配信日時 2021/05/31 08:00

【桜林美佐の「美佐日記」(126)】自衛隊の良い所をもっと報じて!

おはようございます、エンリケです。

今週もどうぞよろしくお願いします!

126回目の美佐日記。

盛りだくさんの楽しい話です。

さっそくどうぞ。


さて、桜林さんが台本づくりを担当したラジオドラマ
『コロナという危機・あなたは誰と乗り越えますか?』
聞かれましたか?
再放送が、radikoではまだ1週間聞けます。ぜひどうぞ。
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また桜林さんの不朽の傑作
『誰も語らなかった防衛産業』の文庫版が、
潮書房光人新社から
『誰も語らなかったニッポンの防衛産業』
という名で出ました!

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ではさっそく、
本日の「美佐日記」をお楽しみください。


エンリケ

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『自衛官が語る災害派遣の記録』に続く、第2弾
『自衛官が語る海外活動の記録』(桜林美佐監修・
自衛隊家族会編)が発売されています。中東シーレ
ーンの安全確保をめぐって新たな自衛隊派遣が行わ
れているこの時期にタイミングを合わせたような出
版です。現地で自衛官たちが何を思い、どのような
苦労をして、任務をこなしてきたか、25人の自衛
官のリアルな体験記です。

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桜林美佐の「美佐日記」(126)

自衛隊の良い所をもっと報じて!

桜林美佐(防衛問題研究家)

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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』、令和3年6月の今回
は126回目となります。

 前回の自衛隊大規模ワクチン接種について、予備
3曹のMさんから感想を頂戴しました。

 「かろうじて同じ日本語を使うとはいえ・・・言
いえて妙です。予備自補訓練の時や、予備自訓練招
集の時に出てくる言葉がわかりませんでした。」 

ということで、具体的には「ケッセツ」「圧して」
「着眼」「当初」といった言葉を挙げて頂きました。
ありがとうございました!

ありますよね、一般的に使われているのと違う意味
になっているワードが自衛隊には。

しかし、芸能界の人が「ケツカッチン」とか「わら
って(片付けること)」とか「やおやにして(斜め
に立てること)」などと言っても、あーこの人は業
界の人なんだということで、カッコいいなどという
認識すらされそうですが、自衛官だとどうなんでし
ょうか。

「あの人、日本語おかしい!」

なんてことにならないよう、祈っています(もはや
祈るしかできないので)。

今回の大規模接種でせっかく民間の人たちと一緒に
仕事をするわけですから、お互いに良い刺激になる
といいと思うのですが、コロナのご時世では親交を
深めることがなかなか難しそうですよね。

本来の自衛隊であれば「まずは懇親会」というとこ
ろでしょうが、そうもいかないでしょうから残念な
ところです(私は呼ばれるわけではありませんが!)。

東京の会場では受付のシステムトラブルが発生した
ということでした。

「長蛇の列ができた」「車いすの人もいた」などと
意地悪っぽく報じられ、幹部自衛官の方が「お待た
せして申し訳ありません!」と言う姿がテレビで映
し出されていました。

この様子を「制服姿の職員が案内していた」と書い
ている紙面もありました。

「制服姿の職員」って・・・、何??
どう見ても「自衛官」だろーっ!

と、テレビを観ながら新聞を読みながら、いくら叫
んでも虚しく部屋に響くばかり。

こんな時ほど、私が65歳以下であることを残念に
思ったことはありません。もし、会場にいたら率先
してインタビューに応じ「ここまで面倒みてもらい
心から感謝しています!しかし、メガホン持って案
内しているのは階級を見たらどうやら士官のお方の
ようじゃないですか、こんなことまでさせていいん
でしょうか。なんだか恐縮ですよ」

と答えたことでしょう。

いや、もしかしたらこうしたコメントをしている方
もおられるかもしれません。

テレビなどからはとかく苦言ばかり聞こえてくるの
は、相変らずメディアの「反体制」「反政府」が方
針になっているに違いないと思わざるを得ません。

実際に自衛隊の大規模接種会場でワクチン接種を済
ませた方はこのように現場の様子を教えてくれまし
た。

「素晴らしい受付と流れるようなライン」

「自衛隊式の細部まで良く考慮した運営」

拍手!

動線を作るのは自衛隊の得意技だと思いますので、
そういう良い所をもっと報じて欲しいですね。

一つ「確かにあるかも・・」と思ったこともありま
した。

トラブル発生で復旧を待っていた人が「ぜんぜん説
明がないんですよ」と言っていたことです。

「説明がない」

それは自衛隊ではありがちかもしれません。こんな
話があります。

自衛官Aさんは大腸カメラを自衛隊病院で受けるこ
とになりました。

大腸検診といえば、民間の病院では細かい注意書き
や、中にはビデオまで見せて検査前の注意を徹底さ
せる病院もあります。

特に食事です。3日前~前日までの間、OKなもの
NGなものが丁寧に説明されます。

しかし、その自衛隊病院では、前日の夜9時までに
食事を終わらせるようにという紙が1枚渡されただ
けで全く説明がありませんでした(「言わずもがな」
なのかもしれませんが)。

悲劇?は前夜に起こりました。

Aさんの妻は前日の夕食に、普段は野菜しか入って
いないのに、よりによって分厚いお肉入りのシチュ
ーを作ったのでした(しかも焦げている)。

かくしてAさんは翌日、病院で丸一日奮闘しなくて
はならず、あわや出直すことになりそうでしたが、
気合いでなんとか検査にたどり着いたそうです。

ということで、些か締まりの悪い事例をご紹介しま
したが、一般の方々は自衛官のように逞しいわけで
はありません。

そして、一般人はこの妻のように「説明がなかった
から悪いんだ!」と人のせいにする(人もいます)。

過保護は自衛隊医療にはない概念だと思われますが、
ここはぜひ、十分すぎるほどの説明を、ひとつ、
お願いいたします~~。

さて、最近嬉しいニュースがありました。

「防衛省は5月26日、更新により不要となった災
害用に備蓄しているペットボトル飲料水をフードバ
ンク団体などに提供すると発表した」

とのこと!

防衛省では、防衛省市ヶ谷庁舎で7月7日以降に引
き渡すということで、フードバンク団体などからの
提供申し込みを募っているそうです。

 やった~!

動いて下さった方には感謝の気持ちでいっぱいです
(私は全く関係ありませんが)。

そして、もう一つのニュース。

転んで負傷し縫った足、やっと抜糸できました。7
針縫っていました。

以上です!今日も最後までお付き合い頂きありがと
うございました!


<おしらせ>
●月刊誌『丸』にて「誰も知らないニッポンの防衛産
業」連載中です。コツコツ書いてまいります!
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●会員制月刊誌『テーミス』でも自衛隊ルポを連載中
です! http://www.e-themis.net/

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いる「国防ニュース最前線」、今週も伊藤俊幸・元
海将に解説をして頂きます!
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(さくらばやし・みさ)



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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フ
リーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(P
HP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載中。


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(代表・エンリケ航海王子)
 
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