設備などを製造・
販売しているメーカーで、昨年春には新型コロナウイルスの感染拡
大に際し医療機関向けに生産設備を増設、使い捨て防じんマスク
(DS2:国家規格、N95:米国NIOSH規格)をフル生産しました。20
14年9月に発生した御嶽山の噴火の際は、災害派遣で捜索・救助活
動に従事する隊員用に、興研の硫化水素と二酸化硫黄を防げる吸収
缶付きの防毒マスクが緊急調達されました。吸収缶の詳細は来週ご
紹介します。
多くの国民が防護マスクと防護衣に身を包んだ自衛官の姿を目にす
る機会となったのは、おそらく1995年3月に起きた地下鉄サリン事
件における第101化学防護隊(現:中央特殊武器防護隊)による除
染作業でしょう。
このときの防護マスクは「4形」と呼ばれるもので、自衛隊が初め
て採用した興研の防護マスクでした。
4形の特徴は、これまで自衛隊が採用してきた1~3形が米軍のデッ
ドコピーであったのに対し、初の国産独自設計であることです。
面体は天然ゴムでアイピースは合わせガラス、吸収缶の除毒能力は
単独ガスとなっており、1985年に装備化されました。
4形の後継である00式は4形をベースに改良、2000年に装備化され
ました。
最大の特徴は単独・混合ガスに対応していることで、CBRN(化学、
生物、放射性物質)兵器対応仕様となりました。
また、面体は天然ゴムからシリコーン(+特殊コーティング)とな
り、長時間装面に対応。アイピースもポリカーボネイト(+特殊コ
ーティング)で、広視界が確保されています。さらに、水筒の水を
飲めるようにチューブも付属されています。ふたつ折りにして携行
できる点は、4形の機能をそのまま踏襲しています。この防護マス
クは警察も採用しています。
東日本大震災ではこの00式だけでなく、取り換え式及び使い捨ての
防じんマスクなど、用途に応じた興研のマスクが使用されました。
なお、個人用防護装備としては防護マスクのほかマスク用フード、
上衣、ベルト付き下衣、ゴム手袋、ゴムブーツ、汗取り手袋、大人
用おむつ、補修用シール、簡易検知紙、携帯型除染スプレーなどか
ら構成され、すべてを身につけると8キロ近い重さになります。
(つづく)
(わたなべ・ようこ)
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□著者略歴
渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。
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