こんにちは、エンリケです。
久しぶりに
爽快痛快、欣喜雀躍な気分を
味わえました。
さっそくどうぞ。
エンリケ
追伸
桜林さん、お祝いのお言葉ありがとうございます!
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今年4月に刊行された『自衛官が語る災害派遣の記
録』に続く、第2弾『自衛官が語る海外活動の記録』
(桜林美佐監修・自衛隊家族会編)が発売されてい
ます。中東シーレーンの安全確保をめぐって新たな
自衛隊派遣が行われているこの時期にタイミングを
合わせたような出版です。現地で自衛官たちが何を
思い、どのような苦労をして、任務をこなしてきた
か、25人の自衛官のリアルな体験記です。
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桜林美佐の「美佐日記」(99)
エールと学術会議──見分ける力が問われている
桜林美佐(防衛問題研究家)
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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』は令和2年11月の今
回で99回目です。
まずは、メルマガ「軍事情報」20周年、まこと
におめでとうございます! 私のこの下らない身辺
雑記まで仲間に加えて頂き恐縮するばかりですが、
図々しくこれからも書かせて頂ければと思っており
ます。よろしくお願い申し上げます!
最近、モーニング・コーヒー・ミーティングがマ
イブームになっています。簡単に説明すると、これ
は、近くにお仕事で来られた方をつかまえてお茶す
るというものです(まじめに解説するほどのことで
はありませんが)。
ランチだと、ついつい長くなってしまったりして、
お互い午後の仕事の時間に影響することになります
が、朝コーヒーなら1日を有効に使えます。あと、
食事しながらだと食いしん坊の私の場合は食べ物に
多くの意識が注がれてしまい、話がそっちのけにな
りがちでして・・・汗。
そんなわけで、秋の木々を眺めながら朝のおでか
けを楽しんでおります。
朝と言えば、NHKの連続テレビ小説『エール』
が話題ですね。
産経新聞の「風を読む」に乾正人・論説委員長が「
NHKさん大嘘はダメです」と題して書いていまし
たが、タイトルに思わず笑いました。
曰く「フィクションを錦の御旗として、史実には
ないこと(つまり、捏造された物語)をドラマの中
核に据えれば、結果として事情を知らない大多数の
視聴者を騙し、間違った歴史観を植え付けることに
なる。作曲家の古関裕而をモデルにしたNHK朝の
連続テレビ小説“エール”は、残念ながら後者に属
する」
本当に「見分ける力」が問われますね。ただ、こ
のドラマでは、好きな音楽が、しかも多様なジャン
ルのものが、たくさん歌われていますので、私には
それが一番の魅力です。
古関裕而が軍歌をたくさん作り、若者を戦地に送
り出したことを悔やんでいるというような設定は、
いかにもありがちで、最初から想定内でしたので、
私としては驚きもしませんでしたが、確かに恐ろし
いのは、これを「事実」だと思って観ている人もい
るということです。もしかしたら、あなたのお隣に
もいるかもしれません(ひえっ!)。注意喚起しま
しょう!
余談になりますが、『長崎の鐘』がこのドラマか
ら流れてきて、思い出したことがあります。それは、
東日本大震災の後に松島基地を訪れた時のことです。
そこまで行く道路には津波で流されたものが積み
重なり、コンビニなどのお店もみんな壊れていまし
た。本当に暗澹たる気持ちでした。
基地に着くと、かろうじて売店が営業していて、
食べ物を持っていなかった私はそこで棚に残ってい
たパンを手に入れました。その時に、なぜか、お店
に置いてあったラジオから『長崎の鐘』が流れてい
たのです。
もう完全にそこが戦後、焼け野原になった光景に
見えてきました。
私は驚いて一緒にいた自衛官に「長崎の鐘じゃない
ですか、これ!」と言いましたが「何すか、それ」
みたいな反応でしたので、この時の想いは心の内に
しまってきました。
このシチュエーションで、この曲が流れるという
運命の悪戯といいますか、巡り合わせに感無量だっ
たのですが、これは『長崎の鐘』の何たるかを知ら
ないと全く分かち合えない話でした。
その意味では、今回『エール』が放送されている
ことで『長崎の鐘』を知る人が増えるという効果が
あるとすれば、良い面もあるかなと思っています。
「見分ける力」と言えば、もう一つ、ネット記事
で気になったものがありました。
今、話題の学術会議の問題と、日本の防衛産業の実
情を絡めているものでした。
書いた方は、
「2017年に軍事技術の研究に否定的な声明を
出した日本学術会議に対し、官邸が苛立ちや憤りを
募らせるのはよく理解できる。なぜなら、客観的に
見ても、国民の生命と財産を守るべきはずの日本の
防衛産業の基盤がかなり弱体化してきているからだ」
として「防衛産業の基盤低下」→「学術会議に研
究をお願い」といったようなニュアンスで書いてお
られます。
米国製の装備を爆買いすることで日本の基盤が低
下するという趣旨はその通りだと思いますし、学術
会議の防衛省に対する失礼な姿勢は大いに批判され
るべきものと以前から私は述べていますが、防衛産
業の開発力が弱まっているから学術界に助けを求め
るような構図がイメージされているとしたら、それ
は大きな間違いだと思います。
日本の多くの大学には「学問の自由」を盾にして
、警察すら立ち入れさせないという姿勢がいまだに
あるようです。
戦後、自由勝手にしてきた大学などの研究機関は、
いつの間にか中国などに資する協力をすることに
なっていました。
これではいくら北朝鮮に経済制裁を課してもザルで
す。
国内のどこのどういう研究者がどのような研究を
しているのか、国として把握せず、放置してきまし
た。これで、安全保障が成り立つはずがありません。
防衛省が始めた補助制度も、これまで見えてこな
かった学術界の研究を良くも悪くもあぶり出すため
のステップ1にすぎないのではないかと、私は捉え
ています。
そしてステップ2で、菅総理が学術会議を俎上に
上げたことで、その体質や構造がますます世間にあ
ぶりだされたのですから、それだけで大きな成果で
はないかと。
とにかく、自衛隊が「企業が開発してくれないの
で、学術会議さんお願いします」「そこまで言うな
ら軍事研究を受けてやろう」「へへー、ありがとう
ござんす」みたいな構図では全くありませんので、
そのあたり誤解なきようにお願いしたいです。
今週は連休ということで、さわやかな日記にしよ
うと思いましたが、やっぱり毒舌になってしまいま
した。それでは気を取り直して、良い連休を!
<おしらせ>
YouTubeチャンネルくららで毎週土曜にアッ
プしている「国防ニュース最前線」、今週も伊藤俊
幸・元海将に解説をして頂きます。
http://okigunnji.com/url/42/
(さくらばやし・みさ)
桜林さんへのメッセージ、ご意見・ご感想は、
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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フ
リーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(P
HP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載中。
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