こんにちは、エンリケです。
共感できるところ多いです。
この話を聞きたい
と思っていた人、多いのでは?
祖国日本とあなたに超おススメの内容です。
さっそくどうぞ。
エンリケ
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今年4月に刊行された『自衛官が語る災害派遣の記
録』に続く、第2弾『自衛官が語る海外活動の記録』
(桜林美佐監修・自衛隊家族会編)が発売されてい
ます。中東シーレーンの安全確保をめぐって新たな
自衛隊派遣が行われているこの時期にタイミングを
合わせたような出版です。現地で自衛官たちが何を
思い、どのような苦労をして、任務をこなしてきた
か、25人の自衛官のリアルな体験記です。
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桜林美佐の「美佐日記」(81)
ミサイル防衛を見直すチャンス
桜林美佐(防衛問題研究家)
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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』は令和2年6月の今回
でなんと、81回目です。
前回は書く気持ちにもなれなかったのですが、生
まれて初めて人間ドックというものを経験し、具合
が悪くなってしまいました・・・。
いえ、病気が見つかったわけでも、病院が悪かった
わけではないのですが、慣れない検査をたくさん受
けたことが原因なのだろうと思います。
とにかく、前の日まで元気だったのに、ドック翌
日から何事にもやる気が湧かない廃人のようになっ
てしまい、いつものようなあれが食べたいこれが食
べたいという発言をしなくなったので周囲を驚かせ
「ものすごく疲れたのか」「霊に憑かれたのか」な
どの憶測が飛び交いました。
多分、私は環境に溶け込みやすい性質で、福岡県
民になって2年足らずでありながら「○○すると?」
「××だけん!」などという言葉が自然に口をつい
て出るほどですので「病院のベッドに横になった」=
「病人」だと脳にインプットされてしまったのでは
ないかと推理しています。
自衛官の皆さんは、こうした詳細な検査受診は義
務ですから、それだけでも尊敬してしまいます。
因みに、コロナの影響で自衛隊では定期健診などが
延期になっているようです。自衛隊の健康維持には
欠かせないものですので、早く平常モードに戻るこ
とを祈ります(自分じゃないと検査を奨励!)。
そんなグタグタになっていた私を一気に目覚めさ
せたのは「イージスアショア計画ストップ」のニュ
ースです。
あのニュースが流れてすぐに原稿やコメント依頼
があり、おかげですっかり廃人から元の人間に戻れ
ました。ありがとう防衛大臣、とちょっと思ってし
まいました。
19日金曜日の「夕刊フジ」に緊急寄稿しました。
ネットでもご覧頂けるかもしれませんが、内容をか
いつまんで申し上げますと、まずは「やむを得なか
った」というのが第一印象です。
防衛費が画期的な増額をするならともかく、現在
のような規模ではとても現実的ではないということ
は、市川さんが2年ほど前にすでに「週刊新潮」で
書かれた通りです。
とはいえ、走り始めていた計画でもあり、また、
イージス艦の負担や天候等による不安定要素を補う
意味でも、配備実現に向けて前進させて欲しいと思
っていました。
しかし、途中から(いや、けっこう最初からか?)
何やらおかしな経過が色々と明るみになりました。
用地の選定、レーダーの選定、読めなさすぎる将来
経費、試験の方法、地元説明の不備・・・などなど。
私は陸上自衛隊がこの分野に参入することは賛成
です。
これからは宇宙・サイバーetcの概念となり、棲み分
けは意味がなくなると言われてはいますが、そうした
ふわっとしたイメージだけでなく、ミサイル防衛そ
のものに実質的に陸自が参加する意義はあると思っ
ています。
しかし、ご存じの通りアショアは運用側から要求
を積み上げたものではなく、突如、政治的に決めら
れた経緯があります。
そのため、これを担うとされている肝心要の陸上
自衛隊全体には広くコンセンサスが得られていたと
は言い難かった。
普通の隊員さんは予算の詳細など見ないと思いま
すが、実際アショアを導入することで陸の予算はど
んどんアショアに割かれることが明白でした。
それに気づいた人にとっては「陸の予算不足はアシ
ョアのせいではないか」と思いますし「これさえな
ければ」と思う人が出てきてもおかしくないでしょ
う。
一方、アショアを獲得しなければ、そもそも本予
算での陸の割り当てが大幅に減らされる強い圧力が
ありました。
つまり言ってみれば、アショアを獲得しようがし
まいが、陸を追い詰める「海空重視」という空気が
あったのです。
進むも地獄、進まないも地獄・・・そのような苦
悩は、少なからずあったのかもしれません。
私はかねて言ってきましたが、陸の予算を海空自
衛隊に振り分けよ、などという主張は全くナンセン
スで、全体のパイを増やすことにもっと目を向ける
べきなのです。
ところが、安全保障の専門家などと肩書するよう
な偉い方々が「陸を削減すべきだ」と、いかにもら
しく言い、一部の新聞もこれを担いできました。い
ずれも財務省の意向と同じです。
私はそういう無責任な発言の責任は絶大だと思っ
ています。
また、日本の最大の脅威が、いかにも「北朝鮮の
ミサイル」であるかのようなマスコミ報道は、極端
に言えば中国の情報戦のお手伝いをしていると言っ
ていいかもしれません。
今、日本で領土が侵攻される危機にあるのは尖閣
諸島です。習近平政権ははっきりとここは「核心的
利益」だと主張し、日本の漁船は「主権を侵害した」
と言っているのです。
あちらの報道官は「こんなにコロナで世界が協力し
なければならない時に、日本はなんてことをするん
だ」というようなことを公言しています。
武力組織の「武警」と一体化が進んだ「海警」の船
に、海上保安庁だけではもはや対処しきれません。
今、陸上自衛隊の島嶼防衛能力強化はMD(ミサイ
ル防衛)より一層重要度が高いと言えるでしょう。
かといって、北朝鮮はミサイル実験を続け、誤って
日本本土に落下する可能性は常にあります。そのた
め防御はやはり必要です。もちろん、MDはそれだ
けでなく対中抑止でもありますが。
核ミサイルよりも迎撃ミサイルのブースターが脅威
だというのは、与太話にもならない次元ですが、こ
れが日本人の現実なのでしょう。
私はむしろ玄人筋の陸自軽視のほうが質(たち)が
悪いと感じます。
アショアの代替案を模索する上で陸自活用はあるべ
き路線。もちろん、海上自衛官になって船に乗るな
んてことではありませんよ!緑の(紫紺の?)制服
として、です。
そして同時にミサイル防衛のあり様も、発射前攻撃
も含め、これを機に見直すチャンスにするべきでし
ょう。
ちょっと言いすぎましたか・・・今回は・・。
<おしらせ>
YouTubeでの朗読第2弾『拉孟に散った花』を公開し
ています。拉孟守備隊の史実を朗読用の物語にした
ものです。
(前半)
https://www.youtube.com/watch?v=ddaGiAl58Iw
(後半)
https://www.youtube.com/watch?v=R-ItuP50NLw
2、YouTubeチャンネルくららで毎週土曜にアップし
ている「国防ニュース最前線」、今週も伊藤俊幸・
元海将に解説をして頂き、私はリモート出演です!
http://okigunnji.com/url/42/
(さくらばやし・みさ)
桜林さんへのメッセージ、ご意見・ご感想は、
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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フリ
ーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(PH
P研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載。
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