こんにちは、エンリケです。
293回目となる
「渡邉陽子のコラム」は、
「陸上自衛隊第4師団訓練検閲」
の5回目です。
冒頭文、身につまされますw
きょうも面白いです
さっそくどうぞ
エンリケ
追伸
東京五輪は一年延期されました。
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』
を読んで、来年に思いを馳せます。
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『ライター・渡邉陽子のコラム (293)
―陸上自衛隊第4師団訓練検閲(5)―
渡邉陽子
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こんばんは。渡邉陽子です。
ここ数年だましだまし使っていたのですが、いよいよ限界というも
のがふたつあります。ひとつは腕時計、もうひとつは手帳です。
腕時計は30年以上、手帳カバーは20年以上同じものを使ってきたの
ですが、いずれも限界に達した原因が老眼です。腕時計の文字盤は
小さすぎて見えず、現行の手帳サイズでは予定を書き込むのも読む
のもよく見えず(泣)
まだまだ使用に耐えうるのに私の老化が原因で使い続けてやれなく
なるとは、10年前には夢にも思っていませんでした。とりあえず手
帳は来年から倍のサイズのものに変更、腕時計はなかなかすぐに買
え替えられないので、目から腕を遠ざけて文字盤を見ることにしま
す……
記事掲載のお知らせです。
『PANZER』10月号に「神は賽子を振らない 第32代陸上幕僚長火箱
芳文の半生」第18回が掲載されました。今回は第10師団長時代のお
話前編です。「普通科の幹部ならばいずれは」と熱望した連隊長と
同様、作戦基本部隊たる師団の長もまた憧れていた役職でした。意
気揚々と着任したものの……理想の師団に近づけるべく、大忙しの
日々が始まります。
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『丸』9月号で陸上自衛隊中央輸送隊を紹介しています。輸送科の
総本山に当たる部隊ですが、なにをやっているか、どこにあるか、
陸自隊員でも知らない人のほうが多いようですが、「知らないうち
にお世話になっている」部隊なのです。
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月刊『正論』6月号に「自衛隊あってのオリンピック」
最終回が掲載されました。
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■陸上自衛隊第4師団訓練検閲(5)
16戦闘団長に、今回の訓練検閲について聞いてみました。
「検閲は隔年で行なれるテストみたいなものです。私は隊員にテス
トでいい点を取ろうと思うな、自分たちが普段から訓練しているこ
と、そしてこの検閲のために工夫したことなどの成果をしっかり出
し、失敗を恐れずやりなさいと言っています。検閲でいい成績を取
ることは目標ではなく、あくまでも有事の際にしっかり実力を発揮
するためのひとつのステップですから」
「今回は戦車が大隊で参加してくれているので、普通の戦闘団より
も強力です。その戦車の打撃力をいかに有効に生かすかが大きな鍵
を握っていると思います。隊員たちのほうは疲労が溜まって来てい
ますが、十分な睡眠も取れず食べられるとは限らない中で頑張って
くれてますよ」
日没後も受閲部隊の隊員は警戒に、指揮官は作戦会議と、休む間が
ありません。しかも戦車大隊の指揮所は奇襲を受け、暗闇の中で緊
張感を味わっています。
一方の統裁部も連夜統裁会議を開いて統裁部の認識統一を図り、統
裁官からの指導を受けています。
翌朝。戦闘が始まる最前線へ向かいました。
そこには対抗部隊の戦車が10両やってくることがすでにわかってい
るため、16戦闘団は戦車と歩兵が協同して相手の足を止めます。
戦車には強力な火力があるので、撃って相手の足を止め、その間に
自分はすかさず下がり、別の場所からまた撃つというヒット&アウ
ェイ攻撃が一般的です。
歩兵にはそういった機動力がない分、後方で掩体と呼ばれる穴を掘
り、強い陣地を形成して敵に備え、戦車と連携する際は対戦車ミサ
イルで狙い撃ちます。
戦車の通り道に地雷などの障害を置くのは施設科の仕事です。
いよいよ戦闘が始まりました。
16戦闘団の戦車が打撃し、その合間をくぐるように対抗部隊の戦車
もじりじりと前進してきます。
戦車の荒々しい動きとエンジン音が、まさに状況中なのだという緊
迫感を増長させます。
場所を移動した戦車が、再び対抗部隊に向かって打撃を与える……
かと思いきや、黄色い旗を持った審判が状況を止めました。どうや
ら戦車が多目的誘導弾に撃破された模様です。取材陣に帯同してく
れている広報班長が、その様子を見ながら教えてくれました。
「今、審判が本部に状況を送って、戦死何名とか負傷者何名といっ
た判断をあおいでいるところです。砲迫の審判はすごくわかりにく
いんですよ。何時から何時までどこに撃ったと言っても、実際には
落ちていないわけですからね。現地の審判が今まさに落ちたってい
うのをリアルタイムに言ってやらないと、状況はどんどん進んでし
まいます」
ちなみにバトラーを装着しての戦闘の場合は、こういうシーンはあ
りません。いつ、誰が、どこで、どのように、どのくらいダメージ
を受けたかは、バトラーに瞬時に表示されます。状況を止めて本部
の判断を仰ぐというシーンは、ますます目にする機会はなくなって
いくことでしょう。
今度は後方のラインで敵を待ち受ける普通科部隊のところへ行って
みました。
一見したところ見晴らしのよい丘陵地ですが、あちこちに機関銃を
構えた隊員や迫撃砲が掩体の中から見え隠れしています。姿を隠す
だけでなく身を護るための掩体とはいえ、緊張感を保ったまま熱気
のこもった狭い空間に入り続けているのは、想像しただけで息苦し
くなります。けれどここは16戦闘団の最後の砦、この背後には指揮
所があるのみ。だから彼らが掩体から出て後方へ逃げるということ
はありえません。
(つづく)
(わたなべ・ようこ)
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□著者略歴
渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。
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