配信日時 2021/06/10 20:00

【ライター・渡邉陽子のコラム (328)】  防衛装備庁(6)

こんばんは、エンリケです。

防衛装備庁の6回目です。

読み応えあります。

さっそくどうぞ


エンリケ

追伸
東京五輪は一年延期されました。
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』
を読んで思いを馳せます。
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『ライター・渡邉陽子のコラム (328)』

 防衛装備庁(6)

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こんばんは。渡邉陽子です。
最近毎晩のように目が覚めた後もはっきり覚えている夢を見ます。
その内容が夢だけに支離滅裂なのですが、結構おもしろいのです。
たとえば友人とその会社が「プロフェッショナル」というテレビ番
組で取り上げられたり(起きてからもしばらく信じていたほどリア
ルでした)、友人と東北(と思われます)にいて、帰路、電車もバ
スも東京までの直行便がなく「仙台までしか行かないんだよね」と
相談していたり、エレベーターに乗ろうとしたら揺れたので「あ、
揺れてるから乗らないほうがいいな」と思って目が覚めたら本当に
地震だったり、大学サッカー部の部員(なぜか男子チーム)として
合宿先に向かう道中がスリリングで、貸し切りの路線バスは海岸沿
いどころか海の中を走ったり、けもの道を歩いたり、ブロックを積
み上げただけの細い道を進んだり……
一晩にいくつかの夢を見る日もあるので大忙しです。ほとんどの夢
で出かけているので、出かけたい願望が夢に出ているのかもしれま
せんね。



雑誌記事のお知らせです。

「丸」7月号に「日本の無人機最新レポート」が掲載されました。
竹内修氏の巻頭グラビアページと合わせてお楽しみいただければ幸
いです。ドローンは戦闘を変え、災害で命を救い、宅配便にもタク
シーにもなり……ものすごい可能性を秘めていて、知るほどに面白
く、空恐ろしくもあります。まずは国産ドローン頑張って欲しいで
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「PANZER」7月号に「神は賽子を振らない 第32代陸上幕僚長火箱芳
文の半生」第27回が掲載されました。福島第一原発の状況を政府な
どから一切知らされないまま迎えた14日朝。3号機で起きた水素爆
発で、初めて火箱氏は原発が危機的状況にあることを知ります。翌
日、ヘリ放水の打診がありました。https://amzn.to/3fj8ikq

「正論」7月号に「われらの女性自衛官」第4回が掲載されます。
今回は航空自衛官の整備幹部。防大1期生であり、防大生の長女、
高校3年生の息子たち(双子!)のお母さんでもあります。取材時
は空幕勤務でしたが、現在は那覇の第9航空団整備補給群司令とし
て約700名の隊員を率いています。https://amzn.to/3oKDWKK



■防衛装備庁(6)

防衛省装備庁の任務の紹介の続きで、今週は3番目に掲げられてい
る「技術力の強化と運用ニーズの円滑・迅速な反映」についてご紹
介します。
技術力強化については、厳しさを増す安全保障環境を踏まえた上で
の技術的優位を確保することが重要です。その上で、優れた装備品
の創製を可能とするために、先進技術動向の把握と、それを踏まえ
た将来の研究開発の方向性を示す技術戦略の策定、国内外の研究開
発関連組織との連携、先進的なデュアルユース技術の積極的な取り
込みなどを推進し、研究開発事業を通じた技術力の強化を図ります。
また、プロジェクト管理を通じた装備品取得の一連のプロセスにお
いて、運用ニーズを円滑・迅速に反映させます。

ここで注目したいのがデュアルユース技術です。
技本部長時代の渡辺氏は「最近の先端技術というのは軍事と民事の
違いが昔ほどなくなっており、特にIT分野ではその傾向が顕著。
また、日本は素材の技術が素晴らしいが、それは軍事用と民生用の
どちらにも使うことができるデュアルユース技術である。そういっ
た技術をいかに早く取り入れていい装備を作るかというのがわれわ
れの使命なので、今後ますます大学や研究機関との協同は欠かせな
いものとなっていく」と述べていました。2016年度に約3億円の予
算で安全保障技術研究推進制度がスタート、デュアルユース技術の
活用に向けて具体的に動き始めました。

ここで登場した安全保障技術研究推進制度とは、装備品への適用面
から着目される大学、独立行政法人の研究機関や企業等における独
創的な研究を発掘し、将来有望な研究を育成するためのファンディ
ング(競争的資金)制度です。
防衛省が掲げた研究テーマに対して広く外部の研究者の方からの技
術提案を募り、優れた提案に対して研究を委託するものです。そし
て得られた成果については、防衛省が行なう研究開発フェーズで活
用することに加え、デュアルユースとして委託先を通じて民生分野
で活用されることを期待するというものです。
2015年7月8日から8月12日まで本制度の公募を初めて行なったとこ
ろ、大学等58件、公的研究機関(独立行政法人、特殊法人又は地方
独立行政法人)22件、企業等29件の、計109件の応募がありました。
その結果、国立研究開発法人理化学研究所、富士通、神奈川工科大
学、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構、パナソニック、国立
研究開発法人海洋研究開発機構、東京電機大学、豊橋技術科学大学、
東京工業大学の課題が採択研究課題に決定。
1件あたり1年で最大3000万円ほどの委託金額で、研究期間は1~3年
となります。
残念ながらデュアルユースを拒む大学は少なくありません。東京大
学もそのひとつです。軍事産業の片割れになりたくない、軍事に応
用される研究に協力したくない、学生の教育テーマに軍事が関わる
のはふさわしくないなど、ノーと言っている大学の言い分は似てい
ます。一方、優秀な学生がいても限られた予算では思うような研究
ができないというもどかしさを抱いていた大学にとっては、民生分
野でも活用できる研究を進められる大きな機会です。
プログラミング言語も軍事なくして語れません。たとえば1954年に
誕生したフォートランという世界初の高級プログラミング言語は、
弾道計算にも優れている言語として知られています。人工衛星の進
化にも軍事は大きく関わっています。
「防衛省」「自衛隊」と聞いただけで拒否反応を示さず、広く、そ
して長い目で、いかに学生たちによりよい研究の機会を提供できる
か考えて欲しいものです。



(つづく)



(わたなべ・ようこ)





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□著者略歴

渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
 
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。


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