こんばんは、エンリケです。
「海上自衛隊幹部候補生学校」の13回目です。
きょうから候補生インタビューです。
人が見えると部隊・組織が身近になりますね。
さっそくどうぞ
エンリケ
追伸
東京五輪は一年延期されました。
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』
を読んで思いを馳せます。
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『ライター・渡邉陽子のコラム (317)』
海上自衛隊幹部候補生学校(13)
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こんばんは。渡邉陽子です。
新型コロナウイルスの影響で仕事が減ってから、仕事以外のことで
初めて取り組んでみたものがあります。その結果、自分がいかに仕
事を好きかということを知りました。もちろん仕事が好きだという
ことは以前からわかっていましたが、「これほどまでに好きだとは
!」と驚くレベルであることを知ったのです。それに改めて、当た
り前のことですが、仕事を好きでいるためには努力もしなければな
らないということも再認識しました。
Kさま
教官をされていたのですか。海と空の文化の違い、肌で感じられた
ことでしょうね。「航空機好き」が私が自衛隊と関わることになっ
た原点なので、パイロットにはいまだに強烈な憧れがあります。メ
ッセージありがとうございました。
記事掲載のお知らせです。
『PANZER』4月号に「神は賽子を振らない 第32代陸上幕
僚長火箱
芳文の半生」第24回が掲載されました。ついに陸幕長時代に突入
で
す。削減を続ける防衛予算、人員になんとか歯止めをかけようと奔
走し希望が見えてきたとき、政権交代でどんでん返し。陸幕長とし
ての力の限界を痛感し……詳しくは本誌をご覧いただければ幸いで
す。
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『丸』3月号の特集で「自衛隊無人機事情」、「世界の軍備」で第
12ヘリコプター隊の記事が掲載されました。
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『正論』で始まったばかりの連載「われらの女性自衛官」は、緊急
事態宣言のため取材ができず4月号は休載です。ただ巻末の編集後
記に当たる「羅針盤」で、編集長に連載の紹介をしていただいてい
ます。
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■海上自衛隊幹部候補生学校(13)
起床から就寝まで分刻みのスケジュールを走ってこなす、未来の幹
部たち。
その厳しい生活は覚悟の上で入校したのか、あるいは想像よりもは
るかにきついのか? そんな疑問を5名の候補生たちに聞いてみま
した。
<回答者のプロフィール>
Kさん(男性) 防大卒 潜水艦・艦艇希望 23歳
Oさん(女性) 防大卒 航空装備・研究科希望 23歳
Fさん(女性) 一般大学大学院卒 航空(戦術航空士)希望 2
5歳
Hさん(男性) 一般大学卒 航空装備希望 28歳
Iさん(男性) 一般大学卒 潜水艦希望 25歳
Kさん、Oさんは防大卒の同期。
Fさんは教育大学の大学院卒で、希望している戦術航空士とは哨戒
機P-1やP-3Cに搭乗して戦術指揮を取るTACCO、通称「タコ」と
呼ばれます。タコとパイロットと階級の高い方が機長になります
(機長=パイロットのイメージがありますが、そうとは限りませ
ん)。
Hさんは部内出身、曹候補士として入隊したので(現在は廃止され
ている制度です)、すでに7年の部隊勤務経験がある既婚者。
Iさんは一般大学出身。学生結婚しているので、この選択を妻も賛
成してくれたということなのでしょうね。
Q1 入校前に抱いていた幹部候補生学校のイメージは?
Kさん 「防大出身だと江田島の厳しさを知っているだけに、防大
を卒業するのが憂鬱じゃなかった?」と聞かれることもありました
が、私はむしろ早く卒業してここに行きたかったです。というのも、
教育期間はどんどん終わらせて、1日も早く部隊で勤務したいと
思っていたので。
Oさん 私は航空自衛隊希望が通らず海上になったという流れもあ
ったせいか、防大卒業後に江田島に行くのはちょっと怖いなと怯え
ていました(笑)。ただ海上にも航空要員があるので、その後の切
り替えは早かったです。
Fさん 私の場合、江田島に対してはとにかく厳しいところという
イメージを持っていました。入校前に海上自衛官だった方とちょっ
とお話しする機会があり、その方から「ああ、江田島行くんですか!
それはぜひ頑張ってくださいね!」と言われたことで、よりその思
いが強くなりました。
Hさん 私はもともと呉の部隊出身なので、幹部候補生学校の厳し
さは十分聞いていました。ただ、幹部になるには誰もがかならず通
らなくてはならない道だし、現在の幹部はみんな江田島での1年間
をやり遂げているわけなので、厳しいながらもなんとかなるかなと
思っていました。
Iさん 私にとっては江田島イコール海軍兵学校という感じでした。
入校前に一度研修で江田島を訪れ、先輩にあたる方々の話を聞く
機会があったんですが、その話を聞いて「ここはやっぱり厳しいと
ころなんだな」という認識を新たにしました。
Q2 一般大学を卒業した人は、なぜ海上自衛官になろうと思った
んですか?
Iさん 祖父は旧海軍、父も海上自衛官だったので、結構自然な流
れで「大学卒業後は自分もこの道に進もう」と決めていました。
Fさん 私も祖父が旧海軍出身だったり、身近に海軍兵学校の先生
をされていた方がいたりしました。また、海のそばで育ったので海
も身近な存在です。幸い、両親も応援してくれました。
Hさん 大学生の頃は普通に就職活動もしたんですけど最終的には
自衛隊を選び、そのときは補士で入隊しました。陸海空の中では海
が好きだから海上を選んだんですが、実は自衛隊に入る前にちょう
ど『坂の上の雲』を読んでいて、海上がいいなあと(笑)。海士と
して勤務していたときは決まったことを繰り返すだけの作業が多く、
それにはスペシャリスト養成という目的があってのことだったん
ですが、物足りなさも感じたんです。そこで、幹部だったらいろい
ろな部隊を回れるなと思い、一般幹部候補生の試験を受けてみよう
と思いました。
次週に続きます。
(つづく)
(わたなべ・ようこ)
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□著者略歴
渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。
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