配信日時 2021/04/26 08:00

【桜林美佐の「美佐日記」(122)】一緒に帰ろう!──犬と猫とともにアフガンから帰還……

おはようございます、エンリケです。

今週もどうぞよろしくお願いします!

122回目の美佐日記。

ビリ―ジョエルの「ザンジバル」を聞きながら
メルマガを作っています。

きょうもタイムリーな話題ですね。

なお、桜林さんの不朽の傑作
『誰も語らなかった防衛産業』(並木書房)
の文庫版が発売されました。
潮書房光人新社から『誰も語らなかったニッ
ポンの防衛産業』という名で出ています。

まだの方はぜひご一読を。
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すでに読んだ方も、文庫でもう一冊!
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ではさっそく、
本日の「美佐日記」をご覧ください。


エンリケ

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『自衛官が語る災害派遣の記録』に続く、第2弾
『自衛官が語る海外活動の記録』(桜林美佐監修・
自衛隊家族会編)が発売されています。中東シーレ
ーンの安全確保をめぐって新たな自衛隊派遣が行わ
れているこの時期にタイミングを合わせたような出
版です。現地で自衛官たちが何を思い、どのような
苦労をして、任務をこなしてきたか、25人の自衛
官のリアルな体験記です。

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ご意見・ご感想はコチラから
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桜林美佐の「美佐日記」(122)

一緒に帰ろう!──犬と猫とともにアフガンから帰
還……


桜林美佐(防衛問題研究家)

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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』、令和3年4月の今回
は122回目となります。

かれこれ10年余前に書きました『誰も語らなかっ
た防衛産業』(並木書房)の文庫版が発売になりま
した。潮書房光人新社から『誰も語らなかったニッ
ポンの防衛産業』です!改めまして、こちらもどう
ぞよろしくお願いいたします!

 さて、バイデン大統領は「アメリカの最も長い戦
争を終わらせる時だ」と、アフガニスタンに駐留す
る米軍を、9月11日までに完全撤退させると表明
しました。

 ちょうど同時多発テロから20年の節目の日とな
ります。

 これに伴い、多くの軍人とともに犬たち、猫たち
も米国に渡ることになるかもしれません。

 駐留先で出会った動物を置き去りにはできないと、
故郷に連れて帰る米軍兵士が少なくないのだそう
です。

 最近も2匹の犬と2匹の猫とともに帰還すること
を決めた人の話が「星条旗新聞」に掲載されていま
した。

 とはいえ、これは誰もが簡単にできることではあ
りません。費用がかなりかかるのです。

 海外に動物を輸送するためには、犬が約5000
ドル、猫が約3000ドルだそうで、1匹あたり日
本円で30万円~50万円必要ですから、これは相
当な決心が必要です。

 それでも、多くの皆さんが迷うことなく可愛い彼
や彼女たちを連れ帰るのだそうです。

 2年ほど前に、こんな呼びかけがあったことを覚
えています。

 陸軍所属の方がアフガン駐留中に大の仲良しにな
った茶トラの子猫サリーを米国に連れて帰るために
必要な費用をクラウドファンディングで募ったとこ
ろ、目標の3000ドルをすぐに上回り、100万
円ほど集まったのでした。

 5回目の海外駐留地アフガンで建築現場のエンジ
ニアとして活動していたダニエルさんは、ある日、
日向ぼっこをしていた4匹の子猫と出会いました。
 
 近寄って行くと、3匹は逃げてしまいましたが、
茶トラの1匹だけダニエルさんに寄ってきてお膝に
飛び乗ったのです。
 
 昼休みになるとこの子猫に会いに行ったダニエル
さん、この子をサリーと名付け一緒に暮すようにな
りました。実は猫アレルギーだったダニエルさんで
したが、同居を始めたのです。

 しかし、帰国の時がやって来ます。連れて行くこ
とは費用の問題や、検疫など様々な壁がありました。
しかし、ダニエルさんはサリーに言いました。

「一緒に帰ろう!」

 寄付を募ってみたところ思いがけず多くのお金が
集まったことで、ダニエルさんはサリーの妹猫も連
れて行くことにし、また不妊手術やワクチンなどの
必要な医療ケアもできたそうです。

 このように、共に帰還することになる犬や猫はこ
れまで1000匹以上に上っているといいます。

 従軍兵士の動物たちを保護するためのNOWZA
Dという組織もあって、創設したのは元イギリス海
兵隊員のペン・ファージングさんという方です。

 ペンさんは、18才のときに英海兵隊に入隊し、
20年以上にわたりイラクやアフガニスタンでの任
務に就いていました。自身が経験した戦地での犬と
の出会いが同氏の運命を変え、ボランティア団体「
ナウザード・ドッグズ・チャリティ」を設立。アフ
ガニスタンの動物たちを救う活動に従事しているそ
うです。
 
 それにしても、従軍兵士のみならず従軍兵士の相
棒たる動物たちのサポート組織もあるなんて、本当
に軍人支援の層の厚さといいますか、考え方の違い
を感じます。

 海を渡って米国の地に降り立つ犬や猫たちが、新
天地で幸せいっぱいでありますように!


<おしらせ>
●月刊誌『丸』にて「誰も知らないニッポンの防衛産
業」連載中です。コツコツ書いてまいります!
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●会員制月刊誌『テーミス』でも自衛隊ルポを連載中
です! http://www.e-themis.net/

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いる「国防ニュース最前線」、今週も伊藤俊幸・元
海将に解説をして頂きます!
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(さくらばやし・みさ)



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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フ
リーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(P
HP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載中。


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(代表・エンリケ航海王子)
 
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