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ライターの平藤清刀です。陸自を満期除隊した即応
予備自衛官でもあります。
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こんにちは。エンリケです。
加藤さんが翻訳した武器本シリーズ最新刊が出まし
た。今回はMP5です。
「MP5サブマシンガン」
L.トンプソン (著), 床井雅美 (監訳), 加藤喬 (翻訳)
発売日: 2019/2/5
http://okigunnji.com/url/14/
※大好評発売中
加藤さんの冒頭文は必読です。
読まないと後悔するでしょう。
なかでも、
「「安倍憎し症候群」への特効薬」は、
日本人全てに読ませたい内容です。
エンリケ
ご意見ご質問はこちらから
https://okigunnji.com/url/7/
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加藤大尉の軍隊式英会話:兵器編
世界の秘密兵器(6)
戦う潜水艦「シー・ウルフ級攻撃原潜」
Takashi Kato
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□トランプ・ツイッター(1月8日付)
わたしはアリゾナ州最南端にある国境の町に住ん
でいます。日本からも首都ワシントンからも遠い片
田舎から眺めるとき、昨今の日米政界が瓜二つであ
ることに気づかされます。両国の野党とマスコミが
国政に寄与できない状況のことです。
最近アメリカでよく聞くトランプ・ディレンジメ
ント・シンドローム (Trump Derangement Syndrome)
は直訳すれば「トランプ氏の言動によって錯乱を起
こす症候群」。つまり、大統領に向けられた激しい
憎悪によって判断力が損なわれる精神状態です。
分かりやすい例は、イラン革命防衛隊のソレイマ
ニ司令官殺害に対し民主党が見せた反応でしょう。
トランプ氏の読み通り、米軍の圧倒的優勢とテロに
屈せぬ決意、そして「倍返し報復宣言」に直面した
イランは引き下がりました。「力による平和」政策
がテロ支援国家の説得に有効な事実が示されたわけ
です。ところが日を置かずして、民主党はイランへ
の武力行使を禁じる「戦争権限法」決議で応じまし
た。大統領の冷徹な判断と空爆の成功を認めるより
「トランプ憎し」を優先させ、二大政党制度を貶め
る愚を犯したのです。
米主流メディアでも、ソレイマニ司令官の「詩人
の顔」を紹介する記者がいるかと思えば、米軍の卓
越した斬首作戦遂行能力を「嘆く」ジャーナリスト、
同司令官葬儀の大群衆をトランプ大統領就任式の参
加者と比べ冷笑する国防担当記者などが散見されま
す。いずれの場合も、簡易・路肩爆弾で多くの米兵
を殺傷したソレイマニ司令官の過去には触れていな
いことから、「トランプの言動には闇雲に反対する
浅薄さ」を感じます。
ソレイマニ斬首作戦で中東情勢が一気に緊迫度を
増すと、日本の野党はここぞとばかりに「中東への
護衛艦と対潜哨戒機派遣中止」を要求。曰く「派遣
地域が危険だから」「戦争に巻き込まれる恐れがあ
る」「護衛艦の安全はどう守る?」「自衛官を危険
にさらす」。しかしこれは「火事場は危険だから消
防車も消防隊員も出せない」も同じ愚論であり、丸
腰の日本船籍タンカーを見殺しにする無責任な主張
です。
日本独自の海自派遣を可能にした閣議決定は、日
米同盟とイランとの外交関係をともに尊重・維持し
たい安倍首相の意向を反映しています。日本の船は
日本が守る決意と矜持を行動で示し、同時に、米と
イランの仲介外交を温存することができるなど、高
く評価していいものです。にもかかわらず野党やマ
スコミが閣議決定破棄に固執して見せるのは、「安
倍の政策には何でも反対」という大人げない感情に
抑えが効かない証左。
ちなみに、国家存立の危機を傍観する議員諸氏がい
かに離散集合を重ねようとも、日本の舵取りを任せ
られる責任野党にはなり得ない。有権者はこの事実
をすでに見抜いています。
「トランプ憎し症候群」の根源には、保守と左派に
ほぼ二分されたアメリカの分断がありそうです。で
は、日本国民と国土を守る自衛隊の合憲化を目指す
安倍首相への憎悪はいったいどこから? 最近知っ
たのですが、日本では日の丸を国旗と認めない野党
が多いとか。ならば、まず、有権者と政治家が健全
な「国意識」を持つことが「安倍憎し症候群」への
特効薬でしょう。
本日のトランプ・ツイッター、キーワードは
unhinged。「蝶番の外れた」「不安定な」から転じ
て「動転した」とか「錯乱した」の意味もあります。
この文脈では後者です。
Where have the Radical Left, Do Nothing Democrats
gone when they have spent the last 3 days
defending the life of Qassem Soleimani, one of
the worst terrorists in history and the father
of the roadside bomb? He was also looking to
do big future damage! Dems are “unhinged.”
