こんにちは、エンリケです。
千歳管制隊の三回目です。
航空ファンの渡邉さんならではの、
「ソラ愛」溢れる一文です。
なぜ渡邉陽子は航空ファン?
「はじめまして。ライターの渡邉陽子です。」
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エンリケ
追伸
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『ライター・渡邉陽子のコラム (278)
―千歳管制隊(3)―
渡邉陽子
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こんばんは。渡邉陽子です。
先日、2020年版世界の空港ランキングが発表されました。
1位はシンガポール・チャンギ空港で、これはもう長年不動ですね。
2位に東京国際空港(羽田空港)、7位に成田国際空港、8位に中
部国際空港セントレア(愛知県)、10位に関西国際空港(大阪)と、
ベスト10に日本の空港が4つもランクインしました。日本の空港の
レベルの高さがわかります。しかも羽田は総合ランキングではチャ
ンギ空港に首位を譲ったものの、国内空港部門と清潔度部門では1
位でした。また、関空は空港スタッフサービス部門で、セントレア
は地域空港部門で、成田は空港ダイニング部門で、それぞれ首位の
座を獲得しています。
記事掲載のお知らせです。
月刊『正論』6月号に「自衛隊あってのオリンピック」最終回が掲
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■千歳管制隊(3)
空港でもっとも高さのある管制塔、通称タワーで扱う管制業務は、
基本的にタワーから見える範囲です。
より広い空域の管制を取り扱うのは、ターミナルレーダー管制業務
です。
出発機や到着機および進入管制区を通過する航空機に対し、レーダ
ーを使って航空機相互間の安全間隔を設定する業務が、ターミナル
レーダー管制所、通称ラプコンで行なわれています。
護衛艦に例えるなら、視界が開けた艦橋がタワー、薄暗いCICがラ
プコンと言えるでしょう。
視界が全方面に開けた開放的なタワーと異なり、ラプコンは窓ひと
つない無機質な空間です(それもCICと共通です)。ただしCICとは
違って天井が高いせいか、閉塞感や息苦しさは感じられません。
ずらりと並んだレーダースコープに表示されているのは航空機の便
名、高度、速度などの情報で、中央情報処理装置・器材室のターミ
ナルレーダー管制情報処理システムがレーダー情報と飛行計画情報
をコンピュータで処理したもの。この高度な管制用レーダーシステ
ムが管制官の業務を支援しています。
このラプコンもタワー同様、座る席によって役割が異なります。
TCA席では、パイロットの要求に応じて交通情報の提供およびレー
ダー誘導を行ないます。
出域管制席では、出発した航空機をあらかじめ指定された経路まで
誘導します。
入域管制席では到着する航空機に対し進入順位の決定を行ないます。
出域管制&入域管制は、飛行場によっては兼任できる管制所もある
そうですが、便数の多い千歳の場合、ひとりでこなすのは到底不可
能だそう。
捜索誘導管制席は到着機を最終進入経路へ誘導し、着陸誘導管制席
または管制塔に引き継ぐまでの間隔を設定します。
着陸誘導管制席は、滑走路の近くまでレーダーを使用して航空機を
誘導します。
副管制席では発機、到着機、通過機などについて管制塔および関係
機関と調整、そして運用主任席はタワーのそれと同様の役割を担い
ます。
各管制の役割を見ると、管制の連携プレーによって航空機を導いて
いることがわかります。
たとえば着陸する航空機の場合、まずはTCA、次に入域管制、捜索
誘導管制、そして着陸誘導管制またはタワーの飛行場管制と管制の
担当がどんどん変わっていきます。そうすることで航空機に対して
随時的確な情報を提供できるのです。
最後の着陸の段階では、有視界飛行できる場合はタワーの飛行場管
制が担当しますが、霧など荒天により計器飛行での着陸となる場合
は、着陸誘導管制の出番となります。
この席に座っている管制官が音声により航空機を滑走路まで誘導す
るのですが(いうまでもなく交信は英語です)、着陸するまで絶え
間なく、そして淀みなく指示を出し続ける姿はまさに「プロフェッ
ショナル」そのもの。管制官に言われるがまま操縦するパイロット
の姿まで、思わず目に浮かびます。
ちなみに、ラプコンで勤務する隊員もすべて管制官で、全員タワー
での管制業務も行なう資格やスキルを持っています。一方、タワー
の管制を行なえる隊員が、ラプコンの業務を行なえるとは限りませ
ん。人の目に触れるタワーでの業務は華やかに見えるものの、業務
の難易度で見るとラプコンのほうが高いというわけです。
(つづく)
(わたなべ・ようこ)
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□著者略歴
渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。
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