こんばんは、エンリケです。
先週、夕刊フジで連載された桜林さんの連載記事はご
覧になりましたか?
テーマは東京オリンピックと自衛隊でしたが、
面白かったですね。
さて例えばこの記事、
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210730/dom2107300002-n1.html
ここで<前回の自衛隊支援について詳述した>本と
して取り上げられたのが
木曜日の連載の著者・渡邉陽子さんのデビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』です。
今日からしばらくこの本についてご紹介しましょう。
公式文書以外で1964年の東京オリンピックと自衛隊
との関わりをここまで追求した書籍はない
と評されるこの本。
まさに今こそ読んでほしい内容です。
本著を読みながら取った、
エンリケの読書ノートをちょっとご覧ください。
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軍人が軍人を評価する「ライフル競技」支援の重圧。
選手と心をひとつにした支援は、自衛隊にしかでき
ないレベルの高いもの。
東京五輪フリーライフル金メダリスト・アンダーソ
ン選手のことば
「今までにこのようにすばらしく運営された大会に
参加したことはない。
用意していた望遠鏡をほとんど使わなかった。標的
はタイミングよく上下され、その操作は機械より正
確で、私はただ冷静に銃を構えるだけでよかった。
世界新記録で優勝できたのは、まったく協力隊員の
おかげである」
国際射撃連合事務総長 チンメンアン氏のことば
「私は50年にわたる射撃歴においてこれほど立派
な協力を見たことない」
射撃競技のジンクスが破られた東京五輪
クレー射撃担当は空自。
競技終了後、主席審判員が支援隊全員の集合を要請
し、「今回のクレー射撃大会はひとつのトラブルも
なく実に立派に行われ、私がいまだかつて見たこと
もないすばらしいものであった。これはすべて自衛
隊の支援がよかったからにほかならない。諸君に空
前絶後の立派な協力に対し、ここに改めて敬意と謝
意を伝えます」と挨拶した。
自転車競技の支援は最も難しかった。
支援担当は伊丹3師団基幹の149名。
何が難しいか?が、すごく意外で興味深い。
まったく問題なく任務を完遂した自衛隊の能力の高
さを実感。
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・・・
国内でこれまで開催されたオリンピック運営に
自衛隊が協力している事実を知る人はほとんどいま
せん。
いまでもそうでしょう。
知っていても
ブルーインパルスが飛んだよね?
表彰式で国旗掲揚してるよね?
くらいではないでしょうか?
渡邉さんによれば、
現役自衛官ですら「1964東京オリンピック支援」
をほとんど知らないそうですから、一般人ならさも
ありなんです。
オリンピックと自衛隊のかかわりをテーマにした
一般向けの本はいまでも見当たりません。
関係機関の報告書や資料はあるんですが、
素人が入手するのは困難ですし・・・
読んでもチンプンカンプン・・・
そんななか、誠に時宜を得た
渡邉さんの『オリンピックと自衛隊 1964-2020』。
自衛隊の協力なしにオリンピックが運営できなかっ
た事実を詳細に丹念に追い、一般人が読める形のよ
みものに丁寧にまとめた本です。
おそらく、この分野で初めて出た一般向けの本でし
ょう。
オリンピックで自衛隊が示した驚くべき支援内容の
事実を知り、わが自衛隊への誇り、そして日本への
誇り、オリンピック自国開催という静かな誇りが、
読み手のこころ奥深くじんわり染みわたってゆく本
です。
1964東京五輪への自衛隊支援について記された本著
ですが、ここに描かれていることは、いま展開中の
支援任務で活かされていることは間違いないでしょ
う。
刊行からいまにいたるも、これを超える五輪自衛隊
支援本はありません。
五輪は4年に一回ですが、東京五輪は生涯一度です。
まさに今が読みごろの本といって差し支えありませ
ん。
『オリンピックと自衛隊』
渡邉陽子(著)
並木書房
https://amzn.to/3ftYILg
エンリケ
追伸
自衛隊の五輪支援とは?
『オリンピックと自衛隊』
渡邉陽子(著)
並木書房
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