「何もしない民主党議員とその極左メンバーはどこ
に行っていた? この3日間、連中は史上最悪のテ
ロリストで路肩爆弾の父、カーセム・ソレイマニの
生き様を擁護して過ごした。ソレイマニは大規模な
テロを計画していたというのに!民主党議員らは
『錯乱』している」
▼世界の秘密兵器:戦う潜水艦「シー・ウルフ級攻
撃原潜」
兵器は人が生存をかけて使う道具。生き延びるた
めには相手より優れた武器を持たねばなりません。
兵器開発競争が文明の黎明から今日まで途切れなく
続いているのはこのためです。
よく指摘される武器の効用に「抑止力」(deterrence)
があります。刀を抜かずとも相手を委縮させ、対峙
を防ぐ「鞘の内の勝ち」のごとく、敵に攻撃を思い
とどまらせる圧倒的な破壊力のことです。「平和を
望むがゆえに兵器を手放せない」。人類が陥って久
しいこのジレンマの裏面が「抑止力」なのです。
「加藤大尉の軍隊式英会話:兵器編」では、それぞ
れの武器が持つ抑止力に着目。兵器と平和の関係を
考えていくことにします。今回からしばらくの間、
ことに抑止効果が高いとされる「潜水艦」に焦点を
当てることにします。まず、旧ソ連のミサイル潜水
艦を撃沈する目的で設計・建造されたシー・ウルフ
級攻撃原潜から始めます。
冷戦中、世界平和は相互確証破壊(Mutual Assured
Destruction: MAD)という、文字通り狂気(MAD)
の政策によって辛くも保たれてきました。敵の先制
核攻撃を生き延びて報復するため、米ソは戦略核戦
力の三本柱(The Nuclear Triad)、すなわち核爆弾
搭載戦略爆撃機、地下サイロから打ち出す大陸間弾
道弾、そして、潜水艦発射弾道弾の三段構えでした
(爆撃機による常時パトロールは行なわれていませ
んが、現在も三本柱は健在です)。
このなかで、もっとも隠密性と生存性に優れていた
のがミサイル原潜。常時七つの海を潜航パトロール
する潜水艦は発見が困難で、いつどこから攻撃され
るか予想できません。しかも1隻で敵国の主要都市
を根こそぎにできるため、極めて大きな抑止力を発
揮したのです。
旧ソ連の潜水艦隊は、1980年代から静粛性と潜水艦
発射弾道弾の射程で米に匹敵する長足の進歩を遂げ
ました。この脅威に対応すべく設計、建造されたの
がシー・ウルフ級攻撃原潜。静粛性、速度、武器搭
載量などで他の追随を許さない超高性能潜水艦とな
ったのです。しかし、冷戦終結に伴う「敵の消失」
と国防費削減のため、当初29隻だった総建造数は
わずか3隻に削られました。
キャビテーションによる水泡を出さないポンプジェ
ット推進は時速40キロで潜航中も静粛性が保たれ、
本艦を発見するのは極めて困難とされています。ま
た、地上目標や水上艦艇を遠距離から攻撃できるト
マホーク巡航ミサイル(現在、核弾頭搭載型は退役
し、通常弾頭型のみ配備)やハープーン対艦ミサイ
ルによって、敵国から遠く離れた海域からも戦力を
投射できます。したがって、本級が持つ抑止効果は
かなり高いものと思われます。
ちなみに、過剰とされたシー・ウルフの性能を75パ
ーセントに抑え、建造価格を若干下げたバージニア
級攻撃原潜が現在までに20隻弱建造されています。
本級の命名にはすべて州の名前が使われています。
教材ビデオ:
https://www.youtube.com/watch?v=G-pUmIfshg4&list=PLk2kWhtlkeERNmHhjjwD0qbox5r9ZGvvh&index=96&t=0s
(シーウルフ攻撃型原潜のイントロダクションは
00:22から始まります)
基本語彙 (カタカナ発音表示はおおざっぱなものです)
Tomahawk (トマホーク)アメリカ先住民の斧。転
じて巡航ミサイルに付けられた名称。
Land-attack (ランド・アタック)地上攻撃
Subsonic(サブソニック)音速以下の 亜音速の
シナリオ (1:08から始まります)
To give you an idea of the sub’s force, a
Tomahawk land-attack missile travels 2500
kilometers at subsonic speed.
