配信日時 2021/06/28 08:00

【桜林美佐の「美佐日記」(130)】「プチ苦行」のススメ。課題の先に「いいこと」がある

おはようございます、エンリケです。

今週もどうぞよろしくお願いします!

130回目の美佐日記。

上司や先輩に無茶振りされたり叱られるのは当たり前。
嘆かずくさらず、仲間と時間を味方につけて
前見て進めばいい日は来るさ。

という感覚が私の時代には常識としてありましたし、
その後の展開は実際その通りでした。

が、今はそういう対応はしないできないようです。
見るもの聞くものすべてが薄っぺらいのは、その
ためかもしれません。

さっそくどうぞ。


桜林さんの不朽の傑作
『誰も語らなかった防衛産業』の文庫版が、
潮書房光人新社から
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ではさっそく、
本日の「美佐日記」をお楽しみください。


エンリケ

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自衛隊家族会編)が発売されています。中東シーレ
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桜林美佐の「美佐日記」(130)

「プチ苦行」のススメ。課題の先に「いいこと」が
ある

桜林美佐(防衛問題研究家)

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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』、令和3年6月の今回
は130回目となります。

 前回、自衛官へのワクチン接種が遅れている旨書
きましたが、他の職域接種もワクチン不足で現在滞
っているようで、自衛隊については、さらに遅れる
ことになるのではないでしょうか。

 結局、自衛官に行き渡るのは一番遅くなるのかも
しれません。本当に情けない日本の現実です。

また、日本でまだ接種が行き渡っていない50歳代
の不満が高まっているという報道がありました。

 職域接種で若年層も接種が進んでいるのを横目に、
その枠組みに入らない人にとっては、接種を希望
するかどうかは脇に置いても「取り残され」感があ
るのだと思います。

 ただでさえ、今の日本が抱えている「就職氷河期
世代」、それから生じる「8050」(80歳が5
0歳の子どもを支える)といった問題の主人公世代
である50代への供給が遅れていることは、日本に
とって更なる不幸ではないでしょうか。

 私自身、ずっとフリーランスで生きてきましたの
で、自分がどれほど社会的地位がないか思い知らさ
れてきました。

 例えば住む家を探す時、仮に収入が十分に足りて
いても契約できない賃貸物件が多くありますし、況
や家を買うなんてことはまず不可能です(地方によ
っては可能なのかもしれませんが)。

 そんな現実がありつつも、これまで、あらゆるこ
とが「平等」になるよう、かなり気遣われていたわ
が国において、潜在的な「不公平」感が急速にあら
わになっている今現在なのかもしれません。

 しかし、最近ちょっと感じるのは「問題が生じる
こと」や、何か自分にとっての「不都合が生じるこ
と」はよくないことという考え方が、世の中の主流
になっている傾向です。

 以前、私の好きな米ドラマ『サバイバー 宿命の
大統領』を紹介しましたが、何がいいって、キーフ
ァー・サザーランド演じるトム・カークスマン(い
きなり大統領になってしまった人)のところに次々
に問題や悩みが押し寄せてくるのです。

 これらから逃げずに解決に向け頑張るところが魅
力的なのです。

 でも、若い人の話を仄聞すると、どうも色々な課
題を命じられたりすると、それが苦痛に感じる人が
少なくないようで、オーダーがあまり重なると「パ
ワハラだ!」と言う人もいるようで・・。

 これはとっても勿体ないと思います。せっかくの
成長のチャンスなのに、それを排除しようという力
が働いてしまうなんて。

 もちろん、霞が関の官僚の皆さんのように、もの
すごい過酷な状況に置かれたら、そんなことは言っ
ていられないでしょうけど、少なくとも自分に課せ
られた仕事を全て「嫌なこと」にしてしまったら、
毎日が楽しくないですよね。

ある宗教の偉い人が言っていましたが、自分が大き
なものに生かされていることへの「気づき」や、何
か願いを叶えるため、あるいは悪いことをよけるた
めにも、何かしらの苦行(ハードなものではなくプ
チ苦行)を自分に課すといいと。

 それには何かを「断つ」ことが効果的だといいま
す。例えばお酒、チョコレート、アイス・・・など
と食べ物などと「期間」を決めて挑戦するのがいい
と。

 とはいえ、これって簡単そうでなかなかできない
ものです。

 そんな時にありがたいのは「向こうからやってく
る問題」なのだそうです。「受動的苦行
です。

「受動的苦行」と遭遇したら、わざわざチョコを断
たなくてもいいんです!

 自分だけで解決できなかったら、誰かに助けを求
めることで新たな人間関係の絆ができたり、広がり
もできます。

 しかし普段から苦行を避けてしまっていると、押
し寄せる課題を「その先にいいことがある」なんて
捉えられなくて、本当に苦行になっています。

 プチ苦行に慣れて、楽しんで様々な課題を乗り越
えるのです。

 放送局で働いていた頃は大学生のバイト君たちが
いましたが、彼らにとっては「電話に出る」とか「
コンビニで頼まれたものを買ってくる」「コピーを
取る」などが「プチ苦行」でした。

 携帯、スマホ世代ということで、電話に出たこと
がないんですって!

 どうやったら上手くできるのか、あれこれ試行錯
誤していくうちに段々と成長していました。

 かくいう私も、テレビ番組のADをしていた頃は
上司の無理難題を片付けていました。もし、あの頃
「パワハラ」なんて言葉があったら、こんな貴重な
経験はできなかったことでしょう。
 
 そんなわけで言いたかったのは

・「プチ苦行」をすると自分がブラッシュアップで
きる
・そのために普段から何かしら「プチ苦行」を積極
的に行ない「プチ苦行」に慣れておく
・そうすると、課題に直面しても「受動的プチ苦行」
として楽に乗り越えられる

 以上です!

今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
皆さんにとって素敵な1週間となりますように!


<おしらせ>
●月刊誌『丸』にて「誰も知らないニッポンの防衛産
業」連載中です。コツコツ書いてまいります!
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(さくらばやし・みさ)



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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フ
リーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(P
HP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載中。新刊『誰も語
らなかったニッポンの防衛産業』(産経NF文庫)



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