おはようございます、エンリケです。
今週もどうぞよろしくお願いします!
116回目の美佐日記。
先週もそうでしたが、今週の記事も
視野が広がる内容ですね。
千年に一度レベルの価値観大転換の真っただ中にあ
る今、視座を複数持ってものごとを多元多面立体的
に眺める姿勢は生き抜くうえで極めて重要、とわた
しは思っています。
とはいえ同じ内容でも、
伝える人によって
聞く耳を持てるか否かは変わるものです。
その意味で、
桜林さんに書いていただけることが
実にありがたいですね。
さっそくご覧ください。
エンリケ
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今年4月に刊行された『自衛官が語る災害派遣の記
録』に続く、第2弾『自衛官が語る海外活動の記録』
(桜林美佐監修・自衛隊家族会編)が発売されてい
ます。中東シーレーンの安全確保をめぐって新たな
自衛隊派遣が行われているこの時期にタイミングを
合わせたような出版です。現地で自衛官たちが何を
思い、どのような苦労をして、任務をこなしてきた
か、25人の自衛官のリアルな体験記です。
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ご意見・ご感想はコチラから
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桜林美佐の「美佐日記」(116)
日本は「奴隷商品」の輸入大国……
桜林美佐(防衛問題研究家)
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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』、令和3年3月の今回
は116回目となります。
3月になり、卒業や転勤などの季節になったわけで
すが、ハタと気付くと「一度もマスクなしの顔を見
ていない」でお別れということになっていませんか?
こちら(埼玉)に来て、よく買い物に行くお店の人
と仲良くなって、お喋りしているのですが、そうい
えば鼻から上しか見たことがないんですよね・・。
また最近、オンライン講演の依頼などがあり、Zoom
で打ち合わせする機会が立て続けにあったのですが、
背景をどこかの景色にしている相手だと私にとって
はすごく違和感があります。SF映画みたいでなんだ
か不気味に思うのは私だけなのでしょうか・・。ま
だまだ慣れない生活ですね~。
さて、以前にも、米国が「ウイグル人権法」を施行
し、米国企業に対して強制労働など人権侵害に関与
した中国人や企業との関係を断ち切るよう求めてい
ることをお伝えしました。
その一方で日本は、新疆ウイグル自治区の強制労働
から利益を得ているのは、アパレル業界全体と言っ
ていいほどだということも書きました。
米政権では中国の対ウイグル族政策を「ジェノサイ
ド」認定し、各国からも2022年に予定されてい
る北京冬季五輪のボイコットや開催地変更の動きが
出てきています。
日本のアクションが非常に問われるところです。
そして、私たちは、ウイグル問題のみならず、他の
人権問題においても、無意識に「加害者」になって
いるものを早急に掘り出していく必要がありそうで
す。
今年は、国連決議により「児童労働撤廃国際年」に
位置付けられています。日本では児童労働なんて関
係なさそう、などと思ったら大間違いのようです。
日本は「奴隷商品」の輸入大国だというのです。
いわゆる「現代奴隷」が生産に関与した産品の輸入
額ランキングというのがあり、日本はG20諸国の
中で米国に次ぎ第2位なのです。
具体的な品目には電子機器や衣類、魚、カカオ、木
材などで、私たちは日常にこうした商品を購入こと
で、間接的に児童労働や強制労働などを助長してし
まっているというのです。
チョコやコーヒーをよく見ると「国際フェアトレー
ド認証」マークが入ったものがありますが、これは
児童労働などへの配慮や、環境保護、公正価格での
取引といった基準を満たしていることを示していま
す。
翻れば、このマークがないものは、どのような人が
どのような労働環境下で作っているか分からないと
いうことです。ほとんどの商品がこちらに分類され
ますよね。
そもそも「フェアトレード」の認知度も低く、ある
いは知っていても関心がないのか、その消費量は欧
米に比べて極端に少ないそうです。世界で1兆円を
超えると言われる国際フェアトレード認証製品市場
の中で、日本はわずか1%の規模。これはイギリス
の21分の1、ドイツの14分の1だそうです。
ガーナなどカカオの生産地では子供の人口の約50
%が児童労働に従事させられているといいます。
児童労働は1億5200万人にも上るといい、日本
の人口を超える世界の子どもが学校に通うこともな
く働かざるを得ない環境に置かれているのです。
こうしたことは、日本から見れば「遠い国のできご
と」のようですが、実際に日本人が消費している商
品が児童労働によるものだということは恐るべき事
実ではないでしょうか。
これを知ると、衣類もチョコもコーヒーも「安いか
らちょっと買ってみるか」という気軽な動機では、
もはや購入できませんよね・・。私たちは、こうし
た世界的意識改革の真っただ中に生きていると言っ
てよさそうです。
<おしらせ>
月刊誌『丸』にて「誰も知らないニッポンの防衛産
業」連載中です。コツコツ書いてまいります!
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会員制月刊誌『テーミス』でも自衛隊ルポを連載中
です!
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3,YouTubeチャンネルくららで毎週土曜に
アップしている「国防ニュース最前線」、今週も伊
藤俊幸・元海将に解説をして頂きます!
※2月13日にアップされた「コロナ禍で分かり合
えないのは○○が足りないから」は、とても好評で
した(私の周囲だけかもしれませんが)。かつての
陸幕広報室の様子も語られています!
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(さくらばやし・みさ)
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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フ
リーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(P
HP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載中。
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