配信日時 2021/03/25 20:00

【ライター・渡邉陽子のコラム (318)】  海上自衛隊幹部候補生学校(14)

こんばんは、エンリケです。

「海上自衛隊幹部候補生学校」の14回目です。

候補生インタビューの二回目です。


それにしても心配です、、、

さっそくどうぞ


エンリケ


追伸
東京五輪は一年延期されました。
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』
を読んで思いを馳せます。
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『ライター・渡邉陽子のコラム (318)』

 海上自衛隊幹部候補生学校(14)

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こんばんは。渡邉陽子です。
幼少時から耳鳴りは当たり前の症状だったのですが、この1年「在
宅」「ひとり」という環境が例年より長かったせいか、初めて耳鳴
りを「うるさいな」と思うようになりました。これを書いている今
も、もちろん鳴っています。あまりにうるさいので検索してみたら、
いろいろな対処があることを初めて知りました。治るとか緩和する
とかも思っていなかったので、検索すらしたことがなかったのです。
人と話しているときがいちばん聴こえないので、緊急事態宣言も解
除されたことですし、人と会話する機会が増えるといいなと思って
います。


記事掲載のお知らせです。

『PANZER』4月号に「神は賽子を振らない 第32代陸上幕僚長火箱
芳文の半生」第24回が掲載されました。ついに陸幕長時代に突入で
す。削減を続ける防衛予算、人員になんとか歯止めをかけようと奔
走し希望が見えてきたとき、政権交代でどんでん返し。陸幕長とし
ての力の限界を痛感し……詳しくは本誌をご覧いただければ幸いで
す。https://amzn.to/3sBCv23

『丸』3月号の特集で「自衛隊無人機事情」、「世界の軍備」で第
12ヘリコプター隊の記事が掲載されました。https://amzn.to/3oky4pL

『正論』で始まったばかりの連載「われらの女性自衛官」は、緊急
事態宣言のため取材ができず4月号は休載です。ただ巻末の編集後
記に当たる「羅針盤」で、編集長に連載の紹介をしていただいてい
ます。https://amzn.to/37X9qWW


■海上自衛隊幹部候補生学校(14)

5名の候補生たちへの質問、続きです。

<回答者のプロフィール>
Kさん(男性) 防大卒 潜水艦・艦艇希望 23歳
Oさん(女性) 防大卒 航空装備・研究科希望 23歳
Fさん(女性) 一般大学大学院卒 航空(戦術航空士)希望 25歳
Hさん(男性) 一般大学卒 航空装備希望 28歳
Iさん(男性) 一般大学卒 潜水艦希望 25歳

Q3 現在受けている教育の感想は?
Hさん 部内出身だからこそ思うのかもしれませんが、ここでは筆
記試験がとても多いんです。実際に艦に乗っているときは、試験の
ために覚えたことがダイレクトに役立つとは限らないので、ちょっ
と意外でした。意味あってこういうカリキュラムになっているんで
しょうが、もっと術科に重点が置かれているのかと思っていました。
※この発言の後、ぽつりと「もっと術科に重点を置いたカリキュラ
ムだったら、僕らが卒業した後、だいぶ楽なんじゃないかな……」
と。年長者のベテラン海曹と新米の3尉では、知識も経験も海曹に
はかないません。幹部自衛官なら誰もが通る道とはいえ、なかなか
つらいものがありますよね。とはいえHさんは部内出身なので、今
回の回答者の中で唯一現場を知る人。そのHさんだからこそ、幹候
での教育と現場とのギャップを感じることができたのでしょう。

Iさん 確かに江田島に来る前は、艦上で学んだり経験して体で覚
えたりするといったことを想像していたのですが、実際は試験が多
く、艦と直結していないような試験もあります。学ぶ内容について
は、入校前のイメージと随分違いました。

Kさん 防大時代は勉強というと大学の勉強と同じ色合いもあった
し、私は文系だったせいかよりその傾向が顕著だったかもしれませ
ん。それが江田島に来てみると暗記ものが多く、「今はこの部分は
理解するというよりもとにかく暗記しろ」という指導を受けること
もあります。それが勉強というイメージとうまく結びつかずにとま
どうこともありましたね。

Oさん 防大時代にも思ったのですが、海上は陸や空に比べて覚え
ることが多くて大変だなと。航空だと3枚程度のテストが、海上だ
と10枚もあって「ええっ!?」と(笑)。試験時間も海上だけずば抜
けて長かったんですよ。ただ航空については、専門的すぎるので防
大では広く学ぶということが難しいという理由もあるらしいですね。

Fさん 私の場合は特に疑問を感じず、組まれたカリキュラムをし
っかりやっていれば必要なことが身に付くのかなと思って、とりあ
えずいい成績を取ろうと頑張ってきました。ちょっと不満なのは、
防大出身の1課程と一般大出身の2課程では、専門科目と英語の比
率が違うことです。防大出身の1課程では4年間勉強をしてきたと
いうのがありますが、私のいる2課程は、ここでの1年で防大出身
に追いつかないといけないので、結果として英語の時間が少ないん
です。英語ももっと勉強したいですね。

教場で学んだことが現場で役立つとは限らないというのは、海自に
限らず陸や海、そして一般企業においてもあることですね。少し意
外だったのが、「とにかく暗記しろ」という指導。覚えなければい
けないことが山のようにあるからこそ、暗記する根拠や他項目との
つながりなどを教えることが大切だと思うのですが……ただただ暗
記しただけのことって、忘れやすい気がするのです。個人的見解で
した。

質問は次週も続きます!




(つづく)



(わたなべ・ようこ)


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□著者略歴

渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
 
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。


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