こんにちは、エンリケです。
共感するところばかりです。
あなたはいかがでしょう?
さっそくどうぞ。
エンリケ
追伸
ちなみに近畿圏では、
肉まんのことを豚まんといいます。
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今年4月に刊行された『自衛官が語る災害派遣の記
録』に続く、第2弾『自衛官が語る海外活動の記録』
(桜林美佐監修・自衛隊家族会編)が発売されてい
ます。中東シーレーンの安全確保をめぐって新たな
自衛隊派遣が行われているこの時期にタイミングを
合わせたような出版です。現地で自衛官たちが何を
思い、どのような苦労をして、任務をこなしてきた
か、25人の自衛官のリアルな体験記です。
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桜林美佐の「美佐日記」(59)
嘘でしょう???
桜林美佐(防衛問題研究家)
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おはようございます。桜林です。「男もすなる日
記といふものを、女もしてみむとてするなり」の
『土佐日記』ならぬ『美佐日記』は今回で59回目
です。
突然ですが、よく「ええっ、嘘でしょう??」と
思わず口にすることってありますよね。
先日、近所のお饅頭屋さんの肉まんが美味しいとい
う話を聞いて買ってみた時にその言葉を発しました。
正確に言えばその翌日になりますが。
肉まんの袋の中に何やら醤油のようなものが入っ
ているので「なぜ、こんなものが?」とポイっと捨
ててしまったのですが、後でその話をすると
「ええっ、肉まんには酢醤油が付いているんですよ!
酢醤油で食べなかったんですか!」と言われるでは
ありませんか。
この人だけが変わった嗜好なんじゃないかと疑い、
他の人たち(福岡県民および佐賀県民)にも聞いて
みると、みんながみんなすごい剣幕で「肉まんに酢
醤油をつけないなんて信じられない!」と言います。
こちらではコンビニでも肉まん購入時に酢醤油が付
いてくるのは常識なのだそうです。
だから東京などで働く福岡の人は東京で初めて肉ま
んを買うと、酢醤油なんか付いてこないので愕然と
するそうです。「嘘でしょう??」と。
多勢に無勢とは言いますが、自分の常識が全く通
じない環境では多数派の主張が正しいような気がし
てきます。私も段々と、肉まんに酢醤油が付いてこ
ないなんてあり得ない!と思うようになってきまし
た。
世論も同じようなところがあります。
海上自衛隊の中東派遣が始まるということで、そ
のニュースを観た多くの人が「危ない所に行って自
衛隊は大丈夫なんですか?」「奥さんが泣いている
のをテレビで観ました」と心配し、中には陸上自衛
隊も派遣されると思っている人もいて、ようは、ま
るで分かっていない人が多いようです。
今までの海外での活動の際も同じように多くの日
本人がその意味を分かっていない中で実施されてい
たのかと考えると、宗像久男・元陸将がメルマガで
書かれたように涙が出て来てしまうのです。
国としては、例えば総理が国民に直接語りかける
メッセージを中継で放送するなどの手段はとれない
ものでしょうか。今やインターネットやSNSの時代・・・
と言われますが、依然として地上波放送や紙媒体し
か情報源を持たない人は多いのです。
その効果のほどは分かりませんが、試みることには
意義があるのではないかと思います。
また、新年早々の米軍によるイスラム革命防衛隊
スレイマニ司令官殺害やイランによる報復攻撃につ
いても次のような反応が私の周囲でも多くありまし
た。
「トランプ大統領は何をしでかすか分からない」
「トランプの心が鎮まるように願うしかない」
つまり、トランプ大統領が頭に血が上って衝動的
にあのような行動に出たというものです。そして、
たまたま聴いたラジオではこんなことも。
「米国って軍需産業が盛んなので、たまに戦争を仕
掛けるんですよね」
マスコミや芸能界にはこのような見方をする人が
多いのです。確かに、ベトナム戦争のトンキン湾事
件や1953年のイランにおけるクーデターなど米国が
暗躍したとされる出来事があり、そう思われても仕
方がないのかもしれませんが、冷戦時の事案を現代
と重ね合わせるのは無理があるでしょう。手段を選
ばない共産主義という、大きな敵との戦いをしてい
た頃ですから。
「すわ第三次世界大戦勃発か」などと言われました
が、軍需産業を潤す以上に多大な損失を出す戦争を
進んでしようなどと思うはずがありません。
トランプ大統領は演説でスレイマニ殺害の理由や平
和裏に解決する意志に変わりないことを述べていま
すが、それには誰も耳を傾けない。
それどころか「イランの報復が被害を最小限にし
