こんにちは、エンリケです。
生田よしかつさんがアンカーを務める
Youtube番組「みんなのじえいたい」に
桜林さんが出演されます。
公開は今日1330からで、
今日の放送は生放送です。
佐賀の漁協の話。
さまざまな思いを味わいながら
拝読しました。
さっそくどうぞ。
エンリケ
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今年4月に刊行された『自衛官が語る災害派遣の記
録』に続く、第2弾『自衛官が語る海外活動の記録』
(桜林美佐監修・自衛隊家族会編)が発売されてい
ます。中東シーレーンの安全確保をめぐって新たな
自衛隊派遣が行われているこの時期にタイミングを
合わせたような出版です。現地で自衛官たちが何を
思い、どのような苦労をして、任務をこなしてきた
か、25人の自衛官のリアルな体験記です。
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ご意見・ご感想はコチラから
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桜林美佐の「美佐日記」(83)
佐賀空港とオスプレイ
桜林美佐(防衛問題研究家)
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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』は令和2年7月の今回
で83回目です。
とうとうコンビニでもレジ袋の有料化義務付けが
始まったところで、なんと日本に先駆けて有料化し
ていた欧米では、再び無料化が進められているとい
うニュースが飛び込んできました。
同じ袋を使い回すと新型コロナウイルスの感染リス
クが高まるからです。そりゃそうです。
マイバッグとかエコバッグとか、毎回こまめに洗っ
ているという人は少ないでしょうし、ただでさえ、
接触を最小限にしようとキャッシュレスの奨励をし
ているのに、エコバッグを店員さんに渡して入れて
もらったら不衛生ですよね。
「バスに乗り遅れるな!と急いでバスに乗ったら誰
も乗っていませんでしたね~」と、ニッポン放送の
飯田浩二アナが言っていたのを聞いて思わず笑っち
ゃいましたが、日独伊3国同盟を決めた戦前の日本
を彷彿とさせます。
渡邉陽子さんも書かれていましたが、米国でF-35
の女性パイロットをはじめ、整備員など全てのメン
バーを女性で構成しての飛行を実施したというニュ
ースも、もし単なるパフォーマンスならば、まこと
につまらない試みだと思います。
もちろん、単なる偶然かもしれませんし、また、全
員が女性であるほうが更衣室やトイレも分ける必要
がなく効率的ですので、そういう理由があるなら分
かりますが。
日本って、すぐに真似する人が出てきそうなので、
レジ袋から急に話が飛躍したようですが、さしたる
理由もなく自己満足で無意味な試みの数々を、少し
でも削減できればと、ちょっと書いてみました。
そんな中、佐賀県では一つ大きなニュースがありま
した。それは佐賀県有明海漁協の新しい組合長が決
まったというものです。
簡単に書きましたが、ここまでくるにはかなり紛糾
し、また時間もかかりました。
オスプレイの佐賀空港への配備計画の協議を控える
関係者の皆さんにとってはとても重要な人事で、協
議は3日間に及びました。
漁協ではこうした重要な取り決めを、多数決ではな
く「納得できるまでとことん話し合う」方式で決め
るのだそうです。
1日目も2日目も終日、話し合いの場が持たれまし
たが「今日も決まらず」のニュースがローカル放送
で流れました。
といっても、ローカル局もこの話題が必ずしもトッ
プではありませんでした。佐賀県の人々よりも、む
しろ防衛省関係者にとって大きな関心事だったかも
しれません。
新組合長に手を挙げたのは2人で、オスプレイ受け
入れが事実上の争点となったようです。
今回、オスプレイ受け入れに柔軟な姿勢と目される
方が選ばれたのですが、地元紙によれば、関係者の
間では「傷が癒えるには、しばらく時間がかかる」
と、漁協内のしこりを懸念する声も聞かれるそうで
す。
つまり、2人の候補が出たということは、漁協が分
断されてしまったのであり、新組合長が決まったと
はいえ、今後は両者サイドの関係改善が必要になっ
てくるのです。
「オスプレイの問題がなければ、ここまでこじれな
かった・・」
そんな声を聞くと、何とも言えない気持ちになりま
す。
こうした事情もあり、新組合長は、オスプレイ配備
について賛成とは一切言っていないと慎重姿勢です。
今後、佐賀県と漁協の間に存在する「佐賀空港を自
衛隊と共用しない」という覚書の見直しに向け、ま
ずは県知事と新組合長の面会が試みられます。
これについてインタビューに答えた佐賀県の山口知
事が「(新組合長と)外でばったり会ったこともあ
り、大変、人間的で懐の深い方だという印象がある」
といった話をしていたので、ちょっと微笑ましくな
りました。外でばったり、って一体どこなんだ?な
どと思いましたが、とにかく、ひとつだけ言えるの
は、全て人間同士の営みだということに尽きます。
急速に変化する安全保障環境からすれば、スピーデ
ィに未知の装備を取り入れ、配備する必要性は、こ
れからも増えることでしょう。
しかし、日本の場合はやはりどうしても時間が必要
なのです。オスプレイの問題も、これから一歩一歩
の積み重ねです。
急ごうとすれば崩れ落ちることも考えられます。
狭い日本の国土、そしてそこにうごめく人間模様、
自衛隊はそれらと絡み合っていますし、また絡み合
わなければ成り立たないと言ってもいいでしょう。
そしてそこにイデオロギーやお金の問題も入り込ん
でくる難しさもあります。
しかし、自衛隊の装備のせいで人々を分断させるよ
うなことになっては、そもそもの自衛隊の役割から
して本末転倒になってしまいます。
イージスアショアも同様だと思いますが、少なくと
も、補助金や説明会だけで事は動かないということ
であり、じっくりと人間関係を作っていくしかあり
ません。
福岡県民と言いながら場所的には、ほとんど佐賀に
住んでいる私としては、この素晴らしい土地と人々
が大好きです。
しばしばし大雨に見舞われるこの時期、特に自衛隊
は頼りにされていると思います。これは、過去から
現在までの自衛官たちが災害派遣などで地元と構築
してきた関係性です。
願いはただ一つ、その絆を一層強いものにして欲し
いということだけです。
<おしらせ>
1、本日、7月6日(月)1330~1500に
YouTubeで生配信される『みんなのじえいたい』に
出演します(もちろん、この時間以降はいつでも視
聴できます)。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLBpcCcLFzLzm89zoARpudjxy89iK6Dim0
2、YouTubeチャンネルくららで毎週土曜にアップし
ている「国防ニュース最前線」、今週も伊藤俊幸・
元海将に解説をして頂き、私はリモート出演です!
http://okigunnji.com/url/42/
(さくらばやし・みさ)
桜林さんへのメッセージ、ご意見・ご感想は、
このURLからお知らせください。
↓
https://okigunnji.com/url/7/
【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フリ
ーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(PH
P研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載。
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(代表・エンリケ航海王子)
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