(シーウルフ級原潜の攻撃力の一端は、亜音速で
2500キロの航続距離を持つトマホーク地上攻撃用ミ
サイルに見て取れる)
(シー・ウルフのビデオは1:30まで続きます)
英語一言アドバイス:
subsonicは「下位の」「副」「亜」を意味する
subに「音の」を意味する sonicを繋げたものです。
したがって「音速以下の」「亜音速の」になります。
発音サイト:
subsonicの発音
https://www.youtube.com/watch?v=Jwzsueh38VE
参考サイト:
シー・ウルフ級攻撃原潜
https://en.wikipedia.org/wiki/Seawolf-class_submarine
(このサイトの日本語版に移行してください)
ロサンゼルス級攻撃原潜
https://en.wikipedia.org/wiki/Los_Angeles-class_submarine
(このサイトの日本語版に移行してください)
バージニア級攻撃原潜
https://en.wikipedia.org/wiki/Virginia-class_submarine
(このサイトの日本語版に移行してください)
トマホーク巡航ミサイル
https://en.wikipedia.org/wiki/Tomahawk_(missile)
(このサイトの日本語版に移行してください)
マーク48型魚雷
https://en.wikipedia.org/wiki/Mark_48_torpedo
(このサイトの日本語版に移行してください)
ハープーン対艦ミサイル
https://en.wikipedia.org/wiki/Harpoon_(missile)
(このサイトの日本語版に移行してください)
(かとう・たかし)
●著者略歴
加藤喬(かとう・たかし)
元米陸軍大尉。都立新宿高校卒業後、1979年に渡米。
アラスカ州立大学フェアバンクス校他で学ぶ。88年
空挺学校を卒業。
91年湾岸戦争「砂漠の嵐」作戦に参加。米国防総省
外国語学校日本語学部准教授(2014年7月退官)。
著訳書に第3回開高健賞奨励賞受賞作の『LT―あ
る“日本製”米軍将校の青春』(TBSブリタニカ)、
『名誉除隊』『加藤大尉の英語ブートキャンプ』
『レックス 戦場をかける犬』『チューズデーに逢う
まで』『ガントリビア99─知られざる銃器と弾薬』
『M16ライフル』『AK―47ライフル』『MP5サブ
マシンガン』『ミニミ機関銃(近刊)』(いずれも
並木書房)がある。
追記
「MP5サブマシンガン」
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『AK-47ライフル』
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『M16ライフル』発売中♪
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『アメリカンポリス400の真実!』発売中
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『チューズデーに逢うまで』発売中
http://www.amazon.co.jp/dp/489063326X
『チューズデーに逢うまで』関係の夕刊フジ
電子版記事(桜林美佐氏):
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150617/plt1506170830002-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150624/plt1506240830003-n1.htm
『レックス 戦場をかける犬』発売中
http://www.amazon.co.jp/dp/489063309X
『レックス 戦場をかける犬』の書評です
http://honz.jp/33320
オランダの「介護犬」を扱ったテレビコマーシャル。
チューズデー同様、戦場で心の傷を負った兵士を助ける様子が
見事に描かれています。
ナレーションは「介護犬は目が見えない人々だけではなく、
見すぎてしまった兵士たちも助けているのです」
http://www.youtube.com/watch?v=cziqmGdN4n8&feature=share
きょうの記事への感想はこちらから
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日本語でも英語でも、日常使う言葉の他に様々な専
門用語があります。
軍事用語もそのひとつ。例えば、軍事知識のない日
本人が自衛隊のブリーフィングに出たとしましょう。
「我が部隊は1300時に米軍と超越交代 (passage of
lines) を行う」とか「我がほう戦車部隊は射撃後、
超信地旋回 (pivot turn) を行って離脱する」と言
われても意味が判然としないでしょう。
同様に軍隊英語では「もう一度言ってください」
は "Repeat" ではなく "Say again" です。な
ぜなら前者は砲兵隊に「再砲撃」を要請するときに
使う言葉だからです。
兵科によっても言葉が変ってきます。陸軍や空軍
では建物の「階」は日常会話と同じく "floor"です
が、海軍では船にちなんで "deck"と呼びます。
また軍隊で 「食堂」は "mess hall"、「トイレ」
は "latrine"、「野営・キャンプする」は "to bivouac"
と表現します。
『軍隊式英会話』ではこのような単語や表現を取
りあげ、軍事用語理解の一助になることを目指して
います。
加藤 喬
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最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝し
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そして、メルマガを作る機会を与えてくれた祖国に、
心から感謝しています。ありがとうございました。
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