て限定的なものだったからトランプを怒らせること
なく事態を納めた。イランが大人の対応をした」な
どと言う人までいます。
イランと米国の軍事力の差は歴然としていて、本
気で米軍に攻撃されたらイラクは即崩壊です。イラ
ンがそれを招くようなことをするわけがなく、当然
トランプ大統領も分かっていることでしょう。
米国追随とかトランプ擁護などという指標ではな
く、そして好き嫌いは脇に置いて、冷静な分析の下
で日本はどうあるべきかを考えていきたいものです。
「嘘でしょう?」の続きとしては、豚コレラです。
沖縄で豚コレラが確認され、自衛隊は災害派遣要請
を受け、豚の殺処分を行なっています。
24時間態勢の過酷な環境下で、逃げ惑う豚や断末魔
の叫び声の中、最後は涙を流すというその姿が目に
焼き付いて離れないといった、想像を絶する現場だ
と聞きます。
驚いたことに、沖縄タイムスはこれを報じる紙面
で作業にあたる人を一括りに「作業員は・・・」と
書いていました。嘘でしょう??
これに対しネット上でも批判が相次いでいましたが、
同紙の記者はおそらく本当に防護服を着て活動する
人が自治体の職員なのか自衛官なのか分からなかっ
たのでしょう。
同じ記事内で「早朝から県職員や自衛隊員らが慌た
だしく準備作業に当たった」と書いていますので。
防護服に身を包んでいるので自衛官なのかどうか
分からない、それは以前から鳥インフルエンザなど
の災害派遣でもそうでした。しかし「作業員」は大
半、いえほとんどが自衛官の場合が多いのです。
だからと言って、自衛隊と書いたワッペンなどを付
けるとかしようとしてもそんな余裕はありません。
そもそもこれが自衛隊のすべきなのかどうかという
気持ちもありますので自衛隊が専用の装備を揃える
のも適切な処置とは言えないでしょう。
沖縄という場所だけに政治的にも自衛隊出動は不
可避だったかもしれませんが、誰が出ているかも分
からず、そのために県民が感謝の気持ちを持てない
のなら何のために派遣されるのでしょう。便利屋の
ように使われているのではないかと疑っても仕方あ
りません。
一方、ことさらに自衛官が作業をしていると報じ
られると、自衛隊は殺処分をするものという印象を
国民に与え続けることにもなりかねませんので難し
いところです。ただ、少なくともメディアは自治体
職員の代わりに自衛官が働いているという事実をき
ちんと伝えるべきではないでしょうか。
書いた人はそのような意図はないかもしれません
が、「作業員」と十把ひとからげにした表現は現場
で頑張っている自衛官の士気を著しく削ぐものだと
私は思います。県の職員と同じ「作業員」ではなく
て、職員を支援するのが自衛隊ですので、そのあた
りしっかり報じてもらいたいものです!
<おしらせ>
YouTubeチャンネルくららで毎週土曜にアップしてい
る「国防ニュース最前線」、今週も伊藤俊幸 元海
将に解説して頂きます。
http://okigunnji.com/url/42/
(つづく)
(さくらばやし・みさ)
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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フリ
ーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を
制作。その後、国防問題などを中心に取材・執筆。
著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続けた海の
守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰
も語らなかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だ
けでは防衛産業は守れない』『防衛産業と自衛隊』
(いずれも並木書房)、『終わらないラブレター─
祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』(PH
P研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産
経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸─星になった
小さな自衛隊員』(ワニブックス)。月刊「テーミ
ス」に『自衛隊密着ルポ』を連載。
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(代表・エンリケ航海王子)
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